概要
『刀剣乱舞』のキャラクター、「主(審神者)」×「へし切長谷部」のカップリング。審神者の形態により腐向けの刀剣乱腐にも含まれる。
プレイヤーキャラクターである審神者については、ゲーム内や公式設定集の刀剣乱舞絢爛図録で少量の情報はあるものの、公式からは審神者の具体的な外見像や人物像はユーザーに任せられている。審神者の種族や性別は定義されない。
審神者と刀剣男士は、人の姿を与えた者と与えられた者であり、持ち主と刀剣及び主君と臣下となる主従の関係でもある。
その中で、へし切長谷部は主への忠誠が厚い刀剣男士であり、命令には何でもこなす姿勢を見せ、審神者にとても尽くしてくる忠臣のキャラクター。
その物騒な言動かつダーティーな雰囲気と、臣下として一線引いて追従している姿から、普段は内心が掴みづらいが、各所のキャラクター設定文において下記の記述がある。
……何気に8月の設定文では記述の表現が深化しているのが、同時期に実装された回想イベントの内容と相まって意味深。
2015年8月11日に実装された日本号との回想イベントでは長谷部の抱いている黒田家への思い、今の主への姿勢、付喪神の存在について語られている。
刀剣男士が付喪神という設定自体は前々から露出があったが、ゲーム内で実際にそれを口にしたのは長谷部が初めてであった。
この回想イベントは作品の世界観を考える点でも興味深い内容であり、刀剣乱舞絢爛図録で審神者と刀剣男士の書かれ方が特異だった事と合わせて焦点によく当てられている。
口にすることはないという設定の通り、長谷部は内心を語る回想イベントや死に際の刀剣破壊であっても抱いている願望については明かさない。
だが、渇望とまで書かれている想いの強さゆえか態度には出ている様子もある。消去されて現在はゲーム内では聞けない負傷時本丸ボイスにも意味深なものがある。
悲しいことにゲーム内では長谷部の願望を叶えるシステムは無いのが現状だが、「~になること」ではなく「~であること」という表現なことから長谷部にとっては成れる事よりも在れる事が重要なのかもしれない。
ちなみに、長谷部は台詞上で審神者を呼んだ回数が13回であり全刀剣男士で単独トップ。
次が鳴狐の狐と薬研藤四郎の9回、その次が山伏国広と厚藤四郎の6回なので突出している。
ゲーム外のメディアでは
ゲーム外の公式物でも、長谷部の『審神者に追従する忠臣』とした姿は多く描かれている。
スクウェア・エニックスから出版された「刀剣乱舞-ONLINE-アンソロジーコミック~刀剣男士幕間劇~」では、主にお守りを貰って歓喜して命と同等に大事にする、主の一番を目指して他の刀剣男士と競い合う、といった作品も描かれていた。
このアンソロジーでは審神者のために頑張る長谷部の姿が多く見られるのでファン必携である。
また、コトブキヤの「My☆Dear クッション」のグッズイラストの長谷部は誰かへ向けて話をしている風。
これだけだと相手は解らないが、右置き刀(目上に対する作法)が添えて描かれていることから審神者と話している構図だと推測できる絵柄。諫言か進言をしているらしき様子だが、ゲーム内で敵や刀剣に対して怒った時は物騒で恐ろしかったのと比べると審神者に対する怒り方はかなり甘い。
しかも「My Dear」という名称のグッズイラストで審神者と話している構図なのは、つまり……。
2015年9月19日の東京ゲームショウの刀剣乱舞ステージでは、中の人が観客への感謝として演じているキャラクター二振りからのコメントをアドリブで述べた場面があった。
長谷部のは「これからも、主命とあらば、どんな任務でもこなしてご覧に差し上げましょう。……主の……御随意にどうぞ。」と、緊張や即興のためか拙い敬語になってしまい中の人は後悔していた内容だが、それが逆に心擽るものとなっている。
「主の御随意にどうぞ(=主の好きにしてください)」という発言によからぬ想いを抱いた全国の主も多いと思われる。
余談
非公式のイラストではあるが、担当絵師が描いていたものには、主に従って栗羊羹を斬っている腕まくり姿の長谷部や、主に向け朗らかに万屋台詞を言っている長谷部などもあった。
中の人は、ゲームプレイしててへし切長谷部しか出ないと言われた際に「会いにきてるんですよ」とコメントしたこともあった。(→参考ツイート)