曖昧さ回避
- 衣服の一種。
- 『ドラゴンボール』の登場人物。→ブルマ(ドラゴンボール)
- アルミンド・トゥエ・ナ・バンニャの登録名。
- 本項では1について記述する。
- なお1のアルファベット表記は「bloomer」で2のアルファベット表記は「Bulma」と異なる。
- 検索の際は「ブルマ -ドラゴンボール」とすることでドラゴンボールのブルマを弾くことが出来るばかりでなく、ブルマーでタグ登録されたイラストも拾うことができる。
概要
- ブルマは、女性が運動する際に下半身に着用する衣服のこと。長年、日本の女学生の指定体操服になっていた。
- 基本的に女性用であるが稀に男性が着用する事例もある。
- 元は19世紀の女性解放運動家のアメリア・ジェンクス・ブルーマーの発案(と言われているが定かではない)。
- ズボン(ニッカポッカ)型やちょうちんブルマなど、時代により様々なタイプのブルマがあるが、イラストにおいては主に1970年代~1990年代まで女学生が体育の時間に着用していたショーツタイプ(または密着型)を指す場合が多い。
- 本来ブルーマー氏が発案したものはゆったりしたズボンにゴムを入れたようなもので膝くらいの丈があったものだったのだが、動きやすさや、当時の女性解放運動の流れで体を線を見せる方向に向かっていたためか丈がだんだん短くなり生地も体型に沿う形になり、1960年頃には脚全体を露出するまるっきりショーツ同様の形になっていた。ちょっと股下のある下着だとはみ出してしまうほどである。なかには若干お尻を包むような形になっているものもある。
構造
- ショーツ型(密着型)は股下の丈が無い単純な構造のため前半分の布と後ろ半分の布とを合わせただけのシンプルな作りになっている。デザインによっては側面の色が違ったりラインが入っているバリエーションもある。ウエストと足の付け根の部分にはゴムが入っている。
- 内側にポケットがつけられているものもあるが、鍵や小銭を入れるのが限度の非常に小さいもので実用性は乏しい。同様のものは男子用スク水にも見られる。
構造
学校現場で使用されるため、基本的に厚い生地が使用される。
90年代頃まではナイロン繊維をニット編みしたものが主流で、通気性と伸縮性に優れた工夫が凝らされていた。
ナイロン繊維が入手困難となった00年代初期では、ポリエステル繊維、またはポリエステル生地に綿の裏地が貼られたものが主流になった。耐熱性が向上したが、ナイロン繊維のものと比べると肌触りが若干固めになっている。
メーカー
最盛期は下記の学販メーカーが多彩なブルマを世に送り出していた。製造には特殊なミシンと技術が必要とされる。
菅公学生服(Kanko)
asics(アシックス/アシックスジェレンク/アシックスデポルテ)
MIZUNO(ミズノ)
トンボ(TOMBOW)
明石スクールユニフォームカンパニー(富士ヨット/YACHT)
瀧本(スクールタイガー)
河合産業(スクールユニ)
ヒットユニオン(ヒットユニオン)
東洋レーヨン(アクボン)
鶴岡(ファッショナー)
尾崎商事(Cat's eye)
児島(コロンバイン)
ギャレックス(ギャレックス)
ユニチカ(ユニチカ)
グリンズ(グリンズ)
マツウラ(Vマツウラ)
グリーンメイト(ダービースター)
etc ...
学校現場への普及と廃絶
- 国内ではまず1903年に国内で紹介されか事をきっかけに大正末期から昭和初期に女学校で普及した。当初は「ズボン型」であったが1960年代までには「ちょうちん型」と言われるほど丈が短くなっていった。
- 所謂「ショーツタイプ(密着型)」が普及したのは東京オリンピックでのソ連やポーランドの女子バレーチームが着用していたものがキッカケだと言われていおり1970年代までには「ちょうちん型」を淘汰したという。
- 当時の風俗に目を向けるとツイッギーによるミニスカートブームが到来しており様々な年齢層の女性に影響を及ぼしていた事から「女性が脚を出す」ことが「かっこいい」という風に捉えられていたと考えられる。
- ただし、当時から「脚をさらけ出すのが恥ずかしい」という意見も出ていたらしい。
- 1970年頃に男子の間で「スカートめくり」が流行した際にはめくられても下着が見られないようにブルマを穿いてガードする対抗策が編み出されたが、男子も懲りずに、めくると同時にブルマをずり下ろす「スカートめくりブルマおろし」が考案され、下着もいっしょに脱がしてしまう事故が起きて問題になり、社会問題になったという。
- 1990年代に入り、今まで影に隠れていたAV、エロゲー、風俗などでの性的嗜好(フェチ)の対象とされていたものが「ブルセラショップ」がという形で出現し、使用済みの実物が売買されるようになり、それらが全国的に報道されるようになったことで廃止の流れが広まり体操服にブルマを指定する学校は90年代後半から2000年代前半にかけて急激に減り、2000年代中頃には淘汰されたと言われている。
- また1990年代当時の学校ではセキュリティが甘く夜間には容易く侵入できてしまう事、人を疑うような見方をすれば同級生らのブルマが小遣い稼ぎになる事を知った非行少年らは学校へ自由に出入りできる事から教室に置いてあるブルマが盗まれる事件が多発したこともブルマ廃絶の一因として挙げられるだろう。(スクール水着ではユニスクセパスクなど種類が増えたものの一方では保護者の意識の差や地域差などにより新スク等が使われている場合もあることを考えると大違いである)
- 昭和から平成初期にかけて社会的に「男は男らしく、女は女らしく」という考え方が一般的で例えば男子は短パン女子はブルマと違う服装をさせるのが当然視されていたが1990年頃から男女平等が叫ばれるようになった事や「セクハラ」の概念が浸透し、男女で体操服を変える合理的理由は無い事という考えに変わり男女共にハーフパンツへ移行するなどした。
- 一部ではブルマを見せパンとして使い、制服の安易なミニスカート化を防止するためハーフパンツに切り替えてホッとしたという教育関係者も居たとか。
総評
- 元々は女性解放運動の一環として女性が運動の場で活躍するために開発されたものであるが、当初、その形状はゆったりとした膝を覆うほどの長さがあり、裾が絞られたズボン状のものである。
- 誕生した当初は露出の少なかったはずの「ブルマー」が下着同然な形状になったかは、一個人の考察となるが、当時の材質の制約から運動しやすい形を目指して行った結果、下着に近づいて行ったのではないだろうか?
