プロフィール
概要
新横浜吸血鬼退治人組合所属の若き吸血鬼退治人。
実家は自動車修理工場で、大学生の弟のコバルがいる。「サテツ」は本名ではないが、父親からはたまにそう呼ばれている。
ボサボサの前髪と鋭い三白眼、筋骨隆々の体躯が特徴的な青年(実はこう見えてロナルドより年下)。
長い白髪を後ろで束ねており、右側頭部のネジは髪留め。右目の傷に見えるラインはペイントで、オフの時等は描いていない(参考ツイート)。
また、胸元の金具をブラホック扱いされることを非常に気にしている。
アームカバーをしている腕が左であることや、作中で鉄パイプや箸(またはスプーン)などを左手で持っていることから、左利きと思われる(ただし、たこ焼きの爪楊枝など一部例外あり)。
性格
外見は厳ついが、引っ込み思案でやや内気な上、周りの人物や雰囲気に流されやすい。
この為、敵である高等吸血鬼の催眠術の餌食になりやすかったり、彼らに使役された下等吸血鬼にぶつかられても(自身が悪くないのに)反射的に謝ってしまう。
根が真面目であるため、ハンターとしての自分のアイデンティティが「鉄の左腕」しかなくて地味なことを真剣に悩んでいる。
ギルドで飲んでいる時にはアルコール・ノンアルコール問わず高い確率で絡み酒状態になって涙目で自虐している他、吸血鬼マイクロビキニ初登場時には彼の催眠術によって洗脳された後「これを着てればきっと地味とか言われなくなる…」と言っていた。
現状をなんとかするため、事あるごとに目立とうと頑張るものの、大抵裏目に出る。
作中屈指の極度のお人好しでもある。
ドラルクに対する扱いはロナルドを含めた退治人達の中でも特に寛容的であり、優しい振る舞いで接している。そのため、自分とは真逆にドラルクへの扱いが雑なロナルドを諌めることも少なくない。
第79死にてヨモツザカの実験薬で仮性吸血鬼化した際も、吸血本能より本来の人の良さが優先され、下級吸血鬼に襲われそうになった子供を助けた(その後、ロナルドから制裁を受けるヨモツザカを庇い、「彼を許してあげて」とロナルドを説得している)。
Y談おじさんの催眠術にて、強気な女性が好みであることが判明した。
ロナルドとショットを含めた仲良し三馬鹿の例に漏れず考えるより身体が動くタイプである。
異常な食欲
体格通り非常に大食いで、周囲からも揶揄されているほどの大食漢。
第163死でのバイキングバイキングを誘い込むためにギルドにて食べ放題大会が開催された際、たくさん食べるために食事制限したロナルドに対し、大して対策しないで挑んでいた(もっとも、大食いに挑むのに飯を抜くのは逆効果であり、サテツの方が正しい)。更には終盤に至ってもペースを崩す事はなく、あまりの食べる量に「普段は餓死しそうにならなかったのだろうか?」と仲間達に心配された。
上記の底なしの胃袋だけでなく「食べること」自体が好きなので、常にニコニコ顔でマイペースに食べる(幼少の頃から既に食べることが好きな模様で、コミックス第10巻のとらのあな特典リーフレットでゴウセツが吸血鬼アンチエイジングの能力で幼児化したサテツに名前を呼び掛けてもすぐに反応しなかったが、そのまま「カレーがあるので食べますか」と聞こうとすると質問の途中で目を輝かせた上に素早い動きで反応していた)。
第112死で巨大なニホンオッサンアシダチョウを使ったダチョウパーティーがギルドで開催された時には、出てきた料理にワクワクしており、そしてシェフの解説によって他のメンバーが食欲を削がれても普通に笑顔で食べていた。
また、第185死では、吸血鬼貧弱くそモヤシが中華料理の店で大量にきた料理を(自身の貧弱体質故に)時間をかけて食べているところを、既に食べ終わって大皿を何枚も積み重ねている自身のテーブル越しに羨ましそうに指をくわえて眺めている。
この有り余る食欲から、一度食べだしたら夢中になり過ぎて周りが見えなくなる&話が聞こえなくなるレベルの食欲モンスター(ショット曰く「食のことしか考えないアメーバ」)と化してしまう。
過去に食べ放題の店でトレイ丸ごと食べ尽くすという迷惑行為で出禁にされたことがあり(この事は退治屋の中でも周知の事であるらしい)、上記の吸血鬼バイキングバイキングによるバイキング荒らしの事件が起こった時はロナルドとショットに真っ先に疑われた。
