「ガギツバ クウガ…ジガギヅ シザバ(あいつはクウガ…久し振りだな)」
演/CV:藤王みつる
データ
身長/206cm
体重/167kg
登場話…EPISODE 2「変身」~EPISODE 39「強魔」
未確認生命体第3号、B群2号
概要
哺乳類がモチーフだが、ダの名を持つ怪人(豹やサイなど)ではなく鳥類のグロンギ怪人(フクロウやコンドルなど)同様、グの名を持つ。人造人間キカイダーでも使われたイソップ童話「卑怯なコウモリ」の影響だろうか。
人間体は全身を黒のコートと帽子で覆った男。とても怪しい姿なので早い段階で未確認生命体の人間体と認定されていた。
両手の翼を使い時速120kmのスピードで飛行することができる。
チスイコウモリよろしく生き血が大好き。牛などの家畜の血を一滴も残らず吸い取ってしまうほど。特に人間の血は一晩で成人5人分をたいらげるほどの大好物。
また良くも悪くもコウモリの性質を受け継いでいるためか、夜行性で太陽の光が苦手。
日中外で活動するときは上記の姿で日傘を差さなければいけない。
超音波を活用することで、夜間でも周囲の状況を的確に探り的確に飛行することが出来る。
吸血用の鋭いキバと、獲物の身体にガッチリと食いこませる強力なツメが主な武器。
古代では先代のクウガが変身したペガサスフォームのブラストペガサスに敗れた模様。
劇中ではグロンギがどのようにして人間体から怪人体に変化するかがじっくりと描かれている珍しい例である。(他のグロンギは尺の都合上、一瞬で変化する為。)
形態
ゴオマは後半でン・ダグバ・ゼバのベルトの欠片を自らのベルトに組み込み大幅な強化を果たしている。
この力で直接ダグバを殺して究極の闇の力を得ようとした。(その影響か以前より人間の言葉を話せるようになっていった)
強化体
「ゴセゾガ ラブリスバ…。ゴセパ(俺を甘く見るな…。俺は)俺は…今に!」
「ゴゼパ…ゴゼパ(俺は…俺は)手に入れたんだ、ダグバの力を!」
強化途中の状態。
太陽光への耐性を得ており、全身が真っ黒になって怪人・人間体共に凛々しい身体つきとなった。
ゴ集団のザザルと互角に戦えるほどだが、ガドルには敵わなかった。
究極体
「ダグバが来るまで…何人死ぬかな?」
「ダグバ…ジャデデジャス!ババサズ ボソグ!(ダグバ…やってやる!必ず殺す!)」
名前通りゴオマの最終形態(メイン画像参照)。ダグバに近い力を手に入れた状態。
人間態では髪が真っ白になり、怪人体は全体的に黒色で白い長髪を生やしている。アルティメットフォームやダグバ同様の、棘々しく強靭な身体つきになった。
クウガが全く敵わないほどの力を手に入れ、タイタンソードすら刺さらない程頑健な体を持つ。
ゴオマの軌跡
長野県で神父に化け、夜中に家畜や人を襲って血を吸い取っていた。
5時ごろのクウガと対決したが夜が明けてしまい朝陽を嫌って逃走した。
以降はバラのタトゥの女(ラ・バルバ・デ)の下僕となり、バグンダダ制作のためのパーツを取りに向かわせられるなどの雑用をやらされている。
他のズ集団など、多くのグロンギ怪人達から見下されている。
本人はゲゲルに参加したがっており、参加資格を要求しては張り倒されている。作中では調子に乗ってはバルバに折檻されたり他の怪人に引っ叩かれたりするのがお決まりとなっていた。
ヒドイときはギノガに口づけされ毒胞子を注入されたこともある。
ガルメのゲゲル時に再起を賭けてクウガに挑んだがまったく敵わず再び逃走するハメになる。
ゴ集団によるゲリザギバス・ゲゲルが開始され、ン・ダグバ・ゼバによる下級集団の粛清が始まると、このままでは殺されてしまうゴオマはなんとか逃れようと行動する。
ダグバのベルトの回収をやらされた際にベルトの欠片を横領し、それを使ってパワーアップを果たした。
しかし強引に強化した影響からか肉体のコントロールが儘ならず、ダグバの居場所を知るべくラ・バルバ・デを問い詰めるも彼女からは嘲笑される始末。
さらにはザザルと互角に戦うまでの力を得るものの邪魔に入ったガドルには歯が立たず、「今になると言っていたのは……こんな物の事か?」と簡単に打ちのめされてしまう。
それでも不屈の闘志を以てガドルに再び挑みかかろうとしたが、突如、激しい苦痛に襲われやむ無く逃亡。
