響詞音
ひびきしおん
「今日からこのクラスに転入になりました、響詞音です!よろしくお願いします!」
「早くみんなと仲良くなりたいです!」
「私、あなた達と友達になれて本当に良かった…」
「もし…。あなた達が私達のこと、嫌いになっても…」
「この気持ちに、嘘は無いって…」
プロフィール(仮)
(※)詞音は清麿達と異なり、公式書籍においてプロフィールが一括で明かされているわけではない。
以下の情報は、アニメ版31話における男子生徒からの質問に対する回答である。
好きな科目 | 音楽と体育 |
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誕生日・星座 | 8月生まれのおとめ座 |
豆腐は木綿と絹ごしどっちが好き? | 朝は絹ごし、夜は木綿 |
興味あるUFOは? | アダムスキー型 |
概要
アニメ「金色のガッシュベル!!」オリジナルエピソード「魔鏡編」におけるヒロインであり、窪塚に続くアニメオリジナルの本の持ち主(原作には登場しない)。
CVは豊嶋真千子氏。
活躍は魔鏡編のみであるが、可愛らしい容姿のみならず、ニャルラトとの関係性や心境変化が丁寧に描かれていることもあり、現在でも根強いファンが多い模様。
人物像
容姿
ピンク色の帽子や黄色のシャツ、オレンジ色の髪といったように、明るめの色をふんだんに盛り込んだビジュアルとなっている。
清麿と同じクラスに転校してきたので中2は確定なのだが、男子生徒達や鈴芽と比べてもかなり背は低めで、外見的には小学生中~高学年のような印象を受ける。
「制服がまだ届いていない」という理由で私服だが、アニメ版35話では山中と鈴芽の想像で制服姿も描かれている。
作中人物から見ても非常に可愛いようで、アニメ版32話では詞音と一緒に帰るためだけにクラスメイトの男子が学校に動物を連れてくるという驚きの事態が起きてしまったほど(なぜかウマゴンやナオミちゃんも混じっていたが……)。
性格
いつも明るい笑顔を浮かべており、転校初日から男子生徒達の色々な質問にもにこやかに答える友好的な性格。
転校初日からガッシュを通じて仲良くなった清麿を「清麿君」とすぐさま下の名前で呼び、(魔鏡目当てで近付く目的もあっただろうとはいえ)アニメ版32話では他の生徒達が見ている中でも清麿の腕にくっついたりと、何気に鈴芽や恵といった既存のヒロインと比べても非常に積極的。
だが、ただ底抜けに明るいというわけではなく、心の中には孤独に対する恐怖や深い傷を隠している。
現にニャルラトを鞄に入れてまで学校に連れてきたり、清麿に「しっかりしてるんだな」と言われた時には、
「……必死なだけだよ。結局私の場合、何でも自分で決めるしかないから」
「これでも、結構不安なんだよ。……独りは、やっぱり辛いから」
と零す等、要所要所で「心の底にある気持ちを他人に見せないように振る舞っている」様子が描かれている。
とはいえ、ガッシュから魔鏡を奪うと決めた時には非常に辛そうな表情をして涙を浮かべる等、やはり性根は非常に純粋で優しいと言えるだろう。
現に後述のように、最終的にはニャルラトとの別れを乗り越えて成長する姿が描かれており、「魔物との別れという避けられない運命を受け入れ、乗り越える」という詞音の心境変化が魔鏡編のテーマであるようにも見受けられる。
活躍
前述の通り、登場・活躍はアニメ版31~35話。
本編から半年前、両親が事故で亡くなってしまい、両親との写真を眺めながら孤独に過ごす毎日を送っていた(生活費をどうしていたのかは作中で語られておらず不明)。
そんなある日、自宅へ迷いこんできたニャルラトと友好を深め、「悲しみの底にいた私を救ってくれた」大切な存在と見なすようになる。
だが、それからは何体かの魔物と遭遇・戦闘したようで、「王を決める戦い」の詳細、つまりいつかは必ずニャルラトとの別れが訪れることを知ってしまう。
