概要
イタリア人のスタンド使い。
杜王町でオーナーシェフとして、イタリア料理店「トラサルディー」を一人で営んでいる。物腰も柔らかく、至って温厚な性格だが、怒ると振り向きざまに包丁を投げつけるくらい怖い。味見係として、子犬を一匹飼っている。
生まれつきのスタンド使いらしく、料理修行の旅に出ている際に自分の能力に気付いたらしい。
故郷のイタリア料理界では、若造というだけで認めてもらえなかった為、チャンスを求めて杜王町にやって来たとの事。
実際に彼が作るイタリア料理はとてつもなく美味しく、お坊ちゃん育ちで味にうるさい億泰の舌を完璧にうならせた。後述のスタンド能力は、あくまで治癒効果をもたらすだけで、料理の味は彼自身の腕前によるものである。
その治癒効果のリアクションが大げさ過ぎたため、仗助からは億泰を殺そうとしていると誤解されたが、トニオの人柄を見て誤解は解けた。その代わりに勝手に厨房に入ったバツとして、仗助は厨房の掃除係としてこき使われると言うオチになった。
登場した話数は第4部174話中、わずか4話(あとはモブシーンで数回登場)であるにも関わらず、根強い人気を誇るキャラクターである。
スタンド『パール・ジャム』
ミニトマトに顔と腕が生えたような不気味なデザインの上、いっぱいいるので、一見するととても怖いデザインをしている。物凄く小さい。
料理に混入させることで、食べた者の身体の不調を治癒する能力を持つ。まさに「医食同源」を地で行く能力と言える。
治癒できる病状は、混入する料理の栄養価や薬効が大きく影響する(その為、出す料理は「お客様次第」である)。
治癒にあたり、垢がものすごいペースでボロボロ出てきたり虫歯がすごいスピードで抜けて飛んでいった挙句抜け跡から凄い速さで新しい歯が生えたり内臓破裂したりするのでとても怖い。
食べる人次第でスナッフフィルムも真っ青のゴアシーンが展開されるのだ。
でもとにおさんはいいひとです。すたんどもむがいだよ!
ちなみに、健康な人には同じ料理を食べても治癒効果は現れない。
よく考えたら、スタンドを食べられている事になるのだが、トニオさんにダメージは無い。
人間に食べられてもスタンドにはダメージは無いわけだが。
スタンドは切り刻まれたりして調理されている事になる。この事でトニオさんにダメージが無いと言うのは、やはりそういう能力と考えるべきなのだろうか。
無限量産タイプのスタンドとも考えられる。
劇中で出た料理
店にはメニューはなく、トニオが客の体調を診断した上で「お客様次第」の料理を出す。
ここでは億泰が食べた料理を紹介する。以下の料理が全て込みで代金は3,500円である。
飲み物:水(キリマンジャロ産のミネラルウォーター。これは無料)
前菜:モッツァレッラチーズとトマトのサラダ
(超定番イタリアサラダ。日本で言ったら、味噌汁くらい食べられている)
パスタ料理:娼婦風スパゲティー
(ミートソースよりも古いスパゲティー。日本で言ったら月見そばくらい食べられている)
メインディッシュ:小羊背肉のリンゴソースかけ
(唯一の高度料理。定番ではあるが、再現は難しい)
デザート:プリン
(もちろん手作りのこだわり品。ポケモンでは無い)
飲み物:カプチーノ(仗助が注文。億泰が食べたコースとは別)
庶民的料理ばかりなのだが、億泰の満足度からして、3,500円以上の価値があると言えるだろう。
「恥知らずのパープルヘイズ」における設定
スピンオフ作品である「恥知らずのパープルヘイズ」では彼の出自が描かれている。
本名はアントニーオ・ヴォルペ。トニオはアントニーオの愛称、トラサルディーは母親の旧姓である。
本来は貴族であるヴォルペ家の跡取り息子であったが、料理人の道を志したために父親に勘当され、弟であるマッシモ・ヴォルペに跡目を譲っている。ヴォルペ家は既に没落していて、マッシモは人生観の空虚さからスタンド能力で麻薬を産み出す悪人になっていたが、実家とは絶縁状態のトニオが、それを知っているかどうかは定かではない。