声 - 堀秀行(OVA) / 内山昂輝(オールスターバトル)
概要
最強の生物兵器・バオーに寄生された人物。
スミレが特別列車でドレス本部へと輸送中に、最重要機密として水の入ったタンク内に入れられ眠らされていた。
しかしスミレが脱走を試みた際、タンク内の水を抜くバルブを偶然に捻ったため、排水。結果目覚めた。
以後、スミレを連れて逃亡する。
目覚めた直後には、ドレス職員を怪力で投げ飛ばし、更に列車から脱走する際に鉄道の電線に触れて感電するが、傷ひとつ負わなかった。
後に、「第22の男」に襲われ殺害される(喉をナイフで切断され、腹部に刺される)も、直後にバオーの武装現象が発動。回復し「第22の男」を殺害して逃走する。
やがて、ドレスの刺客と戦っているうちに己の力を自覚。スミレを守るためにバオーの力を用い、彼女を自由にするために、ドレスに対しての「来訪者」となる事を誓い、実行する。
人物
元はごく普通の青年だったが、両親とともにドライブ中、走り屋たちの無謀な運転に巻き込まれる形で事故に遭い、バオーの被検体にされてしまった。
一人称は「ぼく」(OVAでは「俺」)。
穏やかで礼儀正しい性格で、やむを得ない時のみに実力行使する(最初に「第22の男」に襲われ、逃走する時。近くのバイカーたちのバイクを、「すまん」と言いつつ殴って借用した)。
スミレは直感で、彼の性格を理解している。ナレーション曰く「もしも二人とも空腹で、キャラメルがひとかけらしか無かったとしたら、彼はそれを全てスミレにくれるだろう」
六助じいさんからも「わしはこの若者が気に入ったぞ、言葉や態度が紳士じゃ!」と、感心され、気に入られている。
実際、他者に対しても可能な限り助けたり、自分の為に危険に巻き込ませないようにしたりと、思いやりのある行動をとっている。
街中で出会った少女・綾に対しても、踏切に足を取られた際に(変身せずに)武装現象で助けていた。その直後にドルドに襲われた際にも、綾を守るために行動し、他者を巻き込まないために姿を消して行動した。
また、自分の事を悪く言う者がいても、あまり気にしない様子。
六助じいさんが襲われ、その事で妻のおばあさんから非難され、それを謝罪された時も「ぜんぜん気にしてません。そんなに困らないで」と言っている。
その端正な顔立ちに、劇中ではスミレを含め、出会った若い女性たちは心惹かれていた。
山中をハイキングしていた三人組の女性たちも、育朗を見かけて「ウットリものよ」と見とれている。
スミレの事は、当初から行動を共にしていたためか、ドレスから守ろうとしていた。
ドルドにスミレをさらわれた時も、助けに向かう事を決意。更にドルドの弾丸を、バオーに変身せずに躱した際には、
「ドレスに宣戦布告だ!」「ぼくはお前達にとって、脅威の来訪者となるだろう!」と誓っていた。
当初は「バオー」に変身した時の事は覚えていなかったが、綾との出会いとドルドからの狙撃を得て、自分の力を認識。
ドルド三陸海岸研究所に殴り込む際に、自らの意志でバオーに変身している。
ゲーム作品への出演
ジョジョの奇妙な冒険オールスターバトルに参戦。登場演出では人間の姿だが、戦闘中はバオーに変身したままとなる。
原作再現なのか技の度にナレーションが入り、育朗と声が重なってしまっている。ぶっちゃけナレーションの方がうるさいくらい喋っている。
ちなみにあの「バルバル」は育朗自身が言っているという設定である。
余談
バンジョーが弾けるらしく、事故に遭う直前に母親から「かあさん、育朗のバンジョーが聴きたくなったわ、ひいて」と頼まれた(父親も弾ける様子)。
その裏表のない紳士的な性格は、後年の作品ならば「ジョナサン・ジョースター」が最も近いと思われる。信じられないかもしれないが当時の荒木の主人公像はこういうキャラクターが多かったのだ。
OVAでは、一人称が「俺」になっているが、それ以外は変更点はほとんど無し。
※ただし荒木作品におけるナレーションや擬音などが、アニメ化に際して省かれたためか、若干作品的に違和感を生じさせている。
関連タグ
ジョニィ・ジョースター:ジョナサンのリデザインキャラクター。こちらは『遺体』に寄生されたことでスタンド能力に目覚め、遺体を狙う者たちと争奪戦を繰り広げる。
ディエゴ・ブランドー:同じく遺体を手にしたことで恐竜に変身できる能力を獲得している。完全な恐竜になるのではなく、バオーのように人間の姿をベースに変身する。
ハイメ・レイエス/ブルービートル:こちらも寄生虫の力で青いヒーローとなった主人公。
泉新一:同じく寄生虫の力で戦う力を得た少年。後に寄生範囲が広がって高い身体能力を獲得する。