『死役所』の登場人物で死後の世界の役所「シ役所」の職員。
概要
本名は岩清水直樹。人為災害死課に勤務する気弱な青年。
自分で物事を考えるのが苦手な指示待ち人間。他社の気持ちを汲み取ることも苦手としており、無神経な発言も多い。
生前
かなり厳しい(を通り越して過干渉な)父親を持ち、『父親が食べ終わってからでないと食べてはいけない』家庭で育った。そのため、幼稚園でも「お父さんがいないから」という理由で自主的に給食に手を付けようとしない子供だった。
小学校から高校までは父親の意向通り『一流』の学校に通い、卒業。だが大学受験には失敗しており、学校の先生から他の大学を勧められても「お父さんに東大に行けと言われたから」と2浪してまで受験。だが結局受かることはなく、当の父親からも「好きに生きなさい」と言われてしまう。
だが「好きに生きる」生き方を知らない岩清水は困惑。彼は引き続き東大を目指して受験勉強をする道を選んだ。
その後父親は死去。母親は近所の人の勧めでお見合いをし、2人の子持ちの農家と再婚。岩清水は母親にはついていかず、1人生家に残る選択をした。
だがある日、その生家も隣家の火事の延焼被害により全焼(岩清水はたまたま近所のネットカフェにいたため無事だった)。父親が遺した通帳を除くすべてを失い、天涯孤独となってしまう。
失意のままネットカフェに戻った岩清水はガラの悪い男とトラブルになり、金を巻き上げられてしまう。
その後も「誠意」と称して金を巻き上げ続ける男と1人で考えることができない性分からいろいろと限界を迎えた岩清水はネットカフェの受付の女性からライターをもらい、ネットカフェに放火。犠牲者10人の大惨事になってしまう。
岩シ水は「ネットカフェを無くしたかっただけで殺したかったわけじゃない」と動機を語るが、ハヤシからは「殺意がなければ人殺してもいいのか?」と反論されている。
余談
実写ドラマ版では出番こそないが、死刑課に置いてある職員の人生史ファイルに彼の名前がある。