概要
2008年6月にグローバル・A・エンタテインメントより発売されたPS2向けゲームソフト。
江戸時代、幕府の外様取り潰し政策によって子供の時に御家断絶の目に遭い、父親を切腹で喪った小藩の姫君である主人公の時子が復讐のために出自を隠して大奥に出仕し立身出世を目指すという物語。
ゲームシステム的には逆転裁判に近く、主人公に降り掛かった身に覚えのない冤罪について無実の証拠(証言)を集め、最後に嫌疑を晴らす。
……なのだが、ファミ通クロスレビューで13点(デスクリムゾンとタイ)を記録するなど評価は低い。
その理由として
- 膨大な大奥の部屋を移動する度に入る長いローディング画面
- ポリゴンが荒い
- 頻発するフリーズ
などが挙げられている。
時代考証が雑なところが有るもののシナリオは後半の盛り上がりやマルチエンドも有り悪くないという擁護があるが、仕様が上記の有様なのでクソゲー扱いも仕方がない。
そもそも擁護者の中には動画サイトで見ただけの層も多く、プレイ動画の場合はフリーズのカットやローディングの省略などクソ要素を極力排除したものが多いことには留意。
リアル申し開き
2009年にクソゲーを取り扱ったやる夫スレにおいて、本作を取り上げたことがあった。
その際に本作のプロデューサー(以下Y氏)に直接取材を申し込み、内情について詳細を聞き取っていた。
さらにスレに投下後にY氏本人が登場(騙りを疑う者もいたが、Y氏本人がブログで認めている)。現在のゲーム業界の内情等について吐露し、軽く祭りとなった。
しかし、本人降臨ということで熱狂する者もいる中、Y氏の主張は本作のスタッフロール等と矛盾することや、「内情」に関しても「海外に遅れている」という事実無根な主張であったため(Y氏は「日本はブラック体質だが海外は違う」と主張していたが、実際は海外のゲーム業界もピンキリであり、日本で遊べるような作品が上澄みでしかない…等)、Y氏の言い分を訝しむスレ民やまとめブログのコメントもあった。
とはいえ、「製作側の告発」ということからY氏の主張は多くの人が信じており、ゲームカタログやアニヲタwikiにも「ゲーム業界を志すものは必見」という文面でこの一件は掲載されていた。
だが10年後の2019年、制作会社のひとつであるダフトの元社長があるYouTubeチャンネルに出演した際にこの一件に反論。
元社長の主張は要約すると「本当の元凶はY氏であり、自分の失敗を他人のせいにしているだけ」というものであった。
10年間沈黙していた理由は「クソゲーであることは事実、反論するのもおかしいと思っていた」ということだが、10年経過したことで思うところもあり口を開いたとのこと。
Y氏の主張と真っ向から対立しているものの、元社長の方が筋道だった言い分であることから現在ではこちらの言い分を信じる人が多い(Y氏が後年になってブログやTwitterで過激な発言を繰り返していることも理由)。
まさかのリアル申し開きが行われたことは今も巷では語り草となっている。
関連タグ
篤姫:大奥記発売時に放送されていた大河ドラマ