ピクシブ百科事典は2023年6月13日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

玉梓

5

たまずさ

『南総里見八犬伝』に登場する人物。 その名前は、手紙・消息、使者を意味し、カラスウリの別名でもある。
『南総里見八犬伝』に登場する人物。 その名前は、手紙・消息、使者を意味し、カラスウリの別名でもある。

概要

概要

物語の発端に登場する傾国の美女

安房国滝田城主・神余光弘の愛妾であったが、彼女の機嫌一つで立身出世の如何が決まるという、腐敗した政がまかり通っていた。

更に神余に重用され悪政を行う山下定包とも密通しており、神余が定包によって謀殺された後、定包の正妻となった。


留まるところを知らぬ定包の悪行を憂いた里見義実により、定包は討伐され、玉梓は捕らえられる。

弁明と美貌によって一度は助命を約束されるが、「定包に次ぐ逆賊」と指弾した金碗八郎の言に従いこれを翻した義実に対し「児孫まで、畜生道に導きて、この世からなる煩悩の、犬となさん」と呪詛の言葉を残して処刑された。

その怨恨は怨霊となり、後に里見家に仇なすことになる。


年月を経て、玉梓の怨霊は一匹の雌狸に姿を変える。

そして親を失った子犬に乳を与えて養育し、子犬は後に里見家に引き取られた。それこそが八房であり、成長して後、義実の娘・伏姫の寵愛を受ける事となる。

狸の異名は「玉面(ぎょくめん)」で、和訓にすると「たまつら」となり「玉梓」に通じる。また「狸」という字はけものへんに里、すなわち里見の犬となる事を暗示している。


伏姫は後に約定によって八房を夫に迎える事となり、里見家を畜生道に落とすという玉梓の呪いは成就するが、同時に八犬士誕生のきっかけともなる。

伏姫を八犬士の「光の母」とするならば、玉梓は「闇の母」と表現する事も可能である。


派生作品

派生作品

人形劇『新八犬伝』

1973年4月2日~1975年3月28日にNHKで放送された人形劇。人形制作は辻村ジュサブロー。

「我こそは玉梓が怨霊」と言いながら、文楽のガブを模したギミックで口が耳まで裂ける様は、当時の子供達にトラウマを与えたという。

映画『里見八犬伝』

演:夏木マリ

安房国蟇田城主・蟇田定包(ひきたさだかね)を篭絡し、酒池肉林と暴虐の限りを尽くさせた毒婦。民の苦しみを聞き届けた里見義実により討ち取られるも、呪いの言葉を放って我が子らと共に炎の中に消えた。

100年後、悪神・御霊様によって妖怪として蘇った玉梓は、息子の素藤(もとふじ)と共に闇の軍団を結成、里見家を攻め滅ぼす。ただ一人落ち延びた静姫を捕らえて御霊様への生贄にしようとするが、星の導きの下に八犬士が参集。彼らの犠牲によって軍団は壊滅、自らも静姫の放った光の矢によって滅せられた。

実は八犬士の犬江親兵衛は前世における次男。我が子として迎え入れようとするも反発され、素藤によって殺された親兵衛に狂乱して縋りつくなど、母としての想いは存在していた。

血を浴びる事で凄艶な美貌を保っており、劇中では顔に大火傷を負うも血の風呂に身を沈めて回復している。この時の夏木マリの美事なヌードは必見。


関連タグ

関連タグ

南総里見八犬伝 里見八犬伝 八犬伝 

概要

概要

物語の発端に登場する傾国の美女

安房国滝田城主・神余光弘の愛妾であったが、彼女の機嫌一つで立身出世の如何が決まるという、腐敗した政がまかり通っていた。

更に神余に重用され悪政を行う山下定包とも密通しており、神余が定包によって謀殺された後、定包の正妻となった。


留まるところを知らぬ定包の悪行を憂いた里見義実により、定包は討伐され、玉梓は捕らえられる。

弁明と美貌によって一度は助命を約束されるが、「定包に次ぐ逆賊」と指弾した金碗八郎の言に従いこれを翻した義実に対し「児孫まで、畜生道に導きて、この世からなる煩悩の、犬となさん」と呪詛の言葉を残して処刑された。

