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編集者:塩田昭雄
編集内容:メガドライブのパソコン化計画を追加しました。

メガドライブ

めがどらいぶ

VISUALSHOCK!(ビジュアルショック!) SPEEDSHOCK!(スピードショック!) SOUNDSHOCK!(サウンドショック!) 時代が求めた、16Bit。

概要

メガドライブは、1988年に発売されたセガの家庭用ゲーム機である。北米・カナダでは「ジェネシス」の名で、フランス・ヨーロッパ・オーストラリア等の欧州と南米では日本と同様メガドライブの名でSuper Nintendo Entertainment System(スーパーファミコン)を上回るほど売れ、次世代のセガサターン発売後も長く主力のゲーム機として販売され続けた。

※北米・カナダで名前が変わったのは、北米・カナダ展開開始以前にメガドライブと言う名前の商品が北米に存在し、商標として使えなかっただけの事である。

南米ではセガの販売代理店でもある「Tectoy(テックトイ)」から発売され、欧州と同様マスターシステムと並ぶ程の人気を誇っており、マスターシステムと同様、メガドライブも様々なソフトを内蔵した互換ハードが発売され、南米では低所得層向きにメガドライブ4、メガドライブ・ポータブル等が発売されている。

海外市場においては任天堂への挑発的な比較広告が展開され、「GENESIS DOES what Nintendon't!」や、SUPERNintendo Entertainment System(スーパーファミコン)よりも処理能力が高いことを示す「Blast Processing」という比較CMまでもが放映された。

ゲームソフト展開

看板キャラクターのソニック・ザ・ヘッジホッグがはじめて家庭用ゲームに登場した他、マイケル・ジャクソンアイルトン・セナジョー・モンタナデビッド・ロビンソン等の著名人がゲームに登場している。

イルカを操作するアクションアドベンチャーゲーム「エコー・ザ・ドルフィン」、ドラクエスタッフが開発したRPG「シャイニング&ザ・ダクネス」、コナミの「魂斗羅」スタッフが開発した「ガンスターヒーローズ」、対戦落ちものパズルゲームの元祖「ぷよぷよ」といった名作や、BEEP!メガドライブ誌上のドッグレースで最下位を独走し続けた「ソード・オブ・ソダン」といった迷作が数多くリリースされ、ある意味もっとセガユーザーが活気づいた時代を作り上げた。

サードパーティー

セガ・マークIIIセガ・マスターシステム時代にはサードパーティが日本では1社(サリオ)、アメリカでは2社(アクティビジョン、パーカー・ブラザーズ)しか参入しなかった事を教訓に、メガドライブではサードパーティ制を初めて取り入れ、テクノソフトゲームアーツテンゲンアクレイムエレクトロニック・アーツビクター音楽産業トレジャーメサイヤデータイーストヒューマンウルフチーム東亜プランタイトーナムコサンソフトコナミビック東海光栄テクモ等のパブリッシャー/デベロッパーを呼び込み、サンダーフォースシリーズや、シルフィード重装機兵レイノスなどの名作が送り出された。

※セガ自身も、ドラクエスタッフが設立したソニッククライマックス日本ファルコムと共同で設立したセガ・ファルコム、似たような立ち位置の会社としては唯一現存するシムス等のデベロッパーを世に送り出している。

ハードウェア

68000の衝撃

メインCPUはモトローラMC68000。サブCPUはザイログZ80。筐体には「16-bit」の金文字が燦然と輝いているが、これはメインCPUの68000が外部バス16bitのCPUであったため。それまではアーケードゲーム機やX68000Macintoshなど高性能なパソコンにのみ採用されていた68000がゲーム機に搭載されたことは衝撃的であり、アーケードゲーム機からの移植作が多く発売された。なお、68000は内部的に32bit設計になっており、メガドライブも実は32bitマシンと言ったほうが実態に近い。性能的には同時期のPC-9801に採用されていた80286とほぼ同等である。

内蔵DRAMはMC68000用に64KBとZ80用に8KB、VRAMは64KBを搭載した。

グラフィックとサウンド

グラフィックはSEGAオリジナルのVDPを搭載、NTSC/PAL信号対応、解像度ノーマル時320x224

(マークIII互換で256x192)、最大64色同時発色。(うち3色は共通背景色)。ラスタスクロール対応。

同時発色数を犠牲にしたのはマークIIIとの互換性をとるためであったが、上位互換のため画面のソフトウェア回転や擬似3Dなどが高速にできるようになった。(例:ソニック・ザ・ヘッジホッグ2)

サウンドはヤマハYM2612OPN2(ステレオ)+テキサスインスツルメンツSN76489DCSG。YM2610カスタムという記述は間違いなので注意。(リズム音源は持っていない。その代わりYM2612側にPCMを持っている。)

