基礎データ
進化
概要
『ポケモンSV』から初登場する、カプサイジが進化したポケモン。名前に「ヴィ」が入る史上初のポケモンでもある。
河童っぽい可愛らしい姿の進化前から一転して、ヒュドラの様な双頭の化け物じみた姿へと変貌。
その姿に違わず獰猛なポケモンで、右側の怒り顔をしたレッドヘッドは辛味成分をほのおエネルギーに変えて火炎を放ち、左側の笑っているような表情を浮かべたグリーンヘッドは辛さで脳が刺激されて、一度暴れると手がつけられない凶暴な気質になっている。
分類的にもモチーフはハバネロだが、頭部の輪郭はジョロキアに近い。
ほのおタイプが入っているのは、辛いものからの連想で、漫画やアニメにおいて「辛いものを食べた時にあまりの辛さに火を吹く」というのを意識したものか。
唐辛子モチーフというだけあり、「喫茶室なぎさ」のスパイシーポテトに使われるスコヴィランソースやサンドウィッチ用のチリソースなど、彼らの辛味成分を抽出したソースが出回っているが、これは後述の専用技「ハバネロエキス」を利用したものかもしれない。
ネーミング
名前の由来は辛さの指標を表す「スコヴィル値」と悪党を意味する「ヴィラン(Villain)」、これに怪獣の名前でよく使われる「ギラン」を掛けた(スノーギラン、タフギランなど)と思われる。ただしあくタイプは持たない。
辛い物を始めとする劇物や高熱によって皮膚が炎症を起こして爛れる「糜爛(びらん)」とも掛かっているのかもしれない。
実はフランス語、スペイン語、英語、イタリア語版は日本語版と名前が全く同じ。
ドイツ語版のみHalunke(ドイツ語でゴロツキ)+ハラペーニョで「Halupenjo」となっている。
ゲーム上の特徴
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
65 | 108 | 65 | 108 | 65 | 75 | 486 |
ポケモン史上初となる「くさ・ほのお」の複合タイプ持ちで、このポケモンの登場を以てくさタイプは全タイプ複合を達成した(今作で複合がコンプリートされたタイプも多い)。
互いの弱点を補っている待望の優秀な組み合わせで、くさタイプの鬼門である氷や虫や鋼に強く出られ、やけど状態や粉系のわざを無効化できるなどメリットが多い。同じ草ポケモンに対してはめっぽう強く、向こうの相性保管として好まれる地面も等倍に抑えられる。
特殊技のレパートリーはリーフストーム、ソーラービーム、オーバーヒート、だいもんじ、エナジーボール、かえんほうしゃなど、一致技に関しては大技から安定打線まで一通り揃っている。
特性は「ようりょくそ」が扱いやすく、他のくさタイプではデメリットとなる晴れ下での炎技強化も、スコヴィランに限っては純粋なメリットとなり、素早さと火力を同時に上げられる。
ダブルバトルではコータスとの組み合わせで高速アタッカーとして運用しつつ、パワーアップしたソーラービームや炎技を放てる。
ただ欠点が無いわけではなく、ステータスは中速の両刀アタッカーなのだが、物理型にした場合習得技の火力に乏しく、特殊型にした場合一致技以外の範囲に乏しいという、見た目・設定通りのチグハグで不安定な仕様を抱えている。
物理だと一致技が、威力65のほのおのキバ+威力80のタネばくだん止まりになってしまい、特殊だと不一致技がはかいこうせん+テラバーストのみという徹底ぶり。
一致技を両方半減してくるのはほのおタイプとドラゴンタイプ。
特にドラゴンタイプにはテラバースト以外で弱点を突くことができないのが辛いところ。
ほのおタイプにはわざマシンで覚えられるじだんだとアノクサなどから遺伝できるころがるで弱点を突ける。
しねんのずつきも覚えるため、どくタイプに対してはそちらも有用。ドラパルト意識でかみくだくを仕込むのも1つの手。
ただし、不利なひこうタイプに対してはまともな対抗策がころがるしかなく、岩技も使いこなすオトシドリをはじめ、圧倒的素早さから火力で潰してくるファイアローやタイカイデンなどがスコヴィランの天敵となる。まともにひこうタイプを相手にしないよう心がけたい。
専用技のハバネロエキスは相手の攻撃を2段階上昇させる代わりに防御を2段階下降させる変化技。相手を混乱させたときに自傷で一気に削ることができるが、残念ながらスコヴィランは自力で相手を混乱させる技を持たない。ダブルバトルでの運用を狙おう(特性のようりょくそも晴れパでなら運用させやすい)。あるいはこれを利用して、イカサマを利用するのも手。
その他特性であるふみんとムラっけは、それぞれ元から粉技に強い点やアタッカーとして不安定になりがちなところから採用は難しい。
タマゴ技としていかりのこなが使えるのでダブルバトルで一時的なサポートに回ることも不可能ではないが、いかりのこなを使わせるならスコヴィランよりも耐久寄りのステータスをしているモロバレルに任せた方が良い。
決して恵まれた耐性ではないとはいえ独特のタイプをしている上に最低限回復手段として「ギガドレイン」は持っているため、耐久型とまではいかなくとも「とつげきチョッキ」を持たせたサイクル型を育てても良いかもしれない。
ランクバトル開始早々、環境では晴れパのエースとして一定数使われており、攻撃範囲の乏しさが問題にならない特殊高速アタッカーとして運用されている。
「かえんほうしゃ」、「だいもんじ」、「オーバーヒート」のほのおタイプウエポン3つを使い分ける型が忽ち浸透。耐久ポケモンかつ半減でも、晴れ眼鏡テラスタル炎技で大体確定2発に持って行ける性能から、相手のテラスタルに怯えずに済むゴリ押しバーナーとしての個性を確立した。
「ムラっけ」を警戒したプレイヤーが「すりぬけ」ドラパルトを出してきても、この晴れパ仕様の「ようりょくそ」型なら「きあいのタスキ」でも持っていない限り上からワンパンできる。
また、パラドックスポケモン解禁後は更に相性の良い相方が見つかるかもしれない。
使用トレーナー
関連タグ
御三家のタイプ複合繋がり。
2つの頭持ち繋がり。
ほのおのいし繋がり
※カプサイジはイーブイ同様にほのおタイプ以外・くさタイプで初めてでほのおのいしを使って進化するポケモンでもある。