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アメリカ合衆国戦後ビキニ環礁で行った核実験クロスロード作戦』。

実験の目的は主に艦船に対する核兵器の威力検証であり、集められた艦艇数は70隻を越える。

帝国海軍から接収された戦艦長門酒匂(軽巡洋艦)もこの実験に標的艦として使用された。

長門は空襲中破したまま修復されておらず、煙突とマストも撤去されていた。

酒匂は引き渡しの際の意思疎通不足によりタービン1基が破損して3軸運転状態だった。

1946年7月1日

第一(空中爆発)実験エイプリル作戦実施。

長門は爆心地点がずれた影響で装甲表面が僅かに融解するだけにとどまった。

しかし酒匂はほぼ直上が爆心地点だった為、丸一日炎上して翌日に沈没した。

1946年7月25日

第二(水中爆発)実験ベーカー作戦実施。

長門は爆心地点に近い所にありながら僅かに傾斜しただけで健在な姿を保っていた。

(同作戦実施前に長門の艦首には穴が開けられ、艦体には機雷が装着されていた)

長門を見た米軍調査隊はこう呟いたと言う。

――Old Navy Never Die.(海の古強者は死せず)

長門沈まずの報を聞いた元艦長夫人はこう語った。

「幾万もの英霊たちが水底をささえているのですよ」と。

1946年7月28~29日

長門はその散り際を隠すかのように夜間、誰にも看取られること無くその身を海に沈めた。

真相

実際はクロスロード作戦で標的艦となったが最後まで沈まなかった米戦艦「ニューヨーク」のことを"Old Sailors Never Die"と評したという逸話と混同されたものである。

現在

長門沈没地点はダイビングスポットとなっている。

放射線の影響のため艦体に触れる事は許可されていない。

だが沈没状態とはいえビッグ7の中で現存しているのは長門だけである。

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