概要
作品の書かれた時点では、ベーカー・ストリートは85番地までしか存在しなかったので、架空の番地であった221番地だが、後にベーカー・ストリートが延長され、実在する番地(旧アッパー・ベーカー街41)となっている。
221は番地をさし、Bはラテン語・フランス語のビス「第2の」という意味に相当し、一箇所に2つの家が建っていることを意味する。
よって221Bは、221番地の二階に位置することを示している言葉である。
原作ではシャーロック・ホームズ自身は、1880年代初頭から引退する1903年までを、ハドソン夫人の経営する下宿の221Bで過ごしていたとされる。
ジョン・H・ワトソンは、メアリ・モースタンと結婚後、221Bを出ている。
作中での221B
緋色の研究(a staudy in scarlet)*
居心地のよい寝室二つと、気持ちよく家具も備えられてあり、大きな窓が二つあって、明るく風通しの良い大きな居間一室からなっていた。
空家の冒険(the enpty house)*
一隅に科学実験の道具もあるし、酸で汚れた松板ばりの実験台もあるし、たなのうえには恐るべき切抜帳や参考書の類が並んでいる。(中略)それから、図表類、ヴァイオリンのケース、パイプ架、ペルシャのスリッパまでもが、そのなかに煙草がはいっているのだが、ひと目で見て取れた。
※この文章は、新潮文庫発行、延原謙の訳によるもので、手元で確認できた221Bに関する記述だけを記載していますので、記述漏れの可能性が大いにあります。
221B所在地についての議論
シャーロッキアンが様々な視点から分析するには、現在の住所で19説・21説・27説・31説・49説・59–63説・59–67A説・109説・111説・119説・221説などがあるが、真相は不明。