そんな時、「ニャルラトとずっと一緒にいられる方法がある」というグリサの嘘を信じてしまい、ニャルラトと別れたくない一心で魔鏡の欠片を探し求めることになる(具体的な場所は不明だが、どこかの谷底で欠片を発見したシーンが描かれている)。
本編では清麿と同じクラスに転校し、連れてきていたニャルラトとガッシュが仲良くなったのもあり、転校初日から清麿と仲良く下校する。
河川敷でノリトー・ハッサミーが襲撃してきた際にはその場を離れていたが、戦闘後にガッシュのバルカン300からはみ出た魔鏡に気付いてからは、魔鏡を奪うために近付こうと考える(ハッサミーと面識が無かったのか、あるいは面識があった上で互いに知らないふりをしていたのかは不明)。
そして翌日の放課後、詞音と一緒に下校することを恥ずかしがった清麿が教室へ戻った隙にガッシュを連れていき、夕方の公園で「魔鏡を渡してほしい」と頼む。
ガッシュに断られてからは術を使い、力づくで魔鏡を奪おうとするも、清麿も駆け付けてきたことで戦闘に。
だが、戦いの中で事情を知ったガッシュは清麿に術を唱えないよう告げ、「詞音とニャルラトとは戦わぬ」と一人で前に出る。
ペルクによって大量の針が降り注いでくる中、
「魔物同士は、戦うことしかできぬのか!?」
「戦わずとも、お互いに信じることもできるのではないのか!?」
「戦わずとも、私達は理解できるのではないか!?」
「魔物同士、友達になれるのではないか!!」
と、涙ながらにまっすぐな言葉をかけるガッシュ。
その想いに打たれた詞音とニャルラトも涙を流し、自ら術を解除。和解を経てガッシュから欠片を譲ってもらった時には、涙を流しながら感謝した。
そうして欠片が2つ揃ったため、グリサの住むアパートに清麿達を案内する。
グリサによって遺跡(のハリボテ)に案内された時も彼を信じきっていたが、復活した魔鏡を持ち去られ、グリサと合流した房市から「今までの話は嘘」と告げられた時に大きなショックを受ける。
更には魔鏡で強化されたグリサへ立ち向かったニャルラトを庇った際、鞄越しに本にも火が着いてしまい、泣きじゃくりながらの悲しい別れとなってしまう。
そうして絶望に打ちひしがれ、ガッシュとグリサが本格的に戦闘を始めてからも呆然としていたが、グリサに立ち向かうガッシュと清麿の強い気持ちと言葉を受け、自ら房市に体当たりをしかける。
即座に房市が発射したワイヤーで足を縛られるものの、
「私は逃げていた…!自分の寂しさだけを哀れんで…!」
「ニャルラトは、私の心の傷を癒してくれた」
「ゴメン、ニャルラト…!私、強くなるから!」
と想いを口に出し、転がり落ちた魔鏡を拾おうと地を這ってでも進む。
すぐさま房市から踏みつけられてしまうも、実は詞音の体当たりによって魔鏡が落ちた時にヒビが入っており、バオウ・ザケルガとギガノ・ファイドルクの撃ち合いの途中で鏡が割れる。
もし鏡が割れなければバオウが押し負けていた可能性も充分に考えられるため、ガッシュと清麿の言葉を受けて想いを行動に移した詞音は勝利に大きく貢献したと言えるだろう。
グリサとの戦闘を終えた後は、
「……私、ニャルラトに誓ったの。強くなるって」
「もう寂しさに負けないって」
と、荒れ果てた大地にリボンを残していった(おそらく「ニャルラトへの想い(寂しさ)を乗り越えて前に進む」というニュアンスの演出だと思われる)。
そして後日、詞音はいきなりの転校を決意し、クラスメイト達に顔も合わせないまま突然の別れとなる。
急いで学校から走ってきた清麿には、
「ここにいると、清麿君達に頼ってしまいそうだから」
「新しい一歩は、自分の力で踏み出さなくっちゃ」
と応え、ガッシュにも「ガッシュ君。ニャルラトのためにも、必ず『やさしい王様』になってね」と、涙を堪えながら笑顔で言葉をかけた。
一人で歩き出した時には涙が溢れてしまうも、最後には笑顔で駆け出し、これからの人生が強く明るくなることを示唆するようなラストとなっている。
「ニャルラト!」
「私はもう大丈夫だよ!」