声:入絵加奈子
演:高橋メアリージュン(実写映画版)
概要
志々雄真実の部下で通称"夜伽"の由美。
性格は姉御肌で肝が据わっており、沢下条張からは「由美姐さん」と呼ばれている。
志々雄とは相思相愛の仲で、彼を心の底から愛し、誠心誠意尽くす。
志々雄の側に控える女という立場から十本刀の本条鎌足からライバル視されているが、由美自身は志々雄のために戦えない自分を歯痒く思っている。
かつては吉原一の花魁だったが、マリア・ルーズ号事件で自分達の尊厳を踏みにじった明治政府を憎んでいる。
十本刀と合わせて紹介されたため勘違いされる事が多いが、彼女は十本刀ではない。
作者によると元々は名前が無く、大物の悪党が侍らせる美女という志々雄のオプションに過ぎなかったが、後にキャラクターに昇格させたとのこと。
作者によれば執筆中に『ヴァンパイアハンター』のモリガンを目にしたのが原因で、ありえないほど胸と肩を出した衣装になったらしい。
外伝にて
ジャンプSQ2014年8月号・10月号に掲載された外伝「炎を統べる」で、志々雄との出会いが描かれた。
かつて商家の娘であった由美は、御用盗(幕末に続出した、『攘夷・勤王の為』という大義名分を振りかざし、活動資金を得るために商家を襲った強盗)に一家を皆殺しにされ、身寄りもなく吉原に売られてしまった。そこで「華焔」の名で吉原一の花魁として評判となっていたところ、彼女の店『赤猫楼』に投宿した志々雄と出会う。
その不気味な風貌はもとより、得体の知れぬ人間性に嫌悪とも恐怖ともつかぬ感情を抱いていたが、ある日、軍属の引原海鮫兵団によって妹分の遊女・華火が殺され、禿のあかりとかがりが攫われてしまう。己の弱さを思い知った由美は「自分の命を好きな時に奪ってよい」という条件で志々雄の腕を買うと宣言。由美の度胸を気に入った志々雄は、初めて集結した十本刀と共に引原海鮫兵団を殲滅した。
その過程で由美はかつて自分の一家を殺したのが志々雄だと気づくが、既に志々雄の『弱肉強食思想』に共鳴していた彼女に迷いはなく、志々雄と共に国盗りに旅立つのだった。