その怨恨は怨霊となり、後に里見家に仇なすことになる。


年月を経て、玉梓の怨霊は一匹の雌狸に姿を変える。

そして親を失った子犬に乳を与えて養育し、子犬は後に里見家に引き取られた。それこそが八房であり、成長して後、義実の娘・伏姫の寵愛を受ける事となる。

狸の異名は「玉面(ぎょくめん)」で、和訓にすると「たまつら」となり「玉梓」に通じる。また「狸」という字はけものへんに里、すなわち里見の犬となる事を暗示している。


伏姫は後に約定によって八房を夫に迎える事となり、里見家を畜生道に落とすという玉梓の呪いは成就するが、同時に八犬士誕生のきっかけともなる。

伏姫を八犬士の「光の母」とするならば、玉梓は「闇の母」と表現する事も可能である。


派生作品

派生作品

人形劇『新八犬伝』

1973年4月2日~1975年3月28日にNHKで放送された人形劇。人形制作は辻村ジュサブロー。

「我こそは玉梓が怨霊」と言いながら、文楽のガブを模したギミックで口が耳まで裂ける様は、当時の子供達にトラウマを与えたという。

映画『里見八犬伝』

演:夏木マリ

安房国蟇田城主・蟇田定包(ひきたさだかね)を篭絡し、酒池肉林と暴虐の限りを尽くさせた毒婦。民の苦しみを聞き届けた里見義実により討ち取られるも、呪いの言葉を放って我が子らと共に炎の中に消えた。

100年後、悪神・御霊様によって妖怪として蘇った玉梓は、息子の素藤(もとふじ)と共に闇の軍団を結成、里見家を攻め滅ぼす。ただ一人落ち延びた静姫を捕らえて御霊様への生贄にしようとするが、星の導きの下に八犬士が参集。彼らの犠牲によって軍団は壊滅、自らも静姫の放った光の矢によって滅せられた。

実は八犬士の犬江親兵衛は前世における次男。我が子として迎え入れようとするも反発され、素藤によって殺された親兵衛に狂乱して縋りつくなど、母としての想いは存在していた。

血を浴びる事で凄艶な美貌を保っており、劇中では顔に大火傷を負うも血の風呂に身を沈めて回復している。この時の夏木マリの美事なヌードは必見。


関連タグ

関連タグ

南総里見八犬伝 里見八犬伝 八犬伝 

関連記事

親記事

兄弟記事

もっと見る

コメント

コメントはまだありません

pixivに投稿されたイラスト

すべて見る

pixivに投稿された小説

すべて見る
  • 玉梓の育児日記

    玉梓の育児日記3

    閲覧頂きありがとうございます。 玉梓の育児日記ゆるゆると書きました。
  • 玉梓異伝

    『南総里見八犬伝』を玉梓視点から描いた二次小説です。 玉梓が自身の美貌と才知でのし上がり、やがて処刑されるまでのお話です。 玉梓の生い立ちは完全に私の捏造ですが、八犬伝の玉梓は完全に遊女であろうというようないたちであり、遊女上がりだろうと考えたためそのように設定しました。 作者である馬琴は大の遊女嫌いだったそうで、遊女を思わせる玉梓は御他聞に漏れず悲惨な最期を迎えます。 『 淫蕩な悪女には相応の報いを』というコンセプトでそうなったのでしょうが、私はこれに納得いきませんでした。 遊女たちは、大抵好きで遊女になったわけではありません。貧しい家計を助けるために、泣く泣く売られてきた者が大半でした。おまけに、味噌汁と白米以外の必要経費は全て自分持ち。贔屓の旦那方を騙してでも金を出してもらわなければ、借金はかさむばかりとなっておりました。また、性病にかかれば治療もしてもらえず野垂れ死ぬのを待つばかり。好きで色事に励んでいたわけでも人を騙していたわけでもなかったのです。 そんな人々にどうして正しく生きられないのかと言うのは間違っていると、そう思いながら書きました。
  • ひとときだけは

    魔女でも怨霊でも無いひと 江おんすていじのネタバレ注意です。 大阪公演を見に行ったことによる純度100%の妄想です。
  • 玉梓の育児日記

    玉梓の育児日記

    江おん見たら玉梓の育児日記みたいなと思って書いてしまいました。 ただ、書きたかったものをそのまま書いただけです! 気の向くままに消します。
  • 【TM】「新編 里見八犬伝」より