YM2612は、6CH目を潰して8ビットリニア(実際は少しリニア性に欠ける)PCMを鳴らすことができる。音質はお世辞にもいいという訳ではないが、独特のドラムスは一部のファンから人気がある。またROMの大容量化に伴い、ボイスなどのサンプリングも多用された。(例:コミックスゾーン)

ソフトウェアはROMカートリッジの形式で供給され、上部スロットに差し込んで起動する。(外部拡張端子を使用するものに関しては別記)

旧世代機との互換性

別売のメガアダプタを使用する事で、セガ・マークIII/セガ・マスターシステム用のカートリッジソフト/マイカードソフト(SG-1000専用のカートリッジやマイカードソフトは使用不可能)がメガドライブ上でも使用できる。

ただし、メガドライブ(初代機)以外のハードでは、カートリッジスロットの形状が異なるため直接使用できない為、非公式品のスペーサー(メガアダプタ等)を使用する必要がある。非公式品であればメガドライブ2やワンダーメガでも使用可能である。

外部拡張端子

メガドライブには、外部拡張端子を備え持っている。

メガCDというCD-ROMドライブの場合は、メガドライブ本体横部のカードエッジをメガCDのコネクタに「すべり込ませる」ことでドッキング、本体にはRAMカートリッジを挿して電源を入れるとメガCDのシステムが起動する仕組みである。

メガCDはCD-ROMからゲームを呼び出し、大容量低コストのゲームを楽しむために作られたシステムである。

このメガCD、ただCD-ROMを繋げただけではない。汎用の6MbitRAMのほか、8chのPCM音源を搭載し、CD-DAをBGMとして流しっぱなしにできる程度のスペックを持つ。

また、多少荒いながらも、画面を回転させることもできる。

メガドライブは他にも、背面にももうひとつ拡張端子を備え持っており、そこにはメガモデム、つまり電話回線を用いて他のメガドライブやセガ・エンタープライゼス社のサーバーと通信を行うためのモデムを装着することができる。但し、このメガモデムはメガドライブ(初代機)のみしか使えず、後に発売されたメガドライブ2、ワンダーメガにはメガモデムとの接続端子が排除されているため、メガモデムとの接続は不可能である。

幻のメガドライブ、パソコン化計画。

この頃でもセガはメガドライブをパソコン化計画していた構想もあり、そのためメガドライブ専用のタブレット、キーボード、フロッピーディスクドライブの試作品も作られており、発売される予定が、あったものの結果的にはこれらの周辺機器は全て未発売のままで終わっている。なおこのメガドライブ、パソコン化計画は形を変えて、テラドライブで実現している。

ゲーム図書館

このころからダウンロードゲームの概念が広まり、「ゲーム図書館」というROMカートリッジとメガモデムを装着することでゲームのダウンロードプレイができるようになった。まだこの頃は有料でのダウンロードだったが、当時のユーザーの中に格安な値段でゲームが手に入ることに喜びを感じた者は少なからずいるだろう。

毒電波

この「ゲーム図書館」の中で異色を放っていたのが「16t」というゲームだが、内容は「敵を16tの分銅を投げる事で捻り潰す」というたいへんアナーキーな作品である。まさに毒電波

 「このゲームは、どくでんぱによって つくられている」の冒頭文は当時のユーザーに衝撃を与えた。

Welcome to the next stage... 32X

メガドライブ上部のROMカートリッジスロットに差し込んで、同梱の中継ケーブルを接続して使う事で現在のシステムをパワーアップする夢のデバイスもあった。それがスーパー32Xである。

メインCPUとして32ビット RISCCPUのSH-2を2個搭載している他、ステレオPWM出力を利用することでクリアなサンプリングサウンドが利用できる。

メインRAM2Mbit、VRAM2Mbit、同時発色数については最大32768色と安価に豪華なシステムを構築できるうえ、メガCDのシステムも同時に使える利点がある。

この御三方が揃った超排気量マシンは「メガ・タワー」と呼ばれ、合体ロボのような夢と希望を馬鹿力で叶えるシステムであった。

スーパー32X発売後、すぐ登場したセガサターンが不振だったこともありやがてセガハードは廃れてしまうが、一部のマニア達によって再び見直されつつある。

現在でも中古ハード市場やオークションにはセガハード達が流通しているので、是非とも探して欲しい。

記事のあるゲームの一覧

※Pixiv百科事典にゲームの記事があるタイトルを掲載(五十音順)。

※複数のタイトルが1つの記事にまとまっている場合は「~シリーズ」として記載。

CM

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