- 「当初は女性解放の為に作られた物」が「女性の羞恥心と男性の性欲を喚起する、ほぼ下着と同様のデザインに変化した」ことで「最終的に女性によって否定され廃止される」と言う経緯は皮肉ではあるが、体の露出度合いのみに着目すると登場からちょうちんブルマまでのものはハーフパンツショートパンツとほぼ同じで先祖回帰したとも言えるにもかかわらずブルマの名称のみが消えてしまったのは「男女共に同じスポーツを同じように楽しむ事が出来る」という地点に到達して「女性の地位向上」という社会的な役割を果たしたから……という見方もできるのはなかろうか?
現状
- 順次消えていったブルマの代替として、肌(脚)の露出が少なく、体型の出にくいハーフパンツ(短パン)、またはスパッツなどに置き換えられ、スポーツ用品の主要メーカーもブルマの生産を中止することになった。
- 現在でもネット通販で買えるが学販仕様のものに拘ったものから外見だけ似せたチープなものと千差万別である。
- 学校教育の場では姿を消したが、陸上競技などで女性選手が穿き足の付け根まで露出し体にフィットしたレーシングショーツをレーシングブルマーと呼ぶこともある。
- ところ変わってビーチバレー女子では国際ルールでボトムスがサイド10cm以内のビキニの着用が規定されており「脚を露出させるスポーツウェア=悪」とは言い切れない状況である。
- ただし、このルールは何度も議論されており変更されていく余地はある。
- 余談であるがベビー服で赤ちゃんのおむつの上に穿かせるショーツ状のウェアもブルマと呼ばれている。
創作上では
- 今では一部のスポーツ選手が着用しているのを見かけるのみであるが、二次元においてはいまだに現役で、そしてこれからも女学生の着用する運動着として存続し続けるようだ。
- しかし最近では深夜アニメ、いわゆるオタク向け作品であっても女学生が体育でハーフパンツを着用する作品も増えてきている(ギャルゲー・エロゲ原作では相変わらずではあるが)。これはニーズの多様化により「無理にブルマを穿かせる必要がなくなった」「ブルマを穿かせることが逆に縛りになってしまった」と考える人が増えだした影響かもしれない。
- そもそもブルマのフェチ性の大部分はセーラー服やスク水と同じく「女学生の服=若さの象徴」と言うのが占めているため、学生時代にブルマと触れ合う機会が無かった2000年生まれ以降のオタク達はブルマに対する思い入れが無い。いずれ彼らが製作者側に回れば、更にブルマの登場機会は減っていくだろう。どうしてもエロくしたければレオタードの方が良いし(なおかつてのオタク作品は所謂「ハイレグブルマ」なんてのが結構あり、逆に現代の作品の方が実物に即したローレグが多かったりするのが、フェチの原点回帰である)。
- また、下着の上に着用し同じ紺または黒色系統のスカート同士で保護色効果などで視覚的にも事実的にも下着を隠す効果があるため一部の校則の厳しい学校では義務化もされている。その為いちいち体操着に着替えるのが面倒と思う女子は上だけ着替えて下はスカートだけ脱ぐと言うブルマへの抵抗の薄くなおかつ校則のグレーゾーンを行く女子は極稀に存在する。
組み合わせアイテムとして
- ブルマは様々な衣服を組み合わせて描かれることで、よりその良さをかもし出すこともできる。
- セーラー服+ブルマジャージ+ブルマなど、上半身をしっかりとさせている割に、下半身をあらわにしているということに一種の萌えを感じることができるようだ。
- ファンタジーの世界では鎧+ブルマなどのハードなタイプのものもある。
関連イラスト
関連タグ
【別名・表記ゆれ】
【類似品】
【色】
【形状】
【シチュエーション】
【他の衣装との組み合わせ】
【風物・競技】
【着ける人】
【至言】
【定評のある人】
『アタックNo.1』の登場人物
一色あかね(ビビッドレッド・オペレーションの主人公。普段着が赤ブルマ。)
川神舞(無彩限のファントム・ワールドのヒロイン。制服の下にブルマ)
その他