    刀ミュ『江 おん すていじ〜新編 里見八犬伝』劇中劇『新編里見八犬伝』より。 毛野×玉梓ベースで、小文吾×毛野、浜路×玉梓。 アップするか迷ってたんですけど、まあ、いっかーっていう気持ちであげました。 ---------------------以下、戯言という名の譫言なので無視しても何の問題もないです。 私、子供の頃から里見八犬伝関連のあれこれが大好きで、いろんなものを摂取してきました。 一番好きな八犬伝は山田風太郎先生『八犬伝』です。映画化されるという話を聞いた気がするんですが、その後どうなったんでしょうね。余談。 とにかく、江おん内でチーム江と水・典で上演された劇中劇の、篭手切先生の解釈はほんとうにもう、大変素晴らしかった。 とくに玉梓が。 もちろん私が大典太さん推しであることはあるんですが、あの大典太にこの玉梓を演じさせたという点がまずほんとうにすごいんです。すばらしい。拍手を惜しみなく捧げたい。 (あの八振のお芝居できる度で難易度の高い役を振り分けた感も強いので、キャスティング力もすばらしいです。篭手切先生) 以下、妄想ぶっとばします。仮定・仮説・推察祭ですよ。 いくら戦国時代とはいえ、娘っ子が旗頭になって反乱を企てるっていうのはなかなかハードルが高い。なので、玉梓ができたのは有力そうな男をたぶらかして「もっときれいな着物がほしーい!」みたいな妲己スタイルの唆しくらい。で、その男たちが失敗して、捕まったんではないか。 でもさ、若い女の子に対して、目があったら誘ってるとか、俺に気があるとか、そういうこと言ってくることってあるじゃないすか。ちょっと100%玉梓が首謀者って言いにくいんじゃないかな。 しかもあの玉梓、そうとう学がある。 セリフに漢語が大変多い。そこは篭手切江先生の御本であるということで、武家言葉になっているのではないかという推察はそれで美味しいんですが、キャラクターの深掘りとしては、玉梓は漢籍を理解すると読めなくもない。 たとえば、ヽ大法師に対して、「詭弁だな」っていうところ。 私はあれがサイコーに好きで、何度も噛み締めてるんですけれどもね。 「詭弁だな」って日常語で使う? 使わないよ。使うのは厨二くらいだよ。(例:わたし) しかも、なんだかんだ問答を重ねた挙句、ヽ大法師は玉梓に論破されている。 少なくとも対等に議論を重ねている。 元武士で現法師って、知識階級でもあるわけですよ。まあ、頭の良し悪しはあるとは思うんですけども、アレではなれない職業です。しかも彼は、里見の姫の婚約者だったわけですしね。後継者になりうる婿に無能者を選ぶとは思えない。 玉梓は才女。彼女は賢い。計画も立てられる。しかも美人。 そんな娘、やっかみとか、手に入れてやろうとか、恥をかかされたとか、そういうネガティブ集めまくってても全然不思議はないわけですよ。流行りの悪役令嬢みたいなもんですかね。周りに貶められる系。 断罪処刑、死んだまま怨霊化。 そうか、玉梓は悪役令嬢だったのか。(脇道にそれる) 戻る。 玉梓は毛野を助けて育てたわけなんですが、体の弱い男の子をひとりで育てるって、怨霊にできることじゃないですよ。ものすごく大変だったと思う。しかも、あまりに(憎しみが?)強くて実体があるって作中でいわれてるので、あの姿で赤ちゃんを育てたということになるわけです。 毛野さんも「どこに行ってもあのひとは悪い魔女だっていわれた」的な証言をしてますし。 ふつうに、人間が認識できる怨霊玉梓が赤ちゃんを抱いている。 しかも毛野さんに敵の話を言って聞かせて、仇打ちをしなくちゃいけませんよって教育して、踊りや女の仕草を仕込んで、剣術の稽古は邪魔しなかった。 なんてこったいっていういいお母さんぶりではないですか。 彼女、怨霊ですよ? 怒ってるんですよ? 母性本能とかいう信仰ワードで片付けられることじゃない。 玉梓はむしろ、消滅を望んでいるんじゃないですかね。 少なくとも、毛野を殺さず育てたところで、彼女は自分の消滅を見据えている気がする。 ただ、むかつく殺され方をした恨みつらみもたっぷりあるので、そこのところの嫌がらせはしてやりたい。 どうやってやろう。とりあえず里見の縁者は始末するとして、他は? あ、ブラッディパーティやっとく? くらいなノリで、八犬士を待つことにしたんじゃないですかね。 原作では、玉梓は八房のお母さん。珠の出所は玉梓と言えなくもない。 (母親を殺すための戦士を結びつける八房というのはそれはそれで考え込むモチーフなんですけれども、そこは一旦おきますね) そこのところの翻案が、毛野=犬士を育てて滅びを待つ玉梓になったのかもしれないなーどうなんですか、篭手切先生! 心覚チームがベースということもあるのか、怨霊玉梓=将門様、ヽ大法師=天海僧正っていう演出もありましたし、刀剣男士が出陣え得た経験を生かしたっていうふうにも見えて良かったです。殺陣が普段とは全然違ってややゆっくりで、刀剣男士がお芝居しているっていう感じがしましたね。 捕り方役とか照明・音響は、本丸内鍛刀部屋の彼等や刀装兵さんの協力だったってことなのかな。 まあ、なんで刀剣男士がお芝居したり、ライブするんだよって言われたらそこまでなんですけどね。 そこはもう、『スターウォーズ』の宇宙では爆発時に煙が出るんだよっていうのと同じ理由ということで。 ……DMMTVで一年間みられるやつ、買ってこよ。
  • 玉梓の育児日記

