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ラジカルドリーマーズ

らじかるどりーまーず

1996年にスーパーファミコンのサービス「サテラビュー」にて配信されたサウンドノベル。
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概要編集

正式タイトルは『ラジカル・ドリーマーズ -盗めない宝石-』。

主人公の少年セルジュとリーダーの少女キッド、魔術師のギルの3人組の盗賊団「ラジカル・ドリーマーズ」がヤマネコ大君が住む館に忍び込み秘宝「凍てついた炎」を探すという…のが共通ストーリー。

展開が異なる7つのシナリオが収録されていて、うちメインシナリオである「kid 盗めない宝石編」は『クロノトリガー』の続編となっており、『クロノクロス』の原型となったシナリオである(分かりやすく言うなら読み切り漫画と連載漫画の関係に近い)。

BGMも多数が『クロス』に持ち越された。また、『クロス』のとある場所では本作の冒頭部分が収められたファンサービスがある。

「クロノクロス アルティマニア」によれば、本作は「クロノ・クロスのキャラクターたちが一種のパラレル・ワールドで繰り広げる物語」とのこと。


サテラビューというサービスでのみ配信されたため、知名度は低めでプレイも困難な状況が続いていたが、2022年4月7日に『クロノ・クロス:ラジカル・ドリーマーズ エディション』にて同作が収録され、Nintendo SwitchPlayStationXboxOneSteamなどでプレイできるようになった。


なおクロノクロスの発売直前頃の光田康典氏からの「お友達紹介」コーナーにて加藤正人氏は「トリガーのPS版のミーティングの際に、ぜひラジカルをおまけでつけたいのだが、という話も出たんだけど、謹んでお断りさせて頂きました。あのままの形では出せないよ、文章とかも、今読むと、かなり恥ずかしい」と回答しており、PS版トリガーにラジカルが同梱される可能性もあったらしい。それを2021年に同梱を許せたのはまだ若かった30代の頃に比べて恥が失せたのかもしれない…。


キャラクター編集

後の『クロノ・クロス』に登場する人物と同名の者が多いが設定は異なっている。


セルジュ(名前変更可能)

本作の主人公の少年で、物語の語り部。元々は旅の楽師だったらしいが、3年前よりキッドやギルとともに盗賊稼業をしている。気性はそれほど強くはなく、戦闘能力も他の2人には敵わない。

『クロノクロス』の主人公と同名だが、ノベルゲームという性質上、あちらとは違い積極的に喋る。髪色も金髪である。


キッド

本作のヒロイン。盗賊団「ラジカル・ドリーマーズ」のリーダー格。『クロノクロス』のヒロインと同名で、性格もほぼ共通しており、一人称が「オレ」など男勝りな言動や行動が目立つ。

年齢はまだ17歳にも満たないが盗賊としての腕はかなりのもの。ヤマネコ大君とは何らかの因縁があるらしい。


ギル

セルジュやキッドと行動を共にする男性で、ハイクラスな闇の魔導士。顔の上半分を仮面で覆っており、通称「影のギル」と呼ばれている。年齢は30歳くらいの見た目で、キッドとは昔からコンビを組んでいたらしい。

その正体はシナリオによって大幅に変化する。『クロノクロス』には登場しないが、面影がどこかにあるとされる


ヤマネコ大君

悪役。辺境レジオーナの貴族。ネコのような長い髭を蓄えた男性だが、『クロノ・クロス』の同名の悪役とは違い普通の人間に近い容姿となっており、設定も大きく異なる。


リデル

ヤマネコの養女。かつてこの地一帯を治めていた蛇骨大佐(故人)の娘。『クロノクロス』の同名人物とは髪の色が異なり、金髪である。


シナリオ編集

基本設定は共通しているものの、それぞれのシナリオは『かまいたちの夜』等のようにパラレルに分岐するため、ストーリーやキャラクターの設定等が大幅に変化している(特にギルの正体)。

そのためメインシナリオ『Kid 盗めない宝石編』以外は『トリガー』とほとんど関係ない。

なお、本作は「とある少年が数年前に死んだ祖父の古い日記帳を読む」という体裁であり、エンディングはかつて冒険したセルジュの孫の「セルジュ」が日記帳を読み終わるシーンとなっている。


Kid 盗めない宝石編(シナリオ:加藤正人)

本作のメインシナリオ。キッドとヤマネコの因縁の対決を描くストーリー。

クロノ・トリガー』の設定を下敷きにしたストーリーで、後の『クロノ・クロス』の原型にあたる。

このシナリオでは、キッドの育ての姉がルッカであることが明かされる他、関連書籍ではギルの正体が『クロノトリガー』の魔王ジャキ本人であることが語られている(作中で明確に正体を明かすことはないが、記憶はある模様)。

また、かつてルッカの好きだった歌を作ったのがセルジュ本人であったり(『クロス』でのスラッシュに近い立場)、リデルが凍てついた炎に見初められた存在である(『クロス』での調停者に近い立場)など、後の『クロス』とは異なる本作独自の設定もある。


ギル 愛と勇気の駈け落ち編(シナリオ:生田美和)

ギルと、ヤマネコの養女リデルが駈け落ちする恋物語。全シナリオ中一番短い。

ここでのギルの正体はリデルの幼馴染の青年ギルバート(通称ギル)となっている。


ひまわりとキッド編(シナリオ:島本誠)

謎のひまわりの怪物からキッドを救い出すシュールなシナリオ。結末が複数に分岐する。

ヤマネコ邸に一歩も足を踏み入れてないどころか、ヤマネコ自体が出て来ない。


激闘撲滅流星刑事編(シナリオ:種子島貴)

宇宙刑事のギルが火星大王ヤマネコを追うSF風コメディー。

ここでのギルの正体は「宇宙刑事トウバンジャン」である。


帰郷・灯のシェア編(シナリオ:種子島貴)

ホラー調のストーリー。キッドの恩人が「シェア」という女性になっており、彼女達の関係を描く。


謎の巨神兵器・パラダイスX編(シナリオ:福川大輔)

途中までは「Kid 盗めない宝石編」と全く同じ展開だが、

終盤から展開がガラッと変わり巨大メカ決戦となっている。


影の王国・死の女神編(シナリオ:生田美和)

ファンタジー調のストーリー。キッドとの好感度で結末が分岐する。

ここでのギルの正体は影の王国の死神となっている。


関連イラスト編集

一応同一人物らしいSTAR-STEALING GIRL 16-bit (2020)


関連動画編集

OP


ちなみに、本作のタイトルは後に『RADICAL DREAMERS ~盗めない宝石~』という曲名で『クロノクロス』のEDテーマ曲名に使用されている(歌唱&作詞はみとせのりこ)。


関連作品編集


外部リンク編集

クロノ・クロス:ラジカル・ドリーマーズ エディション

クロノ・クロス:ラジカル・ドリーマーズ エディション公式Twitter

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