概要
ロールス・ロイス社 (Rolls-Royce Limited。RR)は1906年にイギリスで設立された航空機エンジンや自動車、船舶・エネルギー関連機器などのメーカー。
来歴
1904年、ヨーロッパ車の輸入代理店「C・S・ロールズ」社を経営するチャールズ・スチュアート・ロールズはフレデリック・ヘンリー・ロイスが製造した「ロイス10HP」の独占販売を申し入れる。
1906年、「ロールズ」社と「ロイス」社が経営統合され、「ロールス・ロイス」社が設立される。同年発売された「シルヴァーゴースト」は名車として世界に名を轟かす。
1914年、第一次世界大戦が勃発。イギリス政府の求めに応じ航空エンジン部門に進出する。
1931年、名門自動車会社「ベントレー」を傘下に収める。
1936年、イギリス航空省の求めに応じ、航空用レシプロ・エンジン「マーリン」を開発。RAFの主要な航空機に搭載され、大成功を収めた。
1943年、イギリス初の実用ターボジェットエンジン「ウェランド」を開発。
1950年、イギリス初の軸流式ターボジェットエンジン「エイヴォン」を開発。
1971年、「ロッキード・トライスター」用のターボファンエンジン「RB211」の開発が難航して経営難に陥り、国有化された。
1973年、「ベントレー」を含む自動車部門が「ヴィッカース」社に売却された。
1987年、「ロールス・ロイス」の経営状況が改善し、「ロールス・ロイスplc」として民営化される。
1988年、「ノーザン・エンジニアリング・インダストリーズ」社を傘下に収める。
1990年、ドイツの「BMW」社と合弁の航空エンジン製造会社「BMWロールス・ロイス」を設立。
1994年、アメリカの「アリソン」社を傘下に収める。
1998年、「ヴィッカース」社がドイツの「フォルクスワーゲン(VW)」社に自動車部門を売却する。
1999年、「ヴィッカース」社を傘下に収める。
2000年、「BMW」社から「BMWロールス・ロイス」社株を買い取って子会社「ロールス・ロイス・ドイツ」とする。
2003年、「BMW」社が「VW」社から「ロールス・ロイス」ブランドを取得した。
その後もスウェーデンの「カメワ」社、スコットランドの「ブラウン・ブラザーズ」社、ノルウェーの「ウルスタイン」社などを買収し、拡大を続けている。