    玉梓の育児日記2

    ちょっと物足りなくて続きを書いてしまいました。
  • 続玉梓異伝

    『南総里美八犬伝』の二次創作です。 山下定包と共に里見主従に討たれた玉梓の『余怨』は、古狸に取り憑き、八百比丘尼妙椿に姿を変えて里見主従を苦しめます。 しかし、八犬士の一人である新兵衛の活躍により討ち滅ぼされ、安房には再び平和が訪れました。 この物語は、その玉梓が死後に地獄に堕ちたという設定です。地獄の業火に焼かれる玉梓の元をある人物が訪れます。

このタグがついたpixivの作品閲覧データ

玉梓

5

たまずさ

『南総里見八犬伝』に登場する人物。 その名前は、手紙・消息、使者を意味し、カラスウリの別名でもある。
『南総里見八犬伝』に登場する人物。 その名前は、手紙・消息、使者を意味し、カラスウリの別名でもある。

概要

概要

物語の発端に登場する傾国の美女

安房国滝田城主・神余光弘の愛妾であったが、彼女の機嫌一つで立身出世の如何が決まるという、腐敗した政がまかり通っていた。

更に神余に重用され悪政を行う山下定包とも密通しており、神余が定包によって謀殺された後、定包の正妻となった。


留まるところを知らぬ定包の悪行を憂いた里見義実により、定包は討伐され、玉梓は捕らえられる。

弁明と美貌によって一度は助命を約束されるが、「定包に次ぐ逆賊」と指弾した金碗八郎の言に従いこれを翻した義実に対し「児孫まで、畜生道に導きて、この世からなる煩悩の、犬となさん」と呪詛の言葉を残して処刑された。

その怨恨は怨霊となり、後に里見家に仇なすことになる。


年月を経て、玉梓の怨霊は一匹の雌狸に姿を変える。

そして親を失った子犬に乳を与えて養育し、子犬は後に里見家に引き取られた。それこそが八房であり、成長して後、義実の娘・伏姫の寵愛を受ける事となる。

狸の異名は「玉面(ぎょくめん)」で、和訓にすると「たまつら」となり「玉梓」に通じる。また「狸」という字はけものへんに里、すなわち里見の犬となる事を暗示している。


伏姫は後に約定によって八房を夫に迎える事となり、里見家を畜生道に落とすという玉梓の呪いは成就するが、同時に八犬士誕生のきっかけともなる。

伏姫を八犬士の「光の母」とするならば、玉梓は「闇の母」と表現する事も可能である。


派生作品

派生作品

人形劇『新八犬伝』

1973年4月2日~1975年3月28日にNHKで放送された人形劇。人形制作は辻村ジュサブロー。

「我こそは玉梓が怨霊」と言いながら、文楽のガブを模したギミックで口が耳まで裂ける様は、当時の子供達にトラウマを与えたという。

映画『里見八犬伝』

演:夏木マリ

安房国蟇田城主・蟇田定包(ひきたさだかね)を篭絡し、酒池肉林と暴虐の限りを尽くさせた毒婦。民の苦しみを聞き届けた里見義実により討ち取られるも、呪いの言葉を放って我が子らと共に炎の中に消えた。

