『いいやつは、いなくなって・・・俺やお前みたいな悪党だけが生き残っちまった・・・嫌な世の中だよなぁ・・・』
プロフィール
概要
かつて勇者アバン、戦士ロカ、僧侶レイラと共にハドラーと戦ったパーティーの1人。。
独特なメットの中身はオールバック。家族親族については「女房、子供はない」「(17年前の時点で)オレが死んでも泣く家族はいない」とのこと。
性格は、一言で言えば偏屈で口が悪いスケベジジイ。ポップ曰く「横暴が服着て歩いてるような人」。マァムにまで「いつもならなるべく会いたくない人」と溜め息を吐かれている。
日常はセクハラ発言や身勝手なもので砕けた印象が強いが、戦闘やシリアスな場面では持論に基づいた冷徹さが前に出て頼もしく、オンオフのギャップが激しい。シリアスな言動をしながらエイミに尻を撫でたこともあるなど上手く使い分けている。
ちなみにダイたちにアバンの書を届けた際、ダイに読むように告げるのだが字が読めないという大ボケをかまされてポップと一緒にずっこけていた。
決める時はきちんと決めるが、決まりの悪さも忘れない人物である。
頭は悪くないが精神力に難のある者に心を磨くよう伝えたり、戦闘では直接役立たないが、味方が窮地に陥った時の脱出手段として有用なルーラについて、厳しくも的確な言葉で重要性を説くなど、弟子思いで有能な指導者としての一面もある。
隠遁生活
アバンと共にハドラーを打倒した後、パプニカ王国付きの宮廷魔道士(マトリフ曰く「国王の相談役」)として取り立てられ王家に仕えるが、彼の地位を妬んだ王の側近たちに冷たい仕打ちを受け続けた為、都合のいい時にばかりちやほやする『人間』そのものに愛想を尽かし、国を出て人目を避けるようパプニカ王国バルジ塔付近の岩場で隠棲していた。
マトリフを虐めたのは側近たちだが「くだらん王家」と述べていることから側近=王族だった可能性もある。ただしテムジン大臣は「レオナ姫が死ねば後継者はいない」と述べている。マトリフが去った後に亡くなったか、側近憎しの感情が人間そのものを失望させ王家も同類と思ってしまったということだろうか。
もしもマトリフが現在も在籍していれば不死騎団にここまで容易くパプニカを滅ぼされることはなかっただろう。
描写からして三賢者やバダック、レオナ姫とは面識がなかったようである。姫付きの兵士であるバダックすら対面したことがないとなると相当前に人間を見限ったようである。
ただしレオナ姫がヒュンケルを断罪せず「残された人生のすべてをアバンの使徒として生きる」ように告げた時は「あの姫さんなかなかの大物だぜ」と王家の人間でも正当に評価を下しており、人を見る目までは曇っていない。
もちろん仲間内は別で、レイラやマァムにはセクハラジジイ全開な言動を取っている。過去には一度だけ共に戦ったブロキーナともウマが合ったようだ。
普段は、魚を釣ったりして生活しているらしく小舟も所有している。また、部屋の中には多くの書物や資料などがある(ガラクタやら珍品やらもある)。
活躍
フレイザード率いる氷炎魔団から逃げていたダイ一行を気まぐれで助けた。ダイたちからレオナ姫救出のため助力を請われるが、そこまで面倒を見るつもりはなく断ってしまう。しかしダイの真剣な眼差しにアバンの姿を見たことやアバンの死を知ったことで手を貸すことになる。
手始めにダイには目隠しをしてマァムと戦わせ、空の技の会得に近づけさせた。
さらに魔法力も弱く臆病で甲斐性のないポップを(強引に)弟子に取り、性根を叩き直し一人前の魔法使いに成長させるべく短時間のスパルタ訓練を施す。
マァムの『(ポップは)見どころありそう?』という質問に対し 『いや、その逆。あんな弱そうな魔法使いはじめて見るぜ。オレがなんとかしてやらんとあいつ死ぬぞ?』と、徹底的に自分流に叩き直すことを決め、次々にポップに呪文を授けて行く。
丸一日かなり厳しい特訓を課させ、まずルーラだけでも覚えさせようとする。しかしポップには「ルーラなんか覚えたって戦いの役には立たない」とボヤかれてしまい……
「…生意気抜かすんじゃあねぇッ!!!」
「魔法使いの魔法ってのはな、仲間を守るためのものなんだ」
「無数の呪文と知識をかかえ、皆の危機をはらうのが魔法使いの役目だ」
「もしおまえがルーラを使えていたら炎上する気球船からたやすく仲間を救えたことがわからんのか!!?」
