概要
極道組織・蛇ノ目組若頭、蛇ノ目組内蛇道会組長。
自他共に認める経済ヤクザで、闇金「レインファイナンス」を経営するほか土地開発、公共事業、カジノ産業などローリスクハイリターンなものをシノギとしている。
しかし、マムシから莫大な上納金を要求されることもあり、やむを得ず薬物の売買にも手を出しているが、これがきっかけで半グレ組織『サソリ』と完全に敵対し、大規模な抗争へと発展していく事になる。
特にサメジマとは上納金工面のために仕入れた200kgのシャブをお釈迦にされた事もあり因縁浅からぬ関係である。
人物
容姿
セミロングの黒髪をオールバックにしており、顎には薄くヒゲを生やしている。
普段の服装は黒いタートルネックのシャツに金のネックレスを着け、緑地にストライプのスーツを羽織っている。
性格
普段は上司は勿論、部下やカタギ相手にも敬語で接して慇懃かつ紳士的に振る舞っているが、その本性は冷酷かつ残忍で某宇宙の帝王を思わせる生粋の極道。
上司であるマムシには表向きこそ忠実に従っているが、内心では彼を「サイコ野郎」と呼んで嫌悪しており、いずれは蛇ノ目組に代わり下剋上を目論んでいる。
部下の事は大事にしているようで、構成員の羽生がミスを犯して損害を出した際は叱責しつつもマムシに落とし前として指四本を切り落とされた際は羽生の指を結合治療を受けるよう取り計らい、過剰制裁を行ったマムシに「組員は使い捨ての兵隊じゃねぇんだよ」と内心怒りを露わにしている。
闇金ではあるが、個人的に気に入った相手や付き合いの長い相手には普通の金利で貸付を行う事もあるが、自分を裏切った場合は拷問などの苛烈な制裁を辞さない。
マックスという名の麻薬探知犬を飼っており、非常に可愛がっている愛犬家で、例え相談役の万場でもわずかな揶揄さえ許さない。
ちなみに現在飼っている犬のマックスは二代目で、子供の頃に飼っていた犬から名前を受け継いだ模様。
決め台詞は「毒を以て毒を制す。あなたの毒より、私の毒が強かった。それだけです」。
生い立ち
元は成金の不動産屋の父と、病弱だが心優しい母・雅の一人息子として生まれ、裕福な家庭で育つが、父は妻をモラハラ等で苦しめており、会社が倒産すると同時に離婚。
それから暫く貧しい生活を強いられるが母が天笠組組長の天笠弘雄と再婚した事で生活環境は改善し、養父である弘雄からも深い愛情を受けると同時にヤクザの在り方を学ぶ。
大学卒業後は弘雄の伝手もあり銀行員として働いていたが、ある時に弘雄が銃撃される事件が発生。
先代からの親戚筋である蛇ノ目組によって襲撃犯が捕らえられ、この時にマムシと出会い、襲撃犯の正体は実父である事を伝えられる。
実父と相対した際は命乞いする実父に対し、「俺の体にはテメェと同じ復讐に狂う薄汚ねぇ血も流れてる」と返して実父を抹殺。
実はこの時、実父は蛇ノ目と敵対する大規模な極道組織・羆組系列の下っ端構成員であり、報復から弘雄や組員達を守る事を条件に蛇ノ目組に加わる事になった。
なお、弘雄は運良く一命を取り留め、現在は引退して田舎で隠居している。
弘雄からは「お前の好きなように生きて良い」と柵に捉われない生き方を望まれていたが、黄雅本人は結果的にマムシの部下として良いように使われる今の自分の在り方に対し、「好きに生きるのは難しい」と自嘲気味に呟いている。
余談
上司であるマムシを毛嫌いする天笠だが、奇しくも『ヤクザの養父を強く慕っている』『毒親を自らの手で抹殺した』という点はマムシと共通している。
それ故かマムシからは初対面時に「自分と似ている」と称されている。