ビットコイン(Bitcoin/BTC) とはP2Pの決済手段である。
概要
Peer to Peer型の決済網であり、電磁的記録による仮想的な通貨(暗号資産)である。中央銀国や特定の国家の政府支配下に無い事が、一般的な通貨との最大の違いである。
暗号資産の代表的な存在であり、2024年時点に存在する暗号資産の時価総額の半分はビットコインが占めている。つまり全ての暗号資産はビットコインとビットコイン以外に分けられており、後者は「アルトコイン」と呼ばれる。
存在自体に疑問を呈されることも多い暗号資産の中では最も社会的な認知度が高く、政情不安定で通貨の信用リスクが高い中南米では一部の国で強い需要がある。2021年にはエルサルバドルでは法定通貨に指定されたほどである。
またアメリカでもビットコインのETF(上場投資信託。上場株式のような扱いの投資信託)が認可されるなど、徐々に社会的地位を確立しつつある。
派生版として、決済速度など通貨としての利用をしやすく設計された「ビットコインキャッシュ」も存在する。
特徴
2008年に「サトシ・ナカモト」を名乗る匿名の人物により公開された論文「Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System」に端を発するその約二ヶ月後の2009年1月3日に最初のブロックであるジェネシスブロックが生成された。
ナカモトの正体については依然として不明で、一説にはWinny開発者の金子勇氏ではないかと言われている。あるいはそもそも日本人ですらない可能性もあり、現在ではその可能性が高いようだが、今のところは不明とされている。しかし正体が不明であることがむしろ、ビットコインの秘匿性や価値が保証される※とされて良い点であるとも言われている。
※創始者一人の行いや発言がコインの価値を左右するのは好ましくないため
発行上限枚数が2100万枚に制限されている、発行のための「マイニング」と呼ばれる発掘作業が存在するなどといった金(ゴールド)を意識した設計がされており、「デジタルゴールド」とも呼ばれる。
「マイニング」には超高性能なコンピュータと特大の電力を必要とするが、成功すれば市況によってはとても大きな利益を得ることができるため、海外企業の中にはビットコインのマイニングを主力事業としているところもある。
2023年時点ですでに1900万枚のビットコインが発行されており、そのうち112万枚をサトシ・ナカモトが保有しているとされる。
発行上限があることで稀少性が高まり、従って価値が上昇するという価値保全・上昇の仕組みを内蔵しているのがビットコインの画期的な点である。
2024年末時点でビットコイン1枚の価格はドル換算で10万ドル、円換算で1500万円にも達する。