100年後、悪神・御霊様によって妖怪として蘇った玉梓は、息子の素藤(もとふじ)と共に闇の軍団を結成、里見家を攻め滅ぼす。ただ一人落ち延びた静姫を捕らえて御霊様への生贄にしようとするが、星の導きの下に八犬士が参集。彼らの犠牲によって軍団は壊滅、自らも静姫の放った光の矢によって滅せられた。

実は八犬士の犬江親兵衛は前世における次男。我が子として迎え入れようとするも反発され、素藤によって殺された親兵衛に狂乱して縋りつくなど、母としての想いは存在していた。

血を浴びる事で凄艶な美貌を保っており、劇中では顔に大火傷を負うも血の風呂に身を沈めて回復している。この時の夏木マリの美事なヌードは必見。


関連タグ

関連タグ

南総里見八犬伝 里見八犬伝 八犬伝 

概要

概要

物語の発端に登場する傾国の美女

安房国滝田城主・神余光弘の愛妾であったが、彼女の機嫌一つで立身出世の如何が決まるという、腐敗した政がまかり通っていた。

更に神余に重用され悪政を行う山下定包とも密通しており、神余が定包によって謀殺された後、定包の正妻となった。


留まるところを知らぬ定包の悪行を憂いた里見義実により、定包は討伐され、玉梓は捕らえられる。

弁明と美貌によって一度は助命を約束されるが、「定包に次ぐ逆賊」と指弾した金碗八郎の言に従いこれを翻した義実に対し「児孫まで、畜生道に導きて、この世からなる煩悩の、犬となさん」と呪詛の言葉を残して処刑された。

その怨恨は怨霊となり、後に里見家に仇なすことになる。


年月を経て、玉梓の怨霊は一匹の雌狸に姿を変える。

そして親を失った子犬に乳を与えて養育し、子犬は後に里見家に引き取られた。それこそが八房であり、成長して後、義実の娘・伏姫の寵愛を受ける事となる。

狸の異名は「玉面(ぎょくめん)」で、和訓にすると「たまつら」となり「玉梓」に通じる。また「狸」という字はけものへんに里、すなわち里見の犬となる事を暗示している。


伏姫は後に約定によって八房を夫に迎える事となり、里見家を畜生道に落とすという玉梓の呪いは成就するが、同時に八犬士誕生のきっかけともなる。

伏姫を八犬士の「光の母」とするならば、玉梓は「闇の母」と表現する事も可能である。


派生作品

派生作品

人形劇『新八犬伝』

1973年4月2日~1975年3月28日にNHKで放送された人形劇。人形制作は辻村ジュサブロー。

「我こそは玉梓が怨霊」と言いながら、文楽のガブを模したギミックで口が耳まで裂ける様は、当時の子供達にトラウマを与えたという。

映画『里見八犬伝』

演:夏木マリ

安房国蟇田城主・蟇田定包(ひきたさだかね)を篭絡し、酒池肉林と暴虐の限りを尽くさせた毒婦。民の苦しみを聞き届けた里見義実により討ち取られるも、呪いの言葉を放って我が子らと共に炎の中に消えた。

100年後、悪神・御霊様によって妖怪として蘇った玉梓は、息子の素藤(もとふじ)と共に闇の軍団を結成、里見家を攻め滅ぼす。ただ一人落ち延びた静姫を捕らえて御霊様への生贄にしようとするが、星の導きの下に八犬士が参集。彼らの犠牲によって軍団は壊滅、自らも静姫の放った光の矢によって滅せられた。

実は八犬士の犬江親兵衛は前世における次男。我が子として迎え入れようとするも反発され、素藤によって殺された親兵衛に狂乱して縋りつくなど、母としての想いは存在していた。

