真アサシン(strangeFake)
しんあさしん
「汝が信念を失わぬ限り、我は汝の影となろう」
プロフィール
※ プロフィールの出典地域は本百科の推測なので注意。
概要
『Fate/strange Fake』に登場する2人目のアサシンクラスのサーヴァント。
ファルデウス・ディオランドにより『真なる聖杯戦争』のアサシンとして召喚された。
後述の能力から世界そのものと同化しており、姿を現すことは稀で、その際もメインイラストの様に髑髏の仮面が闇に浮かぶだけ。
"偽りの聖杯戦争"のサーヴァントが揃い戦端も開かれた事で、"本当の聖杯戦争"を始めようと己を呼び出したファルデウスに「お前に人生を捧げるだけの信念はあるのか」「人の命を奪ってでもその信念を貫く覚悟はあるのか」と問い掛け、彼が命がけの答えを返したことで正式に彼をマスターと認めた。
人物
一人称は「我」、または「私(わたし)」。
前述の様に普段は誰の前にも姿を見せず、それどころか声を出すことすら避けている。
その為、マスターであるファルデウスとの意思疎通は、メモ用紙やパソコンのモニター等を使用して行っている(例:メモに台詞を殴り書きしてファルデウスに握らせる・モニターに細いブロックノイズを浮かび上がらせてそこに細い文字を混ぜる)。
また、召喚直後等の2人が直接言葉を交わす際には、周囲の明かり全てを消した暗闇を用意する。
こういった経緯から、髑髏の仮面以外の詳しい外見的特徴は一切不明。
性別は男性(小説版第2巻のステータス画面より)。
「汝」「呪われし、死病の風」等のもって回った言い回しを用いている。
契約時に「人の命を奪ってでも信念を貫く覚悟があるのか」と問いかける等、命の重さや誰かを殺す事について本人なりの固い信念を持っているらしく、小説版第3巻で初めてファルデウスから暗殺指令を受けた際には、「誰かの命を奪えばもう引き返せない」「信念を曲げれば必ず報いを受け全てを失う」と言う趣旨の問い掛けをして彼の覚悟を確かめた。
詳細不明の『山の翁』
同作には狂信の果てにある一人を除いて全ての山の翁の御業を模倣したアサシンが『瞑想神経』という御業を使ったハサンについて語っている。
彼女曰く、彼がいつの時代に存在した人物なのかは正確に記されておらず、同胞や指導者、そして現役の『山の翁』ですら、ただ「周囲の地形構造を完全に我が身として知覚する技術を持った『山の翁』がいた」と言う伝承しか知らない。
その為、狂信者の彼女でさえ(途中で思考を強制的にやめたとはいえ)実在を疑ってしまうレベルの眉唾物の存在であるが、上述の『存在を知覚できないほどの気配遮断スキル』から察するに、その『山の翁』がこの真アサシンのことと思われる。
能力
なんとこのハサン、気配遮断スキルのランクがEX(評価規格外)である。説明文によると世界そのものと同化してしまってるらしい。
一応、他のアサシンと同様に攻撃に転じるとランクが下がるものの、それでもA+であり、他の戦闘態勢に入る前のハサン達と変わらないと言うチートぶり。
その潜入能力は具体的には「35層に渡る強力な結界にいくつもの防衛機構、数多の悪霊が内部に敷かれ、上空からの攻撃や地盤破壊にまで対応できるシステムまで搭載されている巨大魔術工房」の中心部まで一切それらのシステムを反応させることなく入り込み暗殺が可能なほど。
ターゲットを事故死もしくは病死(長年の闘病ではなく突発的な脳梗塞や心筋梗塞など突発的なもの)といった『突然ではあるが誰が遭っても不思議ではない死因』になるように暗殺する。
作者である成田良悟氏によると、上記の強力な特性の代わりに通常ステータスは歴代アサシンと比べて低めなそうだが、マスター狙いのアサシンクラスである以上、通常ステータスが低くてもそこまで問題にならないと思われる。
更に後述する「影灯籠」のスキルが彼をより有用な存在へと押し上げており、攻撃には影の刃を用いる。この刃は厚みという概念がなく、盾や戦車の装甲などでも突き抜けて対象に届く代物で、強い魔力防御を持つ英霊や魔術師でなければ防ぐことは出来ない。
