概要
片目のない巨大な頭部に無数の手足を持つ醜悪な怪物。その正体は母胎を真似て海底で屍霊達が集まり融合したもの。夜見島の伝承で"海の底に潜りし者"として語られている存在でもある。
元は無形だったが、母胎が三上弥生から形を得たように19年前に溺死した矢倉市子の死体から形を成した。しかし、その姿は母胎とはかけ離れた姿と化している。
かつて分たれた母胎の元へ還ることを目的としているため、地上の奪還には興味はない。しかし、自分達を置いて虚無の世界に逃げた事から、母胎に対し愛憎入り混じった感情を抱いており、屍霊達に闇霊達を攻撃させている。
目的である母胎の元へ還るため、29年前に海底ケーブル切断、19年前にブライトウィン号座礁事件(外伝小説『ブライトウィン号の怪』)などの様々な事件を引き起こしている(19年前の事件に関しては、正確に言うとブライトウィン号に死体として引き上げられた母胎の分裂体二体のうち一体が堕慧児の影響で暴走したことが原因)。
外敵との戦闘時には口から闇霊を吐き出して(正確には身体から分離させている)攻撃させるほか、その丸い身体を利用して転がり、回転体当たりを繰り出してくる。
ゲーム終盤に母胎の復活を知って夜見島の異界に上陸。模倣体としての役目を終えた市子と闇人甲式になった三沢岳明を吸収し、その場にいた永井頼人に襲いかかったが、永井の機転で廃棄タンクに突っ込んで大量の石油を浴び、更に漁船の水銀灯を投げつけられたことで激しく炎上させられ、完全に滅ぼされた。
超常的な存在ではあるが「神」と呼ばれるほどの存在ではない為か、前作の堕辰子や今作の母胎とは異なり、神懸った力ではなく物理的手段によって滅ぼされる結末となった。