その後も、第172死では吸血鬼パジャマパーティーによるパジャマパーティーで横に他の人がいるのにも関わらずパーティー用のお菓子を独り占め状態でひたすら食べ続けていたり、第186死ではイシカナが作ったタピオカドリンクの試飲会で(今度は周りに人がいないとはいえ)用意してあったドリンクをほぼ全部飲み干しかけるなど、食べ物が絡むと思考力がポンコツ気味になるシーンが多い。
このことが災いして「食べ物関連の誘惑」には弱い(ドラルクの手作りおやつに度々つられるヒナイチと同レベルかそれ以上)。第150死ではおヒマモードの御真祖様から「巨大たこ焼き作り」に誘われ、危うく食いついてしまいそうになった(御真祖様の遊びは同じ高等吸血鬼でも死にかける程危険なものであり、人間がとても耐えられたものではないレベル)が、ロナルドの叫びを聞いたゴウセツに殴られたことで何とか思い留まった。第271死ではエルダーから自分に協力するよう呼びかけられるも「俺も食べ物がいい」と拒否している。
食べることが好きなので、弟ほどではないが料理をすることも好きである(カレーとチャーハンは中々のものが作れる)。
吸血鬼退治人として
「鉄の左手」の異名が示す通り、鉄製のアームのような左手もとい左腕が特徴だが、実際はアームカバーであり義手でもなんでもない(素材は鉄とシンヨコハマニウムの合金であり、他の人には重すぎて装備出来ない)。
アームカバーで相手を豪快に殴り潰す戦法を取り、その威力は一撃で地面にクレーターを作る程。
当然それを振るう腕力も並外れて高く、施錠された鋼鉄のドアを引き千切る程の怪力。
アームカバーは複数種類あるのだが、ドラルク曰く「見分けろというのは一般人にガンダムを見分けろというようなもの」らしい。
ギルドに入ってからは現マスター・ゴウセツに師事していた。
普段は他の退治人が敬遠しがちな裏方の依頼をこなしており、ゴウセツからは「地味で面倒なことをぜんぶ頼めてめちゃ便利」とあんまりな言い方だがそれなりに評価されている。
黒歴史(ヤンキー時代)
今でこそ大人しい性格だが、子供や動物をいじめる悪党に対してはヤンキー時代の凶暴な人格が牙を剥く。
本人曰くこのヤンキー時代は黒歴史らしく、怒って暴れた後は深く反省し羞恥する他、仲間や弟がこの時の話をしようとすると話題を逸らそうとしていた。当時も「根が真面目なお人好し」な素の性格は変わっておらず、ロナルドは後に見習いとして加入したサテツと改めて話した時に第一印象(ヤンキーとして凶暴な面)とのギャップから「もしかしてそれが素かお前」と驚いていた。
きっかけ及び素行
サテツが通っていたのは工業高校(作者によると工業高校か高専のイメージ)であり、共学だが男女比が男子の方が高い高校だった。
その中で、彼は「外見が怖くて強そう」という理由で勝手に祭り上げら、本人も弟から借りた不良漫画にドハマりしていたので悪い気はしておらず、ヤンキーの頭を張っていた(サテツは今でも当時の仲間達から慕われている)。多少喧嘩もしたが、サテツが強すぎてすぐに相手がいなくなり、結果的にただイキっているだけの集団に成り果ててしまった。
当時は鉄パイプを左手で持って殴るスタイルを取っていたが、鉄パイプが曲がったりして使えないときは左手にチェーンを巻いてパンチで闘っていたようで、現在のファイトスタイルはその進化形とも言える。
雰囲気に飲まれていたサテツだったが、上記のとおり根は真面目なので学校の授業はサボらなかった。(仲間達も合わせない訳にはいかず、結果みんな割と真面目になった。後に普通に就職等している)
ロナルド達との出会い、及びその後
そんなある日、弟が吸血鬼に襲われて負傷した一件から退治人を「市民も守れない役立たず」と見下し、以降ヤンキー仲間と自警団活動に走っていた。
(弟曰く退治人も大怪我を負ったとの事で、前話の回想にて大怪我を負っていたシーニャ・シリスキーがその事件で弟を守ってくれた退治人であると思われる。)
自警団活動の最中に、吸血鬼に襲われている駆け出し時代のロナルドと出会う。
最初は、「ハンターが一般人に助けられてどうする」と見下していたが、自身が油断して他の吸血鬼に襲われそうになったところをロナルドが庇って負傷し、自身を庇った理由を聞いたことでロナルドに対する印象を改める。