影を生み出して対象を影の中に隠せば、不可視の刃が何十、何百、千と全方位に繰り出される。
ステータス
マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
---|---|---|---|---|---|---|
ファルデウス | D | C | C(影での移動時A+) | D | E | EX |
保有スキル
気配遮断(EX) | 世界そのものと同化が可能。攻撃する瞬間だけランクが下がるが、それでもA+ランクという高ランクである。 |
---|---|
影灯籠(A) | 影そのものと同化するスキル。暗闇から周囲の魔力を得ている為、実体化さえしなければマスターの魔力供給はほぼ不要である。令呪を使われない限りは、自身のマスターに対してもステータスを隠蔽する事が可能となる。単行本の初登場刊におけるサーヴァント表では、ステータスと一部スキルが影で隠されていた。 |
幽弋(A) | ある男の個としての『死の影』そのものがハサン・サッバーハの一人となった事を示すスキル。影として蠢き、陰のある場所なら何処にでも移動出来る。故に、輝きしか持たぬ存在にその刃は届かない。二つ名の元となったスキルだと思われる。 |
宝具
瞑想神経(ザバーニーヤ)
- ランク:EX
- レンジ:1~???
- 最大捕捉:1~???
「借り受けし無窮(むきゅう)なる影の一欠片、今こそ幽明(ゆうめい)の境界へと返上せん――『瞑想神経(ザバーニーヤ)』」
己の『死』を呼び水に世界の影と同化することで擬似的な死の概念と化し、対象を冥界に引きずり込む自己犠牲宝具。
この宝具の発動条件は、『サーヴァントとしての彼が消滅することが確定した際(マスターの死亡による場合も含む)』である。アサシンの遺骸から生み出された膨大な『影』は周囲を闇に染めながら、どこまでも敵を追い詰める。ただし、『死』をもたらすのは敵対者のみであり、その他の生物に危害は及ばない。
また、事実上の自爆技であるので相手を倒す事は出来ても自分も脱落してしまうので「最後に残った者を勝者とする」聖杯戦争とは相性が悪く、その為イシュタルからは「聖杯戦争には向かない」と称される等、強力な性能だが、非常に扱いの難しい性能となっている。
このハサンの特性上、この宝具の詳細は後の時代には正確に伝わらず、魔力・水・風・電気などのエネルギーの流れを完全知覚する業として伝わった。
単行本では何故か種別が記載されていない。
正体
彼は紛れもなく19代いるハサンの内の一人であるが、他とは成り立ちがかなり異なる。
その正体は元から暗殺者でもなかった。
歴代の翁達は、暗殺者として道を違えたり、衰えたりしたことで『山の翁』であることを遂行することが困難となった場合は、「ハサンを殺すハサン」である初代がその首を刈りに来る、あるいは自ら初代が鎮座する『アズライールの聖廟』へと訪れてその首を差し出すことで『山の翁』としての任を終える。
だが、“彼”だけはいずれの事例とも異なった。
元は暗殺教団とは何の縁もゆかりもなかった人物。
暗殺教団とは全く異なる信仰を持たない集団によって科学・呪術・錬金術などで徹底的な改造を施されれ、人の身でありながら、冥府そのものを身体に宿したかのような深い影を纏う死の化身となった、人間兵器とも呼べる存在である。
最終的には組織は崩壊し、誰かに助けられたようだが、自身の存在理由が解らないまま1人放浪していた。
放浪の果てに『アズライールの聖廟』へとたどり着き、そこで初代と出会ったことで「彼の影となることが自分の運命であった」と悟り、初代の刃を受けた。
そうして「死の先払い」によって晩鐘を聞くことなくその命を終えた彼は、滅びる事のできない1つの『影』として世界に焼き付けられた。
世代を示す助動詞を持たず、時には『初代の影』とさえ呼ばれ、同じハサン・サッバーハの名を襲名した者だけに知られた存在。それがこの幽弋のハサンである。