そう一喝した後、「この程度の課題もクリアできなければ今回の戦いに加わっても死ぬだけだ」と言い残してポップを置き去りにしてしまう。ちなみにマトリフはポップの本質を見抜いており追いつめられないと絶対に努力をしないとしてあえて厳しくしていた。
その後、時間は掛かったもののポップは課題をやり遂げ、マトリフもポップの参戦を認めた。
フレイザード討伐後、ポップの証言からダイが竜の騎士だと察知し、一般からの畏怖の目と驚愕の余り気落ちするであろうと予測。
『ダイの支えになってやれ。近いうちに、大きな壁にぶち当たる・・【勇者として】ではなく、【人間として】だ。そんな時が来たら、お前がダイを支えてやるんだ。』と愛用していた輝きの杖、魔道士のマントとベルト(呪い付き)を授けてポップを冒険へと送り出した。
その間にカール王国跡に出向き、焼け残っていた建物の中から「アバンの書」を探し出す。
そしてポップがハドラーに襲われているところに救援に現れ、ダイの協力もあってハドラー、ザボエラの撃退に成功したものの歳のせいもあって寝込んでしまう。
『(精神的に落ち込んじまったお前さん達には)アバンの言葉こそが一番の良薬だ』と、ダイたちにアバンの書を託す。
ポップには「魔法使いは、血気盛んな勇者や戦士と違い常に戦況を把握してクールに振る舞え」と心構えを説くなど、心身の成長に大きく影響を与えている。
五指爆炎弾(フィンガーフレアボムス)を使ったポップに対しては、『並の人間が使うと寿命が縮む。必要な力は、いずれ身に着く。だから、それは二度と使うな。』と助言した。
後にハドラー親衛騎団の兵士ヒムがメラゾーマ10発分の威力の呪文攻撃を耐え凌ぐという事をポップから知らされると、病身を起こして極大消滅呪文(メドローア)の伝授を決意。
同時にヒムの性格を聞いたマトリフは、「三流魔王」と呼んだハドラーを「武人として一皮剥けた」と評した。そして極大消滅呪文の特性を語った後、ポップに同じ呪文を使って相殺させるという試練を与える。
最初は逃げ腰だったポップだが、マトリフが吐血してまで極大消滅呪文を構えた姿を見て『そうだ・・・これは、ただの一撃じゃない。これから逃げてしまったら・・・この人を二度と師匠と呼べない!』と奮い立たせて習得に挑む。しかしポップはヒャド系よりもメラ系の呪文を得意としており、極大消滅呪文を形作るためのバランスがうまく取れなかった。そのことに気づいたマトリフはさすがに顔色を変えて「ポップ! 消えるんじゃねえ!」と本心からの叫びを上げた。
その後、ポップは根性で極大消滅呪文を相殺。更には早くもメドローアを使いこなし始め、そんな愛弟子に対してマトリフは「今日ほどおまえを大したやつだと思ったことはない」と驚きながらも成長を認める。決戦前に大きな壁にぶち当たったポップに対して「お前は俺の自慢の弟子だ」と彼なりの激励を以って送り出した。
身内がいないと言っていたものの、ニセ勇者一行のまぞっほは弟弟子に当たるらしく、大魔王バーンが世界の破滅のために仕組んだ罠を前にしてオーザムで再会する(まぞっほからは「兄者」と呼ばれている)。罠の番人によって窮地に陥ったニセ勇者一行を救うためにメドローアを放つものの、魔法力を枯渇させてしまう。
最終的に罠の停止はまぞっほに頼るしかなくなり、ニセ勇者一行にこれを託す。
しかし、肝心のまぞっほはマトリフと共に在った頃の修業時代のトラウマから「また肝心な時に失敗してしまう」と怯えて逃げ癖を発露して硬直。しかしマトリフはまぞっほに腹パンをかまして気合を入れさせ、「今度の今度こそ逃げ場はねぇ、失敗したら地上が全部消えちまうんだ。お前も男なら一度くらい英雄になってみろ」「最後の最後にちょこっと手を貸すだけで世界を救った英雄になれるんだ、こんなボロい役は無い」と最後のひと押しを与え激励。さらにでろりん他一行の仲間たちにも背を押され、まぞっほは見事に罠の停止を成功させた。
大戦後はニセ勇者一行の性根を叩き直す為、彼らについて回り、日々あれこれ強制同然に指導し続けている。
劇場版『ぶちやぶれ!!新生6大将軍』では冒頭に登場。いきなりマリンのスカートの中を覗き見ていた。直後、不慮の事故から賢者姉妹の下敷きにされた時は、どさくさに紛れてエイミの胸を触るなどなかなかのスケベ根性を見せている。その後、ガルヴァスたちにマァムの魂が奪われた時はシリアスな面を見せ、冷静にマァムの状態をダイたちに伝えた。
