黒い風が、また泣き始めた……。
よかろう、かかってこい……
死のかくごが出来たのならな!
解説
『クロノトリガー』に登場する敵キャラクターの一人で、特定の条件でプレイアブルキャラクターになる。
ちなみに海外版ではMagus(魔法使い)と表記されている。
カエル(グレン)と同じく中世(A.D.600)の時代に生きるモンスター達(魔族)の長。グレンの親友である勇者サイラスを殺し、グレンをカエルの姿にした張本人でもある。そのカリスマ性は強かったらしく、モンスターの中には魔王の像を作り崇拝する者もおり、その習慣はクロノ達の時代(現代)でも残っていた。
本編中の活躍
決戦! 魔王城!!
自身の居城「魔王城」にてラヴォスを地上に召喚する儀式を行なっていた。ガルディア王国では「ラヴォスの力を利用して世界を滅ぼそうとしている」と噂されていた。
魔王城でのラヴォス覚醒の儀式の最中に、聖剣グランドリオンを手にしたカエルとクロノ一行が現れ、人類と魔族の存亡をかけた決戦になる。しかしその直後、一時的に目覚めたラヴォスによって時空の歪みが出現し、クロノ達もろとも吸い込まれてしまう。
なお、クロノ達が介入しなかった本来の歴史における仔細は不明であるが、歴史改変前の現代のメディーナ村の住人の証言と未来に飛ばされたガッシュの遺した記録によれば、やはり一時的にラヴォスが目覚めたものの結局は失敗に終わった模様。
魔法の王国 ジール
クロノたちは原始(B.C.65000000)に飛ばされたが、彼は古代(B.C.12000)へと飛ばされていた。魔法王国ジールにて女王に仕える「予言者」として暗躍(画像右端の青マント)。あらゆる未来を明確に予言し、女王からは大きな信用を得ていた。クロノ達のことを災いをもたらす存在である女王に警告し捕えるよう仕向け、クロノ達を捕縛する。捕らわれたクロノ達はサラによって開放されるが、直後に現れてクロノ達を始末しようとするも、サラの懇願により見逃すことにする。
ラヴォスの呼び声
海底神殿にて目覚めたラヴォスと対峙し敗れたクロノ達の前に現れ、預言者の衣を捨てて魔王としての正体を現す。中世にてラヴォスを地上に召喚する儀式を行っていたことから、預言者として海底神殿の設立を早める進言といった、ラヴォスを目覚めさせようとしていた真の目的は「自身の手でラヴォスを倒すこと」だった。己の人生を狂わせたラヴォスに挑むも力及ばず敗北。サラの力によって崩壊する海底神殿から転移させられ、再び姿を消す。
古代の新王
魔法王国ジールの崩壊後、パーティは魔王と再び相対し、決着を着けるか否かの選択をすることができる。戦う選択をすると戦闘になり、これに勝つとその場で死亡し、サラのお守りが手に入る。この際カエルがパーティにいると魔王との一騎打ちの勝負となる。
戦わない選択をすると、ラヴォスを倒すという目的の一致によりパーティに加わることになる。
名前入力の際は「魔」と「王」を入力できないため、字を消すと元の「魔王」に戻せなくなる点には注意。
性能
武器は死神をイメージさせる巨大な鎌。魔法の属性は「冥」属性であり、魔王を名乗るだけあって他の全属性の魔法(ファイガ・アイスガ・サンダガ)を使用することも出来る。しかも、この三属性の魔法は他の使い手のキャラよりもやや威力が高い特殊仕様となっている。また敵を即死させる技を覚える唯一のキャラクター。
魔法攻撃に関してはエキスパートだが、他のキャラクターと違って2人技が存在せず、3人技も特定のアクセサリを付けることでしか使用することができないため、基本的には1人技で戦うことになる。
ダッシュ移動時はマントをなびかせながら滑空するように移動する。
余談
魔王との戦闘の有無はエンディングに影響する他、移植版では図鑑の穴埋めにも関係してくる。サラのお守り自体は仲間にした場合でも魔王の初期装備として手に入るが、初期装備ゆえに周回時には回収されてしまい持ち越せない。周回で持ち越す為には魔王を倒して入手する必要がある。なお、サラのお守りはスーパーファミコン当時の攻略本に現物が描かれており、魔王の公式イラストにて彼の腰に見えている銀細工のような装飾品がコレである。
劇中では物静かでクールなキャラクターであるが、PS版から追加されたOPムービーでは割と凶悪さを感じさせる顔付きとして描かれている。
またDS版のCMでは、ゲーム画面から出て来たクロノたちがDSの中へと入っていくシーンが描かれているが、魔王だけ置き去りにされ「……誰か忘れてないか?」と寂しそうにしていた。
月刊Vジャンプで連載されていた漫画「時空冒険ヌウマモンジャー」ではヌゥとマモのコントに乗らないなど基本シリアスだが話が進むごとにコミカルな描写が成される(魔王がゲートを開いた際ヌゥが失禁すると吹く。サラのロケットを見られてヌゥ&マモに冷やかされると赤面しながら取り返すなど)。
関連イラスト
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関連人物
聖剣グランドリオンに選ばれた中世の勇者。聖剣を手に魔王に挑むも敗北し、戦死する。
サイラスの友人で、ともに魔王に挑んだ青年。魔王の魔法によってカエルの姿にされるが、後に修復したグランドリオンを手に再び魔王の前に現れる。
「三魔騎士」と呼ばれる魔王軍幹部の3名。それぞれが特に強い戦闘能力を持つ忠臣だったが、魔王が姿を消して間もなくビネガーが自身を「大魔王」と名乗り、新たにモンスターたちを組織した。
魔王という異名で呼ばれる彼の本当の名前。預言者として女王ジールに仕えることができた理由もこの人物であったため。
次作『クロノクロス』のプレイアブルキャラクターの一人で、仮面を付けた天才的な魔術師。自称26歳。
当項の魔王と同一人物ではないかと言われている。
DS版『クロノトリガー』で追加された夢喰いのイベントはこの説をさらに裏付けする内容になっている。
『クロノクロス』の原型となったサウンドノベル『ラジカルドリーマーズ』の登場人物。
セルジュ・キッドと共に行動する顔の上半分を仮面で覆ったハイクラスな闇の魔導士。
上記のアルフと特徴がよく似ており、メインシナリオ「Kid 盗めない宝石編」での正体は『クロノトリガー』の魔王ジャキ本人であることが『クロノクロス アルティマニア』にて語られている。