曖昧さ回避
『Axis Powers ヘタリア』のキャラクターについてはリヒテンを参照。
概要
正式名称はリヒテンシュタイン侯国。君主の家名がそのまま国名となっている。
ヨーロッパ中央部に位置する立憲君主制の公国。アンドラ・モナコと共に現在世界に3ヶ国しか無い公国(Principality)の1つである。面積は約160平方キロメートルで人口は約3万6,000人という非常に小さな国で、首都はファドゥーツ。オーストリア・スイスに四方を囲まれる内陸国だが、オーストリア・スイス両国も内陸国であるため、海までに最低2度国境を越える必要がある「二重内陸国」である。二重内陸国は、ここリヒテンシュタインの他にはウズベキスタンしかない。
アルプス山脈の一部も走る山がちな国土は南北に細長く、ライン川右岸に沿った渓谷部の平野と比較的広い高原からなる。最高峰は標高2,599メートルのグラウシュピッツ山である。大陸型の気候で年間の曇天や雨量が非常に多い。冬は寒く降雪が多くあり、夏は日本の大部分と比べてもかなり冷涼で高湿である。住民の大部分は民族としてのドイツ人。公用語はドイツ語で、カトリック教徒が多い。
国防・外交権・通信及び郵便の一部を永世中立国のスイスに委任しており、スイス・フランを通貨としている。
国内産業は農業が主体で、穀物・ブドウの栽培・牧畜・酪農も盛んである。織物・精密機械・皮革などの工業も行なわれている。また国家歳入の大部分をオリジナルの郵便切手の売り上げに依存しており、近年はヨーロッパ諸国から訪れる多数の観光客相手のサービス業にも力を入れている。
タックスヘイブンとしても知られており、法人税逃れを目的とした外国企業のペーパーカンパニーも集中している。外貨収入の割に人口が少ない事もあって一般国民は所得税などが免除されている。
中世以降は神聖ローマ帝国に属し、1719年にリヒテンシュタイン家の元に統一されて1866年に完全独立した。2度の世界大戦ではドイツ軍に占領された。
リヒテンシュタイン家の当主が務める君主が政治の実権を持ち強い権限を有している一方で、民主主義制度も充分に整備・保証されているため、立憲君主制と見做されている。
また、1984年まで女性に参政権が無かったなど、西ヨーロッパ圏の先進国としてはやや特殊なバックグラウンドを持つ。
余談
2011年から1日限定で国をレンタルできるようになった。準備に半年ほどかかり、費用は7万ドル(およそ600万円)とのこと。レンタル中は国内の標識を自由にカスタマイズしたり、自分好みの貨幣の発行やパレードも行えるようである。