血を浴びる事で凄艶な美貌を保っており、劇中では顔に大火傷を負うも血の風呂に身を沈めて回復している。この時の夏木マリの美事なヌードは必見。


関連タグ

関連タグ

南総里見八犬伝 里見八犬伝 八犬伝 

関連記事

親記事

兄弟記事

もっと見る

コメント

コメントはまだありません

pixivに投稿されたイラスト

すべて見る

pixivに投稿された小説

すべて見る
  • 玉梓の育児日記

    玉梓の育児日記3

    閲覧頂きありがとうございます。 玉梓の育児日記ゆるゆると書きました。
  • 玉梓異伝

    『南総里見八犬伝』を玉梓視点から描いた二次小説です。 玉梓が自身の美貌と才知でのし上がり、やがて処刑されるまでのお話です。 玉梓の生い立ちは完全に私の捏造ですが、八犬伝の玉梓は完全に遊女であろうというようないたちであり、遊女上がりだろうと考えたためそのように設定しました。 作者である馬琴は大の遊女嫌いだったそうで、遊女を思わせる玉梓は御他聞に漏れず悲惨な最期を迎えます。 『 淫蕩な悪女には相応の報いを』というコンセプトでそうなったのでしょうが、私はこれに納得いきませんでした。 遊女たちは、大抵好きで遊女になったわけではありません。貧しい家計を助けるために、泣く泣く売られてきた者が大半でした。おまけに、味噌汁と白米以外の必要経費は全て自分持ち。贔屓の旦那方を騙してでも金を出してもらわなければ、借金はかさむばかりとなっておりました。また、性病にかかれば治療もしてもらえず野垂れ死ぬのを待つばかり。好きで色事に励んでいたわけでも人を騙していたわけでもなかったのです。 そんな人々にどうして正しく生きられないのかと言うのは間違っていると、そう思いながら書きました。
  • ひとときだけは

    魔女でも怨霊でも無いひと 江おんすていじのネタバレ注意です。 大阪公演を見に行ったことによる純度100%の妄想です。
  • 玉梓の育児日記

    玉梓の育児日記

    江おん見たら玉梓の育児日記みたいなと思って書いてしまいました。 ただ、書きたかったものをそのまま書いただけです! 気の向くままに消します。
  • 【TM】「新編 里見八犬伝」より