人気のない場所に逃げ延びたものの、余りに急激な肉体の変化に苦悶の声を挙げる。
しかしゴオマは強靭な精神力…というよりは執念、怨念で変化を耐え抜き、遂に「闇の力」を制し究極体に変化を遂げた。
ザザルのゲゲルと同時にダグバを殺すべく暗躍し、千葉県を中心に警官隊の包囲を襲撃・吸血で壊滅させてダグバ暗殺に向かう。
ザザルを倒したのち森に駆けつけたクウガを「ゴラゲバゾ ジョンゼギバギ」(お前など呼んでいない)と返して圧倒、一条薫による超音波での妨害をも強引に排除し、マイティキックやカラミティタイタンですらまったく寄せつけない強さを見せたが、突如唸り声とも取れる異常な音が鳴り響き、嵐が到来。ダグバの気配を感じ取り、クウガと一条を殺さずに森へ飛び立った。
「ゼデボギ ダグバ……ゴラゲゾ ボソグ…!!」(出てこいダグバ……お前を殺す……!!)とダグバを殺して究極の闇の力を手に入れようとしたゴオマだったが……。
突如として起こる稲妻。
暗闇の中、探索に向かう五代と一条。そして探索する一条の右手に、一滴の赤い雫が落ちる。
2人が樹上に目を向けると、そこには人間態のゴオマが、血を滴らせた姿があった。ゴオマは糸が切れた人形のように突如地に落ちるも、その体が二度と動くことはなかった。
ダグバを殺そうと必死になっていた彼は、一瞬でダグバに粛清されたのだ。
これまでの死亡したグロンギと異なり、クウガに倒されなかったため、死体は爆発せずに残った。
ゴオマの死体は警察に回収・解剖され、結果クウガとグロンギ怪人は本質的には全く同じ存在だと判明した。
そのデータは神経断裂弾の開発に大きく貢献した。
漫画版
『ああ…………いい…………食事よりも…………』
2014年から月刊ヒーローズで掲載されているリメイク漫画では、より初代ライダーに登場した蝙蝠男へのオマージュの強いキャラになっている。そのため、原作では見せなかった血を吸った人間をゾンビに変えて意のままに操るという能力が付属されている(このゾンビは日光を浴びると灰になって死ぬ)。
また、コウモリの翼は任意で収納できるようになっており、格闘時には閉じている。
基本的にバカで、ちょっとMが入ってる。なお、人間体は沢渡桜子の通っていた教会で神父を務めていた真鍋という男を殺して成り代わった際のものである。
「2日で20人の若い女を殺す」というゲゲルに挑戦するが、クウガの力を受け継いだ五代雄介に邪魔されてしまう。
以降は原作同様バルバの小間使いに落ちぶれた。
その後もバルバの腰巾着としてそれなりに出番は多かったが、最後は強制的に完全体にさせられ、筋肉モリモリに膨れ上がって暴走しグロンギを抜けたがるメ・ガリマ・バの粛正に向かうも、首を刎ね飛ばされ敗死した。
…かと思われたが、後に沖縄にて一条の前にバルバのお供として再登場し、生存していることが確定した(全身に縫合のような跡があり全快とはいかなかったようだが)。
派生作品
ディケイド以降の映像作品では全て究極態が登場している。
- 『MOVIE大戦2010』ではスーパーショッカーの怪人として登場した。恐らく蝙蝠男の代役と思わ-る。
- 『仮面ライダーフォーゼ』では第2話のネット映像に究極体が登場。バヂスやザインと共にクウガマイティフォームと戦っていた。時期は不明だが、本来この姿でバヂスやザインと戦うことはありえない為、クウガ完結後であると思われる。
- 『仮面ライダーウィザード』では魔宝石の世界の住人として登場。仮面ライダーWを空から襲撃しようと試みるが、ジョーカーエクストリームで返り討ちにされ空中で爆散した。
余談
演者の藤王みつるは日本の俳優、ダンサー、振付師として活動。
1996年に映画『人間の翼 最後のキャッチボール』に主人公の兄・石丸藤吉(実在人物)を演じているが、同作品にゴ・ガメゴ・レ役の酒井一圭も本田耕一(こちらも実在人物)役で出演している。
また、クウガ15周年記念のラジオ内でオダギリジョーは「一番好きな未確認生命体」としてズ・ゴオマ・グを挙げている。特に藤王みつる演じる人間体の役回りが面白いとのこと。
関連タグ
特撮 怪人 仮面ライダー 平成ライダー 仮面ライダークウガ クウガ グロンギ グロンギ語 コウモリ 噛ませ犬 キャトルミューティレーション