※ その他のアルフについてはこちらの記事を参照。
概要
26歳の流浪の魔術師。この世に隠された神秘を求めて各地を旅をしている。
マスクで顔を隠し、素性を知るものも誰もいない。
アルフ・スラッシュ・ピエールは択一でどれか一人のみ仲間となる。
空中を滑るようにして華麗に振る舞う。スネフからは「マヂックギルドのホープ」と呼ばれている。
属性は黒。魔力が高めであり、彼のエレメントグリッド配置は低位レベルの枠が少なく高位レベルの方が多いという、他のキャラクターと比べかなり特殊な配置になっている。
※ 以下ネタバレ注意 ※
正体
作中で明かされる事はないが、彼の正体は前作『クロノトリガー』に登場した魔王ことジャキが、全ての記憶を失った姿(もしくは、全てを捨て去った後に別の存在として転生した姿)であると推測されている。
『クロノクロス』物語序盤で素顔を見せた時の占い婆の反応や、凍てついた炎を前にした時の本人の反応など、いくつか抽象的ではあるが魔王を示唆させる点が数多く存在する。外見も『ラジカルドリーマーズ』でセルジュとキッドのパートナーだった仮面の魔導師「ギル」によく似ており、同作のメインシナリオでギルの正体が魔王だった(ただしギルは魔王の記憶を持つ)ことから、アルフも魔王なのではないかと思われていた。ゲーム内のパーティーリストの並び順でも、アルフはセルジュとキッドに次ぐ3番目に位置している。
だがその魔王を思わせる数々の事柄に反して、実際のゲーム内でのアルフの扱いは単なる仲間の一人で、メインストーリーに深く絡むことはなく、進行によっては一度も登場すらしないことがある。シナリオにほとんど絡まず、魔王であれば反応するであろう事柄に対して全く無反応など、その予想に反して魔王らしくない素振りだったため、発売当時は「他人の空似」「記憶を失っている」「正体を隠している」「魔王から分かれて生まれた分身」など様々な憶測が飛び出した。
その後発売された攻略本『アルティマニア』の解説によれば、これらの思わせぶりな設定は本編の登場キャラクターの肥大化と開発期間の都合などに伴い、アルフについてのイベントがカットされた名残である模様。そのため、アルフの正体については明言されずボカされることになった。なお、このインタビューでの記載がやや曖昧だった事から、「これでアルフ≠魔王が確定した」「いや、アルフのイベントが没になっただけで正体は未確定」などさらなる議論が巻き起こり混乱を招いてしまった。
それから9年後に発売されたニンテンドーDS版『クロノトリガー』の追加EDでは、魔王がサラを救えなかった絶望から自らの記憶と存在を投げ出し、それによって生まれるかもしれない何かに希望を託しながら闇に消え去る(詳細は不明)。その後、過去の記憶を失って森を彷徨う魔王らしき人物の描写がある。こちらもはっきりとは明言されてはいないものの、後のアルフと同一人物であると思わせるような描写になっており、現在では「アルフ=(記憶の無い)魔王」説がやや有力となっている。