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死役所』の登場人物で死後の世界の役所「シ役所」の職員。


概要編集

本名は白神靜佳。病死課に勤務する色白で儚げな女性。雰囲気はイシ間の妻によく似ているらしい。

腰が低く、「ごめんなさい」が口癖。竹シタからはよくセクハラ被害に遭う。

手先が器用で折り紙や縫物が得意。ハシ本の首の傷の縫合痕は彼女が手掛けたもの。


生前編集

土地神様信仰の深い村(家族の方言からおそらく秋田県あたり)の生まれ。幼い頃に父を事故で亡くし、母方の祖父母と母に育てられた。白神家に婿入りした夫がいるが、子供は祖母から「子供なんか作ったら、おいが殺してやる」と止められていたためいない。

結婚相手に神様を宿らせて「神様と結婚する」という風習から「神様と結婚するのにふさわしい女性になる」修行の一環で習い事をかなりしており、死後に見せる手先の器用さはこの辺りがルーツ。


ある日祖母と母が言い争っているところを偶然耳にし、その会話の中に「人殺しの子」という言葉があった。その「人殺しの子」という言葉が耳にこびりついて離れなくなってしまった白神はついに日常生活にも支障をきたすようになってしまう。


そして些細なきっかけから、幼い頃に封印していた記憶が蘇る。


実は父を亡くした事故は幼い頃の白神の些細な悪戯がきっかけで起きたもの。


人殺しの子」は「人殺しをした子」というものだった。


その記憶から錯乱し、遂には実際には言ってない残酷な幻聴まで聞こえるようになってしまった白神は祖母に11か所、騒ぎを聞きつけてやってきた母に24か所の刺し傷を与えて殺害。2日後、山で彷徨っているところを警察に逮捕される。


裁判は「心身衰弱による刑事責任能力の有無」を争点に最高裁までもつれ、最終的には死刑が確定。判決後、白神は深々と頭を下げた。


余談編集

シラ神が祖母と母を殺害した事件がいつ頃なのかは不明だが(作中の描写からシラ神の処刑はシ村の処刑よりかは後の話)、発布された1880年(明治13年)から1995年(平成7年)まで刑法には「子孫による祖父母・父母に対する殺人には死刑」という規定(尊属殺重罰規定)があった。なお1973年(昭和48年)4月4日に尊属殺重罰規定について最高裁で違憲判決が出て以降は1度も適用されることはなく、1995年の削除までは死文化していたことも追記しておく。


実写ドラマ版では本人の登場こそなかったが、死刑課の人生史ファイルの中に彼女のものがある。なお名前の漢字は新字体で「静佳」となっている。


関連項目編集

死役所 死刑囚

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