概要
ノア夫人の娘。闇形式は「グイ44101-1」。お嬢様といった服装だが、母親とは似ても似つかないが巨体の持ち主。甘やかされて育てられているためかわがままで子供っぽい性格だが、根は純真で一途な少女としての一面を持つ。
ノア夫人は彼女を「闇の皇帝」の妃にしようとしているが当の本人はシュバルツ将軍に想いを寄せており、物陰から彼の姿を眺めたり彼の望みをかなえるためにこっそりと行動している。その為、「闇の皇帝」の妃になる事には内心否定的である模様。
シュバルツ将軍が落とし、そのまま貰い受けたハンカチが何よりの宝物。
11話でついに闇の皇帝ゼットが姿を現した際には彼を物陰から見て「怖い」と評し、とうとうお妃にされるのがイヤなあまりこっそり家出をしてしまう。
その後自由になるために震えながらもゼットを刺殺しようとするなど、単なる籠の鳥ではない行動的な面を見せ始めている。その行動もゼットに見破られ殺すにしても力不足と指摘を受けるが逆に彼女を殺したりはせず、他の部下と違い輝いていると気に入られ、ノア夫人からの命令で連れ戻しに来たシュバルツ将軍から「母上が悲しむ」と諌められる。
後にシュバルツの役に立ちたいと協力関係を結ぶ事になるが、彼自身の真意は相変わらず不明。
尚、11話では彼女のみ他の幹部達と違いトッキュウジャーと対峙しておらず、21話の作戦にて初めて姿を現し、名前については虹野明の口から語られたのが最初。
22話ではゼットと結婚式を行い、ノア夫人から受け継がれた「結婚相手を飲み込む力」でゼットを文字通り飲み込んで(15話でその力の片鱗は見せられていたが力が発動した際グリッタの体がキラキラ輝き、白い翼でゼットを包み隠して飲み込んだ)ゼットの力を取り込み闇の皇帝(女帝)に就任。→闇の女帝グリッタ
その後は口調も冷淡になった眼の赤い姿で登場し、皇帝専用クライナーをロボに変形させてその圧倒的パワーでトッキュウジャーを追い詰める。
次の話では、烈車を取り返したトッキュウジャーとシュバルツの再戦中に彼を助けるべく参戦し再度追い詰めるものの、新たな合体を遂げた超超トッキュウダイオーの必殺技からシュバルツを庇い、瀕死の重傷を負う。その後、目の色も本来の輝きに戻り自分がシュバルツの役に立てた事を本望と告げるもその直後にグリッタの体内を食い破りゼットがグリッタから得たキラキラを手に入れて復活し、ボロボロになった衣装とシュバルツからもらったハンカチを遺して滅んでしまった。
かと思われていたが、第28駅の終盤でゼットは彼女を完全に取り込めておらず、完全に滅び去った訳でないことが判明した。また自らの意志であえてゼットの中に留まっており、シュバルツの行動を止めたいと思っている。そのためにゼットに便乗する形で烈車に乗り込みトッキュウジャーのメンバーにシュバルツへの伝言を頼むも彼は聞き入れず、母ノア夫人の策略もありゼットから分離する。しかし直後ノア夫人・シュバルツともゼットに討たれ、母と想い人を同時に喪った彼女は一人シュバルツの墓に花を供えてどこかへ去って暫く姿を消していたが、シュバルツのクライナーを携えてトッキュウジャーの前に現れ協力を申し出る。その意図は「もう誰も消えるのを見たくない」が故に、キャッスルターミナルをもう一度闇に返すことであった。そしてトッキュウジャーの烈車がターミナルに進攻する先導を務め、自分はターミナルに潜入して闇に沈めるレバーを引こうとするが失敗、ゼットに見つかって斬り捨てられたと思われていた。しかし最終回で実はゼットが彼女を斬れなかったために生き延びていたことが判明。倒されたゼットを回収して、クライナーで再び闇へ戻っていった。
余談
下克上に因るものとは言えスーパー戦隊での女性首領の登場は救急戦隊ゴーゴーファイブの大魔女グランディーヌ以来15年振りである。しかし、下克上は大抵成功しても長続きしない傾向にあり、彼女もまた一度は元々の首領格に滅ぼされる最期を迎える事となった。
更に敵側には珍しく彼女はトッキュウジャーと殆ど接点がなく(自ら戦いに出たのが闇の女帝としての一時期のみ)、復活後の扱いは改心したというよりトッキュウジャーと戦う理由がほぼなくなったと言っても過言ではない。
声を担当する日高は、かつてバトルフィーバーJに連絡員の中原ケイコ役でレギュラー出演しており(当時は「伊東範子」名義)、実に35年ぶりのシリーズ出演となった。