そして、弱気になってサテツ達に逃げるように促すロナルドに「一緒に退治する」と申し出、下等吸血鬼を倒そうとするが一歩及ばず、二人して絶体絶命なところをゴウセツ達に救われる。
この一件がきっかけで「今まで退治人達に迷惑をかけた分けじめをつける」という思いと「退治人に対する憧れ」を抱き、ギルドへの謝罪時に弟子入りを志願し、プロを目指して現在に至る。
そして退治人の仕事をしていく内に、自警団の頃の自分達の無謀さを思い知って恥じるようになり、次第に彼の中で黒歴史化していき、粗野な自分から生まれ変わると決意した。
人物関係
年が近い仕事仲間兼親友で、非番の際も一緒にいることが多い。
サテツの方は、一緒に飲んでは度々自分の地味さについて相談(という名の愚痴を)しており、また彼ら(主にロナルド)の方も困った時に電話でサテツを呼ぶことがあるなど、持ちつ持たれつである。
ちなみに上記の底なしの食欲ゆえ、ファンブックのカバー下の相関図ではロナルドとショットから「いいヤツだけど二度と焼肉/スシおごらねぇ」と言われている。
ハンターギルドの新年会では外にいたドラルクを快く迎え入れていたり、時には他の吸血鬼の攻撃から庇ったりしているなど、ロナルドを含めた退治人達の中で最もドラルクに優しく、ジョンと共に彼の身を案ずる数少ない存在。
ドラルクからの呼び名は「腕の人」(また、自分が穿いていたパンツの柄(ぞうさん柄)から「ぞうパンツさん」と呼ばれたこともある)。
サテツは彼を子供と認識しているらしい(180歳のれっきとした大人なのだが)。
そのため、同じ長寿であるドラルクのことは「ドラルクさん」と呼ぶのに対してジョンのことは「ジョンくん」と呼んでいる他、ロナルド達がジョンが誘拐されたと話した時には親身になって探したりしている。
第41死で公園でマナー違反程度の軽犯罪で悪さを働く工程でジョンをいじめたことに激怒し、ヤンキー時代の凶暴な人格を露わにして黙らせて以来、「兄ィ」と呼び慕われるようになる。
しかしその後も悪事を働く彼に手を焼き、説教する場面が見られる(例:第54死、第78死等)。
「昔飼っていた犬のコロと似ている」と面影を重ねられており、自分や犬以外を「愚物」と見下す彼からある程度心を許されている。
当のサテツも毎回トラブルを起こしては周囲から制裁を喰らうヨモツザカを擁護する側に立ったり、腰を痛めたヨモツザカへのお見舞いに彼の好きなドーナツを持っていく(ファンブックによると、誕生日にはヨモツザカにドーナツをパシられたらしい)などと彼のことを気にかけており、ドラルク及び他の退治人達から厄介者扱いされているヨモツザカの身を案ずる数少ない存在である。
余談
現在の設定は「人間の吸血鬼退治人」であるが、連載開始前は「狼男の吸血鬼(ほぼ犬)」という没案があったことが制作裏話として語られている。(参考ツイート)
そのため、上記の第79死で仮性吸血鬼化したエピソードは、ある意味でこの没案が違うかたちで実現した回といえる。
関連イラスト
関連タグ
吸血鬼すぐ死ぬ 新横浜吸血鬼退治人組合 吸血鬼すぐ死ぬの登場キャラクター一覧
他作品の関連人物
- 窪谷須亜蓮…元ヤン及び中の人繋がり。過去の粗野な自分からパンピーに生まれ変わろうとしている点も共通する。
- 紅本明里…ヤンキー時代が黒歴史な元ヤン繋がりの女性教師。自身が務める高校の校長にして正真正銘の悪魔である高祖母が度々悪戯を繰り返すと容赦なく叱りつけるその様は悪さを働く吸血鬼マナー違反を叱りつけるサテツとよく似ている。
- 夜桜辛三…筋骨粒々の大柄な容姿とは裏腹に極度のお人好しかつ引っ込み思案な性格で、サテツとはどこか共通点が多い。
- 森下小麻…体格が非常に良く、怪力の持ち主だが、極度の引っ込み思案で、サテツとはどこか共通点が多い。
- アンゴル=モア…ヨモツザカとは中の人が一緒かつ彼と同類のマッドサイエンティストを純粋に気にかけているキャラ繋がり(こちらは相手側から苦手意識を抱かれているが、完全に嫌われている訳ではない)。
- 暁古城…中の人がかつて演じた最強格の吸血鬼であり、見事に立場が逆転している。
- 谷垣源次郎…中の人繋がりかつ、筋骨隆々だが繊細な一面を持ついじられキャラという点が一致している。