大魔道士としての矜持と実力
世間的には賢者の類だが、【賢】き【者】なんて性に合わないしドスが効いてないという理由から世界でたった一人しかいない凄いやつとして「大魔道士」という称号を考え自称していた事を打ち明ける。それを聞いたポップも回復呪文が使えるようになったことで同じく大魔道士を自称するようになった。
一般的な僧侶、魔法使い両方の呪文を自在に使いこなす他、メドローアやベタンというオリジナルの呪文も独自に編み出している。
「一分以内で一対一の魔法勝負ならまだ地上の誰にも負けない」と豪語し、事実ハドラーとベギラゴンを撃ち合い押し勝つ等、その魔力は健在。
複数の呪文を同時に使うことも可能であり、右手でベギラマ、左手でキアリーを唱えたこともある。それを見ていたポップも真・大魔王バーンとの最終決戦でこの域に至っている。
ちなみにマトリフは、メドローアを伝授した時点でポップの実力を認めており「メドローアを授けた今、戦いに関してはオレより上かもしれない」と笑いながら告げている。
だが高齢な上に、現役時代に身体に負担の掛かる禁呪を使うなど肉体を酷使し過ぎた影響もあり、いざという時に呪文のパワーに体が付いて来ずに吐血する場面がしばしば見られた。
一度この状態になるとしばらくの間寝込んでしまい、戦闘は不可となる。
なお、メドローアを会得した経緯は、アバンが凍れる時間の秘法で自らを巻き込みながらハドラーを封印したことが理由。
「もしも自分に時間が止まっているハドラーを倒す呪文が使えていれば、アバンの努力を無駄にはしなかった」という想いからメドローアを編み出した。上記のルーラについてポップをどやしつけた時の台詞は、彼自身の悔やみと言ってもよかったのだろう。
勇者アバンと獄炎の魔王
知識を求めてヨミカイン遺跡に訪れたところ魔族のエロ本に興味を惹かれ本に閉じ込められてしまうという、いかにも彼らしい失敗をしていた。少なくとも10年以上封じられ身動きもとれなかったため外界の情報も得られず、ハドラー率いる魔王軍が暴れまわっていることも知らなかった。
そんな中、遺跡を訪れたアバン一行を見かけ、パーティメンバーの中でイマイチ活躍できていないことを悩んでいたロカを利用し復活を図るも、彼の人の好さに引かれ命を懸けて彼を助ける。本から脱出した後は本編同様大魔道士を名乗り、ガンガディアを退ける。
遺跡を脱出後は「どいつもこいつもクセが強くて面白そう」「ロカみたいな不器用な奴は放っておくと後々目覚めが悪くなりそう」、そしてロカに「魔王を倒すところまでは付き合ってやらあ!」と彼が自分を助ける決意をしたときの言葉を小粋に返してアバン一行の一員となる。
本に閉じ込められていた時は相手の心と繋がる能力を持っていたが、アバンの心の中を読めなかったために実はアバンの事は最初はそこまで信用していなかった。
しかしロカからアバンの過去を聞いたことで以前の自分と同じような悩みを持っていたことを知り、海底神殿での戦いの直後には超天才の先輩としてアバンの相談役を引き受ける。
かつては師匠と共にギュータという天空の秘境で修行に明け暮れ、現代でポップに引き継がれた「魔法使いはパーティで一番クールでなければならない」という考えと「生まれつきの余りの魔力ゆえに幾度も辛い思いをするだろう」と教えられた。アバン達と出会う以前からもその力を恐れられ、妬まれ、それを隠せなかったから色々嫌な目に遭ったという。この辺りは実力の無さから軽んじられながらも成長していったポップとは対照的。
しかし普段の性格面の問題ゆえカノンからは実力面以外の評価がよろしくない。
カノンとは互いに想い合いながらも結ばれることなく死別してしまったことから、ハドラーに「凍れる時間の秘法」を仕掛ける戦いの直前には気絶したロカに対し「(レイラの)その手を絶対に離すなよ」と、自分のようにならないよう伝言を残している。
上級呪文を軽々と操るだけあって加入時点でのレベルは38で、まだ10台後半~20台前半の他のメンバーのレベルを二回り近く上回っている。
この時点で本編でも見せた左右の手で別々の呪文を同時に操る技術も習得しており、大魔道士や超天才を自称するのに恥じない実力を見せつけている。
