概要
制度としては、古代より存在する。日本の皇室や武家、西洋の王侯貴族など上流社会ではあって当然の制度である。これには当主の後継ぎをもうけるという大義名分があり、江戸時代の大名を例にすれば、当主に子供が生まれず、結果幕府からお家断絶にされた例は少なくない。問題点は身分が低い側室に男子が先に産まれ、後正室に男子が産まれた場合である。この問題を巡って家臣同士が内紛を起こし、内戦や諸外国を巻き込んだ戦争が勃発する例なども少なくない。
現代でもイスラム世界ではコーランに基づいてこの制度があるが、この場合は養える範囲までで4人まで妻を娶ることが可能であるが、4人の妻の間には差をつけてはならないとされる(つまり全員正室である)。
人間以外の動物ではライオンやサルなどが一夫多妻であることが有名である。
なお、日本の現在の法律では、複数の相手と同時に戸籍上の婚約をすることは不可能であるが、お互い同意の上で複数の女性と一緒に暮らすことや子供をもうけることは法律には触れない。ただし子供の認知の問題や、夫が死んだ際の財産分与で戸籍上の妻とそれ以外の女性と揉める可能性は否定できない。