ハヤシ(死役所)
しやくしょのはやしくん
本名は林晴也(はやしはるなり)。生活事故死課に所属する、Tシャツにジャケット、スニーカーとお役所勤めらしからぬ服装をした今風男子。原作では髪色も明るめ(ドラマ版では黒髪)。24巻現在、課の中では一番の新人。
名札は「面倒」との理由で付けておらず、そのことでニシ川から注意されたこともある。
時代劇役者だった祖父の影響なのか、今風な言い回しに古風な言い回し(「マジ」ではなく「真(まこと)」、「餓鬼・小僧」ではなく「童(わっぱ)」、「なぜ」ではなく「なにゆえ」、「あんた」ではなく「おたく」など)が混じった独特な言葉遣いをしている。
趣味はお客様から貰ったお下がりの漫画収集と著名人のサイン収集。収集した漫画は自身のロッカーを本棚代わりにしてしまっており、冊数はかなりある。ちなみに時折血まみれになっているものもあり、「ページとページがくっついていて読みにくい」らしい。初期はお客様が行き交うフロアで堂々と読んでいたがシ村からそれを注意されており、それ以降は役所のロッカールームで読むようにしている。
結構ミーハーであり、著名人がシ役所を訪れた際は仕事を放り出してまで会いに行くことも。有名人のサインに加えて「ハヤシくんへ」と付け足して欲しいと要望したりする。
またうっかりさんでもあり、三樹ミチルが片思いしていた相手の彼女が例の先輩であることをバラしてしまい、ミチルが四十九日までシ役所に居座ってしまう原因を作ったことも。
作中に登場する特撮ドラマ「仮面ヤンダー」のヒーロー「ヒョウカワさん」役の俳優にそっくり(コミックス5巻番外編のお客様・津川勇樹談)らしい。ちなみに勇樹の回想に登場した彼の顔は実際にハヤシそっくりだった。
母は早くに死去しており、姉・理花、不仲な父と暮らす時代劇ごっこが趣味のごく普通のおじいちゃん子な少年だった。中学の頃(実写ドラマ版では高校の頃)に祖父が死去。その葬儀の席で酔った父親から「母と祖父の間に生まれた不貞の子」であることを明かされ、祖父の遺骨を自宅マンションのベランダから投げ捨ててしまうほどのショックを受ける。以後、林はその出生に苦しみ続けることになる。
ちなみに父親がその事実を知ったのは林が小学生の頃で、母が遺した手紙で知った。父親が林に冷たくなったのはそれからのことで、理花曰く「接し方がわからなくなった」とのこと。
その後高校に進学するも、幼馴染のまりあをいじめていた女子生徒を2階の窓から投げ落とす事件を起こして退学処分になる(なお女子生徒は軽傷で済んだ)。
退学後は真面目に働き、のちにまりあと結婚。剣道場で子供達に剣道を教える先生として過ごした。
だが21歳のある日、まりあが林の出生の秘密を知ったことがきっかけで介護施設の同僚との不倫に走り、子供を儲けてしまう。
この事実に絶望した林はまりあと不倫相手、娘を滅多打ちにして殺害。最高裁で死刑となった。
理花は林の出生の秘密を知り、林が死刑囚となった時でも鑑別所で優しく接してくれる一番の理解者であった。
実写ドラマ版では生前のパーソナルデータがある程度追加され、享年28。