「魔法使いはクールであるべし」の考えからか、戦闘中は基本的に呪文での援護は最低限で後方からの指揮を行い、戦闘に積極的に参加する場合も後々のことを考えて魔力を温存しながら戦うことが多く、派手さよりも堅実さを重視した戦い方が目立つ。
この時点で年齢は既に80歳を超えており、上級呪文を連破するとすぐに息切れしてしまうなど体力面には不安があるため、それを補うための戦法でもあるのだろう。
装備・道具
【装備】
- ギュータの法衣
- 愛用している法衣。隠れ里「ギュータ」で製作されたもの。 ※名前は「勇者アバンと獄炎の魔王」のコミックス2巻にて判明。
- 輝きの杖
- 魔法石が填め込まれた杖。携行時は縮まった状態だが、魔法力を込める事で伸ばす事ができる。若い頃に愛用していた杖で、「勇者アバンと獄炎の魔王」でもこれを持ち出して加入する。後にポップに送られている。
- 賢者の杖
- 魔法石が填め込まれた木製の杖。
- へんなベルト
- マトリフの顔が付いたダサいバックルのベルト。「勇者アバンと獄炎の魔王」でギュータの法衣に着替える前の服装で装備していた(ちなみにこちらで装備していたマントはダイ大本編でポップに譲った「魔導士のマント」と同じデザインである)。
【道具】
- 不死鳥のかがり火
- 不死鳥が羽ばたいた時に発生した火の粉と伝えられている火。 余程のことがない限り消えることがなく、魔力などに強く反応して炎の色と大きさが変化するのが特徴。
魔法
魔法使いと僧侶の呪文は全て習得済みで、人間には殆ど使い手がいない極大呪文まで使いこなす。
単行本の紹介ではマスターした呪文は100以上とされ、「ダイ好きTV」第37回の三条陸によれば、本人も色々使えすぎて使えることをド忘れしている呪文もあるという。
※劇中で使用した呪文を記載。
- 瞬間移動呪文(ルーラ)
- ポップとの修行時に使用し、彼に最初に教えた呪文。曰く【目的地をイメージするのがコツ】とのこと。移動手段以外にも緊急脱出手段としても活用することができる。1991年版では、大道芸人の小屋を経由してからロモスの山奥へ向かった。 ※これを習得させる際にポップの欠点を見抜いて、ルーラを使わねば帰ることができないように追い詰めて習得させている。
- 火炎呪文(メラゾーマ)
- 火球をぶつける攻撃呪文。オーザムに現れたモンスターに向けて発動させた。
- 氷系呪文(ヒャド、マヒャド)
- 吹雪を巻き起こす呪文。ヒャドはポップとの修行の時に使用した。
- マヒャドは「勇者アバンと獄炎の魔王」で使用。バギ系呪文で海を割った後、マヒャドで凍らせて海底宮殿への道を作った。
- 真空呪文(バギ系)
- 真空を巻き起こす攻撃呪文。ハドラー&ザボエラの奸計で窮地に陥ったダイ一行の救援に来た時に発動。ポップに止めを刺そうとするザボエラの腕を切り落とした。呪文名は叫んでいないため詳細は不明だが、本作のバギは突風を巻き起こし皮膚を切り裂く程度の威力であり、一方でバギクロスほどの破壊力とは考えにくいことから、おそらくバギマではないかと言われている。
- 2020年版ではこのシーンで使われたのは炎系の呪文(エフェクトから恐らくはギラ系)に変更されたため、出番が無くなった。
- 「勇者アバンと獄炎の魔王」ではロカを介してバギクロスを発動させたり、海を割ったりしている(この時使ったのは真空系呪文とされているが、どの呪文を使ったのかは不明)。
- 爆裂呪文(イオラ)
- 凄まじい爆発を起こす攻撃呪文。 ポップとの修行時に披露し、氷系呪文(ヒャド)で拘束したポップに追い撃ちを入れるかたちで発動した。
- 極大爆裂呪文(イオナズン)
- 爆裂系最上級の攻撃呪文。 ※三条のインタビューより。実際に使う場面はない。
- 閃熱呪文(ギラ)
- 熱閃を放つ攻撃呪文。 ポップとの修行時に発動させ、呪文は叫んでいないがポップのギラと同じものを放っている。1991年版、2020年版でも同様。双方のアニメ版ではポップの方は息切れしていたが、マトリフの方は平然とした表情を浮かべており技量の差を見せつけた。※2020年版ではギラを発動させつつ、ヒャドを発動させるという芸当を披露した。
- 閃熱呪文(ベギラマ)
