概要
『ヴィーナス&ブレイブス』制作のナムコスタッフと『バテン・カイトス』シリーズ開発のトライクレッシェンドの共同制作作品。メーカー発表ジャンルは廃墟探索RPG。
発売日は2009年1月22日。ハードウェアはWii。
企画としてゲーム内にある壁の落書きの文章、絵、アイテムにまつわる小話が一般から募集され、作品内の随所で登場している。また作家壁井ユカコと紅玉いづきの書き下ろしショートストーリーも収録されている。
グラフィックの美しさやBGMに定評があるが、物語の内容や操作性の悪さ、不要だと囁かれる戦闘モードその他の要素から作品の評価自体は賛否両論。用意周到で練り込まれたストーリーではなく世界観の雰囲気や空気を重視する人におすすめ。後に北米版が発売された。
ストーリー
いまからほんのすこしだけ先の未来――人類は滅び 地球は、廃墟と、青い幽霊たちの星になっていた。
主を失った世界は、緩慢に、しかし確実に赤茶けて酸化していった。そしてすべてが、静かに緑の中にうずもれようとしていた。
生き延びたほんの一握りの人々は、仲間を探し、朽ち果てた世界をさまよい旅を続けていた。
自分の声だけが空しくこだまする世界で、それでも、かすかに感じる、誰かの気配を追いかけて。(公式サイトより)
廃墟の世界と青い幽霊
とある事件をきっかけに人類のほとんどが滅亡した廃墟の世界。
舞台に登場する新聞や看板などの文字は全て日本語だが、箱型テレビに木造家屋といったアナログで古めかしいもの、字の読み方が右から左、謳い文句や絵柄などがいずれもレトロな昭和の雰囲気を漂わせている。ただしP.Fのような人をナビゲートする機械、侵入者を排除する最新鋭のロボットやアンドロイドが登場するといった近代的な部分も。
また道中では『害意ある者』と呼ばれる様々な幽霊が登場し、遭遇すると戦闘モードに移行する。
登場人物
セト | 主人公。15歳。滅びゆく世界の中での数少ない生き残り。天文台で一緒に暮らしていたおじいさんの死と遺言を機に、自分以外の人間を探す旅に出る。CV:桑島法子 |
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レン | ヒロイン。セトが一番最初に出会った『生き残り』。掴みどころが無く口数も少ないが猫とはよく会話している。手術着をモチーフにした大胆な衣装と銀色の髪が特徴。CV:吉川未来 |
サイ | 廃ホテルを彷徨っていた意識体の少女。セトを気に入って彼の旅に同行する。気紛れで気分屋だが根は優しく真面目。頭、胸、左太腿の包帯と体中にある手術の指定痕が特徴。CV:広橋涼 |
クロウ | 無人の遊園地で出会う少年。セトのペンダントを奪って強制的な鬼ごっこに付き合わせる。気分の浮き沈みが激しい。人間離れした身体能力を持つ。CV:園崎未恵 |
P.F(パーソナルフレーム) | 自立型AI。廃駅で水没しかけていたところをセトに助けられた。機械だが時折人間っぽい表現を見せる。真のヒロインとも噂されていたり。CV:庄司宇芽香 |
チヨ | 廃ホテルで出会う少女。人間を信じられずセトに無理難題を吹っかける。見た目にそぐわない古風な言葉遣いを使う。CV:斎藤千和 |
アイテム屋 | セトにアイテムを売る男。セーブ地点でランダムに出現する。デフォルメされた鶏の頭部のきぐるみを被っており、世界中の美しい物を集めている。CV:麻生智久 |
シン | 白髪赤目の研究者。とある計画を企てており、そのために邪魔なセトを排除しようとする。人間不信。CV:古川登志夫 |
おじいさん | 冒頭で既に故人となっているので登場しない。「東の赤い鉄塔には人が居るかもしれない」と遺書に書き残し、セトに道を示した。CV:??? |