来るべき世界
ねくすとわーるど
手塚治虫の漫画作品。1951年単行本描き下ろしで発売。
「平和だ平和だ! 地球に戦争は無くなった!」
「人類の英知バンザーイ!」
概要
俗にメトロポリス、ロストワールドと合わせて手塚初期SF三部作と呼称される作品の一つ。
三作の中では最大の長さを誇り、絶対的な主人公と言える人物の居ない群像劇で舞台も米ソ冷戦の時代を下敷きにするなど先進的な試みが数多くなされている。ちなみに、もともとは1000頁あったのだが手塚本人の意思で「長すぎる」という理由で700頁カットした。人間じゃねえ…。
後にこの作品を下敷きにフウムーンというタイトルでアニメ化されている。
キャラクター
ポポーニャ
ウラン連邦の強制労働工場を統括する工場長にして科学省長官の娘にしてマッドサイエンティストの少女。工場では舐められないように覆面を被り、ロックの精神を破壊してしまうのだが、なんと新人類フウムーンの科学力に魅せられ親も婚約者も捨てて彼らの研究に協力してしまう。富野由悠季が幼い頃に大きな衝撃を受けたキャラとして一部で有名、初版本の価格が30万円と知って「買いたい」と言ったり、「オタクは嫌いだけどこれを見ると自分がオタクだと認識してしまう」などと氏の相当な思い入れが感じられる。