- ハドラーとの戦闘時に発動。同時に解毒呪文を発動させている。
- 極大閃熱呪文(ベギラゴン)
- 閃熱(ギラ)系の最強呪文。ハドラーの極大閃熱呪文を上回るパワーを見せつけた。
- 解毒呪文(キアリー)
- 毒を中和する治癒呪文。ザボエラの毒を受けたポップに施したが、複数の毒を仕込まれていたため簡単に解毒できなかった。
- 飛翔呪文(トベルーラ)
- ポップとの修行時に発動。ルーラの応用呪文で、魔法力を放出する事で空中を自由自在に移動できる。ポップが使用したときは「いつの間に覚えた!?」と驚くも、直後に自身もトベルーラを発動・頭突きをお見舞いしてポップを負かした。
- 1991年版では思わずポップは『!? ちょっと! そんなのあルーラぁ!?』と驚いたという……。
- 反射呪文(マホカンタ)
- 呪文を反射する防御呪文。※三条のインタビューより。実際に使う場面はない。
- 重圧呪文(ベタン)
- 迷宮脱出呪文(リレミト)
- 洞窟や迷宮から脱出する移動呪文。一瞬にして洞窟の入り口まで移動できる。
- 極大消滅呪文(メドローア)
- 同じくマトリフのオリジナル呪文。ハドラー親衛騎団と戦うための切り札として伝授した。威力は絶大だが、それ故にマトリフ自身も老齢のため一発撃つだけでも吐血して戦闘不能になる。
この他、ダイ達がバルジ島へ送り出す際には小舟を空中に浮かべて目的地まで飛ばす念動力のような魔法も披露している。
17年前のハドラー軍との戦いでは、両手を広げながら何らかの魔法を使っている描写がある。2020年版アニメではこのシーンでバギクロスを使用しているため、原典でもその構えから使用していたのはバギクロスの可能性がある。
小話
- 原作とアニメ版で微妙にマトリフの態度や表情が違うところがある。たとえばポップとの絡みではアニメ版の方がどっしり構えていることが多く、「師匠」としての威厳を感じさせるものになっている。
- 1991年版では、マァムの乳を揉んで殴られた際に「ロカが【マァムが男の子だったら、武闘家にしたかった】のもわかる」という発言が追加されており、それを受けてマァムが武闘家に転身する決意を固めるというものになっている。
- 2020年版よりマトリフを演じる山路和弘氏は、ドラゴンクエストⅪSのボイスドラマでグレイグの父を演じている。また、ドラゴンクエストⅤのデボラ役の朴璐美とは夫婦である。
- 2020年版では時世の変化によりセクハラネタがライトなものになっている。例えば原作であったマァムの胸を揉むという展開は、「揉もうとして殴られる」というものに変えられている(これに限らずサービスシーンの大半がオミットされた)。
- 初登場時のセクハラもマァムに対して「もう立派にぱふぱふできるんじゃねえか」と言い放つものに変わっている。
- マトリフとまぞっほは同時期に同じ師匠の下で修業した兄弟弟子の関係にあるが、2人の年齢差は31歳と親子ほどに離れている。このためマトリフは修行の期間が非常に長かったか中年期に入ってから修業を始めたとみられており、魔法使いとしては結構な遅咲きだったようである。
- 『勇者アバンと獄炎の魔王』の第12話では回想で師匠の下から卒業する直前のマトリフが描かれているが、その顔付きはあまり若くは見えないため、本格的に魔法使いとして活動し始めたのはそれほど昔ではないのかもしれない。
関連イラスト
関連タグ
ニセ勇者一行(でろりん/ずるぼん/へろへろ):師匠の元から逃げ出したまぞっほの現在の仲間で黒の核晶凍結の一件から(まぞっほを含め)全員マトリフに弟子入り(?)させられる事になる。
竜騎将バラン:同作品で王宮に招き入れられたものの、嫉妬による冷遇を受けた点が共通。
比古清十郎:るろうに剣心の登場人物。主人公の師匠で、奥義の伝授のため「師匠の技を破る」というやり方がメドローアを教える下りと共通。また人間嫌いで女好きという部分も似ている。
亀仙人:ドラゴンボールの登場人物。女好きのスケベな老人ながらも、良き師匠として主人公達に教えを説き、自身が編み出した技を弟子も使用するようになった点が類似する。
マスター・ライラス:ドラゴンクエストⅧの登場人物。ドルマゲスの魔法の師匠で気難しい老人。マトリフとは違い、修行ではなく薬の力でドルマゲスの魔力を引き出そうとするが……。