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S-3の編集履歴2014/02/19 19:28:41 版
編集者:LF412CN
編集内容:新規記事作成

概要

S-2の後継機として開発された対潜哨戒機

製造はロッキードであるが、同社は(当時は)艦載機に関しての経験が浅く、ヴォート社との共作となっている。

(機体の設計・製作はヴォート、搭載する兵装システムの設計や最終組立はロッキードとなっている)

派生型として電子機器を取っ払って貨物スペースにしたタイプや、対潜装備を外して電子機器に載せ替えた信号情報収集型もある。

また、空中給油機としても使うことができる。万能すぎる。

仕様

機体の断面は四角形となっている。

主翼は高翼式となっており、ここにゼネラル・エレクトリックTF-34(民間向けでいうCF-34)ターボファンエンジンを搭載する。

ちなみにCF(TF)-34はS-3以外にも、みんな大好きA-10や各種のリージョナルジェットなどにも採用されている。こいつもS-3並に万能すぎるエンジンだ。

艦載機という性格上、主翼垂直尾翼は折りたたむ事ができる。ちなみに主翼は上に、垂直尾翼は横に折りたためる。

潜水艦探知用の地磁気センサー「MAD」は機体尾部に搭載。通常は機内に格納されており、使用時に後方に突き出す

また、機首の左下には赤外線カメラを搭載している。

乗員は機長・副操縦士・音響センサ担当・戦術調整士の4人。副操縦士はセンサ担当も兼ねている。

射出座席は4名分確保されている。紳士の爆撃機もこのへんは見習うべきだと思うが…(件の機体は操縦士以外は二酸化炭素のカプセルを爆発させることにより作動する、補助脱出装置を使って脱出する)。

大量の電子機器の発熱に対処するため機内はエアコン完備で快適。もちろん与圧もされている。

日本も(空母共々)導入したかもしれない?

海上自衛隊はS-2の後継機として本機の導入を真面目に検討していたと言われ、調査のために海自幹部がこっそり訪米していたとも言われている。

しかしオイルショックの影響でお流れになったとか。

またこの話には続きがある。

こいつはそもそも艦載機

つまり空母にも積める。

……。

軍事評論家の田岡俊次氏曰く、「海自はジェット機と、さらには空母までも導入したかったのではないか」と語っている。

田岡氏曰く、海自の関係者に「S-3導入後に米空母を使っての着艦訓練を行う計画を立てており、その件について相談された」らしい。

余談

  • 本機は対潜哨戒機だけでなく、空中給油機としても使うことができる。「空母に積める空中給油機」としても重宝されていた。
  • 掃除機のようなエンジン音から、「フーバー」という愛称でも呼ばれていた(ちなみにフーバーとはアメリカの家電メーカーであり、同国に於ける掃除機の代名詞となっている)。
  • 現在では退役しているが、退役した機体をNASAが買い取って実験用に使っている。
  • 電子機器を稼働させるための補助電源は機体後部に装備されたラムエアタービン(風力発電機)で賄われている。RATの作動用空気を取り入れるため、垂直尾翼の付け根には空気取り入れ口を設けてある。
  • 本機は海軍航空機隊で初めて「ネイビーワン」の称号(コールサイン)をもらった機種でもある。

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