概要
藤本タツキによる読み切り作品。「少年ジャンプ+」にて2021年7月19日に公開。
146ページという長さと緻密なストーリーで多くの読者を惹き付け、配信後僅か2日で400万PVを記録。2021年8月19日に無料配信が終了。同年9月3日にはコミックスが発売した。
しかし作中の描写(後述)を巡り批判意見が集まった結果、無料配信中と単行本化の際の計2回にわたって一部のセリフが変更されている。
単行本帯によるとジャンプ+史上最多閲覧読切作品とのこと。
オリコンの推定初週売上は73912部と発表されている。
そして2024年2月14日に劇場アニメ化が決定し、同年に公開された。
あらすじ(公式)
学生新聞で4コマ漫画を連載している小学4年生の藤野。
クラスメートからは絶賛を受けていたが、ある日、不登校の同級生・京本の4コマを載せたいと先生から告げられるが…!?
登場人物
- 藤野歩(ふじの あゆむ)
「4年生で私より絵ウマい奴がいるなんてっ 絶っっ対に許せない!」
CV:河合優実
物語の主人公。小学4年生。学生新聞の4コマ漫画を連載しており、クラスメイトからの評判も良い。元々周りに絵を褒められていたこともあって鼻高々だったが、京本の絵に衝撃を受け、本格的に絵の勉強を始める。
京本とは後に「藤野キョウ」というコンビを組み、共同で漫画を描くようになる。
- 京本(きょうもと)
「藤野先生は漫画の天才です…!」
CV:吉田美月喜
藤野の同級生。下の名前は不明。不登校で藤野との面識はなかったが、学生新聞で共に連載し始める。子供らしい絵だが起承転結がしっかりとした藤野の漫画に対し、風景だけで圧倒するような画力の持ち主。実は藤野の漫画のファンで、対面した時は「藤野先生」と呼んでサインを求めるほど。
劇場アニメ
2024年6月28日より全国公開。監督・脚本・キャラクターデザインは押山清高、アニメーション制作は押山が立ち上げた「スタジオドリアン」。
その後、同年11月8日にAmazonプライムビデオにて世界独占配信が開始された。
余談
作中のセリフを巡る騒動(ネタバレ注意)
本作は漫画家を始めとしたクリエイターから絶賛された一方、劇中の登場人物の言動が「京都アニメーション第1スタジオ放火事件を彷彿とさせる」、統合失調症の患者を自称する者や精神科医によって「精神病患者に対する偏見を助長している」という批判意見が相次いだ。
これを受け、公開開始から2週間後の8月2日、該当のセリフ等が変更された。その後、著者の意向を受けて協議のうえセリフが再変更されることが8月27日に発表され、予定通り9月3日にコミックスが発売された。
ネームとの違い
劇場版公開記念で限定配布された「ルックバック original storyboard」という全ページがネーム段階のルックバック単行本では、藤野は三船、京本は野々瀬と違う名前で書かれており、初期段階では名前が異なっていたことがわかる。
そして、藤野と京本は名前を足すと藤本になり、作者の藤本タツキを想起させるという声があったが、元の名前から改名したところを見る限り藤本を意識していることが明確になった。
原作と映画版の違い
※これより先はネタバレを含みます!!
映画版では前述のネームをベースにしている部分が一部あり、問題となった犯人のセリフも改変前のものが使用されている。また、単行本ではカットされた京本の4コマ漫画を藤野が自分のデスクの前の窓に貼り付けるシーンが、映画版にはカットされず登場している。さらには無風であるはずの部屋で4コマ漫画の紙が揺れるという粋な演出も挟まった。
関連タグ
引きこもり世界大会決勝、シャークキック:劇中漫画。
東北芸術工科大学:劇中に登場した美術大学と外観が同じ。藤本タツキの出身校でもある。
京都アニメーション第1スタジオ放火事件:前述通り、劇中で発生した事件のモデルと思われる。