ビースト(X-MEN)
びーすと
概要
MARVELのヒーローコミック『X-MEN』の登場人物であり、チームの創設メンバーの一人である。
本名はヘンリー・フィリップ・マッコイ(Henry Philip McCoy)。愛称はハンク(Hank)で、基本的にはこちらで呼ばれる。
pixivでもハンク・マッコイでタグ登録されている作品が相当数ある。
全身が蒼い毛皮で覆われ、鋭い爪と牙を持った獣人のような姿をしており、それに相応しい身体能力と感覚機能を持っている。
しかし、そうした野性的なミュータント能力とは対照的に性格は温和。天才的な科学者であり、生物化学や遺伝学の権威でもある。
かなり多才でもあり、芸術のセンスも持ち合わせており、政治活動家でもある。
映画版では若干設定が異なり、普段は自身が作った能力を抑える薬によって人間の姿をしており、感情を高ぶると変身する。
原作
「uncanny X-MEN」#1より登場した、古参メンバー。
「恵まれし子らの学園」の最初の五人の生徒「ファースト・ファイブ」の一人である。
当初は青い毛皮も無く、体格と体形が若干常人と異なるだけの外見で、野獣=ビーストのごとき身体能力を有しているのみだった(両足の指で物をつかむなどは、この頃からできている。劇中ではミサイルを受け止めるため、足指で木の枝に捕まっている)。
20歳になって学園から卒業後。有名企業の遺伝子研究施設に、研究者として就職。
この時期には、リンダ・ドナルドソンという女性と交際もしている。
彼女と交際を続けたいという考えもあり、自身のミュータント能力を抑制する薬品を開発して自身の身体で試してしまう。しかし失敗し、青い毛皮の肌を持つ姿に恒久的に変身してしまった。
青色の体毛(当初は灰色)に覆われた他、尖った耳、長い犬歯、爪といった、獣人的な現在の姿に変化してしまう。元から有していた身体能力も強化され、壁や天井を走る能力、優れた五感、加速された自己治癒力をも得るに至った。
これらに加え、コントロールが難しい野性的な側面をも精神に有する事になる。
この後に、ブラザーフッドのマスターマインドにより洗脳され、一時期仲間になっていた事もあった。
また、交際していたリンダも共産主義国家のスパイである事が判明し、破局してしまう。
後に洗脳が解け、アベンジャーズに参加。時折X-MENに戻っては手伝うように。
アベンジャーズ脱退後、ディフェンダーズに参加。やがてサイクロップスらから誘われ、ファースト・ファイブが再結成した「Xファクター」の一員になる。
X-MENとしてチームに戻った後、テクノウイルスの研究などに携わる。
しかし、「エイジ・オブ・アポカリプス」の並行世界から逃れてきた『ダークビースト』に一時期捕らわれ、入れ替わられていた事もあった。
- ダークビースト
並行世界「エイジ・オブ・アポカリプス」世界からやってきたビースト=ハンク・マッコイ。
エムクラン・クリスタルを通じ、基本世界(アース616)に逃亡。当初は記憶を失っていた。
アース616のビーストとは、外観は同じものの(毛皮は黒である事が唯一の違い)、性格や人物は完全に異なる。生命倫理や良心などを全く持たない邪悪な性格で、自身の研究および遊び半分で、生命を弄ぶ事に喜びを感じていた。
ミュータント能力は、本物のビーストとほぼ同じ。遺伝子工学に関しても優れた知識と技術を持つが、本物のビーストほど広範囲の知識や技術を有しているわけではない(本物のビーストの過去の活躍や、美術や芸術の知識、政治的な思想などは知らないため、はったりで切り抜ける事も多かった)。
アース616に来た時は、劇中の20年前の時代だった。そこでマンハッタンの地下トンネル内に腰を据え、後に「モーロックス」と呼ばれるミュータントたちを産み出している。
のちにこちらの世界のビーストを拉致し監禁。毛皮も黒から青に染めて、X-MENに潜入した後、ビーストに成りすまして行動。オンスロート襲撃の際には、オンスロート側へと寝返った。
オンスロート事件の終了後。本物が帰還したために逃亡し、X-MENから離れてヴィランとして暗躍。ノーマン・オズボーンがダークX-MENを設立した際には、本物のビーストのふりをして参加している。
実写映画
旧20世紀FOXが制作したX−MENユニバースでは、『X-MEN2』を除くオリジナル三部作世界においてはケルシー・グラマーが、『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』に始まる新三部作世界においてはニコラス・ホルトが演じている。
X-MEN2
スティーブ・ベーシックがカメオ出演で演じた。
X-MEN:ファイナル ディシジョン
X-MEN:ファースト・ジェネレーション
X-MEN:フューチャー&パスト
ホルト版ビーストとグラマー版ビースト両方が登場する。