    刀ミュ『江 おん すていじ〜新編 里見八犬伝』劇中劇『新編里見八犬伝』より。 毛野×玉梓ベースで、小文吾×毛野、浜路×玉梓。 アップするか迷ってたんですけど、まあ、いっかーっていう気持ちであげました。 ---------------------以下、戯言という名の譫言なので無視しても何の問題もないです。 私、子供の頃から里見八犬伝関連のあれこれが大好きで、いろんなものを摂取してきました。 一番好きな八犬伝は山田風太郎先生『八犬伝』です。映画化されるという話を聞いた気がするんですが、その後どうなったんでしょうね。余談。 とにかく、江おん内でチーム江と水・典で上演された劇中劇の、篭手切先生の解釈はほんとうにもう、大変素晴らしかった。 とくに玉梓が。 もちろん私が大典太さん推しであることはあるんですが、あの大典太にこの玉梓を演じさせたという点がまずほんとうにすごいんです。すばらしい。拍手を惜しみなく捧げたい。 (あの八振のお芝居できる度で難易度の高い役を振り分けた感も強いので、キャスティング力もすばらしいです。篭手切先生) 以下、妄想ぶっとばします。仮定・仮説・推察祭ですよ。 いくら戦国時代とはいえ、娘っ子が旗頭になって反乱を企てるっていうのはなかなかハードルが高い。なので、玉梓ができたのは有力そうな男をたぶらかして「もっときれいな着物がほしーい!」みたいな妲己スタイルの唆しくらい。で、その男たちが失敗して、捕まったんではないか。 でもさ、若い女の子に対して、目があったら誘ってるとか、俺に気があるとか、そういうこと言ってくることってあるじゃないすか。ちょっと100%玉梓が首謀者って言いにくいんじゃないかな。 しかもあの玉梓、そうとう学がある。 セリフに漢語が大変多い。そこは篭手切江先生の御本であるということで、武家言葉になっているのではないかという推察はそれで美味しいんですが、キャラクターの深掘りとしては、玉梓は漢籍を理解すると読めなくもない。 たとえば、ヽ大法師に対して、「詭弁だな」っていうところ。 私はあれがサイコーに好きで、何度も噛み締めてるんですけれどもね。 「詭弁だな」って日常語で使う? 使わないよ。使うのは厨二くらいだよ。(例:わたし) しかも、なんだかんだ問答を重ねた挙句、ヽ大法師は玉梓に論破されている。 少なくとも対等に議論を重ねている。 元武士で現法師って、知識階級でもあるわけですよ。まあ、頭の良し悪しはあるとは思うんですけども、アレではなれない職業です。しかも彼は、里見の姫の婚約者だったわけですしね。後継者になりうる婿に無能者を選ぶとは思えない。 玉梓は才女。彼女は賢い。計画も立てられる。しかも美人。 そんな娘、やっかみとか、手に入れてやろうとか、恥をかかされたとか、そういうネガティブ集めまくってても全然不思議はないわけですよ。流行りの悪役令嬢みたいなもんですかね。周りに貶められる系。 断罪処刑、死んだまま怨霊化。 そうか、玉梓は悪役令嬢だったのか。(脇道にそれる) 戻る。 玉梓は毛野を助けて育てたわけなんですが、体の弱い男の子をひとりで育てるって、怨霊にできることじゃないですよ。ものすごく大変だったと思う。しかも、あまりに(憎しみが?)強くて実体があるって作中でいわれてるので、あの姿で赤ちゃんを育てたということになるわけです。 毛野さんも「どこに行ってもあのひとは悪い魔女だっていわれた」的な証言をしてますし。 ふつうに、人間が認識できる怨霊玉梓が赤ちゃんを抱いている。 しかも毛野さんに敵の話を言って聞かせて、仇打ちをしなくちゃいけませんよって教育して、踊りや女の仕草を仕込んで、剣術の稽古は邪魔しなかった。 なんてこったいっていういいお母さんぶりではないですか。 彼女、怨霊ですよ? 怒ってるんですよ? 母性本能とかいう信仰ワードで片付けられることじゃない。 玉梓はむしろ、消滅を望んでいるんじゃないですかね。 少なくとも、毛野を殺さず育てたところで、彼女は自分の消滅を見据えている気がする。 ただ、むかつく殺され方をした恨みつらみもたっぷりあるので、そこのところの嫌がらせはしてやりたい。 どうやってやろう。とりあえず里見の縁者は始末するとして、他は? あ、ブラッディパーティやっとく? くらいなノリで、八犬士を待つことにしたんじゃないですかね。 原作では、玉梓は八房のお母さん。珠の出所は玉梓と言えなくもない。 (母親を殺すための戦士を結びつける八房というのはそれはそれで考え込むモチーフなんですけれども、そこは一旦おきますね) そこのところの翻案が、毛野=犬士を育てて滅びを待つ玉梓になったのかもしれないなーどうなんですか、篭手切先生! 心覚チームがベースということもあるのか、怨霊玉梓=将門様、ヽ大法師=天海僧正っていう演出もありましたし、刀剣男士が出陣え得た経験を生かしたっていうふうにも見えて良かったです。殺陣が普段とは全然違ってややゆっくりで、刀剣男士がお芝居しているっていう感じがしましたね。 捕り方役とか照明・音響は、本丸内鍛刀部屋の彼等や刀装兵さんの協力だったってことなのかな。 まあ、なんで刀剣男士がお芝居したり、ライブするんだよって言われたらそこまでなんですけどね。 そこはもう、『スターウォーズ』の宇宙では爆発時に煙が出るんだよっていうのと同じ理由ということで。 ……DMMTVで一年間みられるやつ、買ってこよ。
  • 玉梓の育児日記

    玉梓の育児日記2

    ちょっと物足りなくて続きを書いてしまいました。
  • 続玉梓異伝

    『南総里美八犬伝』の二次創作です。 山下定包と共に里見主従に討たれた玉梓の『余怨』は、古狸に取り憑き、八百比丘尼妙椿に姿を変えて里見主従を苦しめます。 しかし、八犬士の一人である新兵衛の活躍により討ち滅ぼされ、安房には再び平和が訪れました。 この物語は、その玉梓が死後に地獄に堕ちたという設定です。地獄の業火に焼かれる玉梓の元をある人物が訪れます。

このタグがついたpixivの作品閲覧データ

おすすめ記事

pixivコミック 週間ランキング

  1. 1

    悪役令嬢が初恋したっていいじゃない! アンソロジーコミック

    コミックガルド編集部

    読む
  2. 2

    この度、聖花術師から第一王子の臨時(?)婚約者になりました~この溺愛は必要ですか!?~

    漫画:水埜なつ,原作:真咲いろは

    読む
  3. 3

    淑女の顔も三度まで!

    ヤマセマヤ(漫画),瀬尾優梨(原作),條(キャラクター原案)

    読む

pixivision

カテゴリー