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5.56mmNATO弾の編集履歴

2015-12-23 23:12:52 バージョン

5.56mmNATO弾

ごてんごごみりなとーだん

「5.56mmNATO弾」とは、NATO加盟国にて採用されている小銃用弾薬の事。弾薬のイラストよりも銃器に付けられる事が多いタグである。、英: 5.56 x 45 mm NATO.

概要

第二次世界大戦後にアサルトライフルが一般化し、M1ガーランドの.30-06弾の薬莢を短くした「7.62mmNATO弾」が開発されたが、依然として連射時の反動が強いという問題があった。

そこでアメリカがスプリングフィールド造兵廠で開発した新型.222口径弾である.223レミントン弾を自軍でM193として採用し、その後7.62mmNATO弾の時と同様NATOにごり押しで新NATO弾として変更させたのが本記事の弾薬である。

しかしアメリカのM193は弾頭重量が軽すぎる等の性能の問題からNATO弾として採用されず、FNHSS109がSTANAG 4172の標準番号を与えられ、第2NATO弾として採用される事となった。

性能等の違いから銃身の変更の必要があり、M16A1HK33等、M193を使用する設計となっていた銃は改良が必要となった。

その後アメリカは使用弾薬を変更したM16A2等へ更新に合わせてSS109を採用し、M855の正式名を与える事となった。

アメリカではM193とM855の二つの5.56mm弾の誤用を防ぐため、MIL-STD 709C弾薬色符号に則ってM855の弾頭部先端に緑の塗装を施していたことから「グリーンチップ」の呼び名が付いた。

(M855以外は曳光弾はM856(先端は赤)、徹甲弾はM955(先端は黒)、短射程訓練弾はM862(先端は青)、となっている。)


「5.56x45mm NATO弾」、「SS109」、「M855」など、様々な呼び方がある。

STANAG 4172規格は厳密な規格ではなく、多少の差異も許容範囲内としてしまう規格の為、鉄薬莢化したり、銃弾や装薬等を後述のM855A1、Mk262のように使用している銃にあわせて多少の仕様変更がされている例もあり、形状や構造、素材、装薬の種類や量、同一国製であっても製造メーカー毎の差もあって全てが同一仕様の弾というわけではない。

その為、他国から供与された弾を使用した際に本来の性能を発揮できないということも発生する。

また、民間型の5.56mmx45弾(口径5.56mm薬莢長45mmの弾)は用途や銃の種類に合わせて薬莢形状(特にボトルネック部)や弾頭形状・重量等が異なるものがあり、適合した弾薬であるかを確認して使用する必要がある。

一見同じように見えるSS109と.223レミントン弾も形状は微妙に異なり、設計上の圧力限界が異なる(NATO規格では薬莢先端付近の圧力上限が62,000psi、SAAMI規格では薬莢中央部圧力上限が55,000psi)などの差もあるため、適合する銃以外への使用は禁じられている。

NATOに加盟していないスイスは互換性を気にする必要がないため、Stg90のGw Pat.90 5.6mmx45弾は独自仕様の弾薬となっており、薬室形状が異なるために共用は出来ない。

また、適したライフリングピッチも異なるため(NATO弾は1回転する間に7インチ進む1:7ピッチだが、民間用では1:16ピッチや1:6.5ピッチ等、さまざまなものがある)、適切な回転を弾頭に与えることが出来ず、飛翔中に弾頭のバランスが崩れてしまい、正しく命中しなくなってしまう。

合わない弾薬を使用することにより命中精度が劣ったり横弾となるというのはまだ良い方で、薬室内で適切に保持されないために薬室が閉鎖しない、撃芯が届かず不発となる、射撃時に薬莢が途中で断裂したりネック部分に亀裂が入るなどによる薬室破損、異常高圧による雷管部からのバックファイア等が起き、最悪は銃自体の破損が起きてしまう。

このようなことは5.56mm弾に限らず起きるため、使用弾薬には注意を払う必要がある。


イラクやアフガニスタンでは威力不足と言われ6.8x43mmSPC弾が生まれるなどしたが、ACOG等の光学照準機器の普及により、威力不足ではなくただ効果的に命中させていないだけと言うことが判明した。

同時に急所等を無視した的に一発当てればそれでよしとする米陸軍の訓練カリキュラムの問題も明らかとなった。

2010年に米陸軍は現在主力となっているM4カービンの銃身長(M16は20インチ銃身、M4は14.5インチ銃身)にあわせたM855A1を採用、命中精度の向上だけでなく信頼性や弾速の向上、発射時の閃光の減少などがされた。

弾頭部分は当初はビスマス合金が使用される予定だったが高温で信頼できない弾道を示したために保留となり、銅の弾芯に鋼鉄製のコーン状の貫通体を重ねた62グレイン(4g)の弾頭が採用された。(貫通体の重量は19グレイン(1.2g))

また弾頭部分にを使用していないことから、M855LeadFree同様に環境対応型となっている。

ただし、M855A1はM4カービンに特化した弾薬となっており、SAWであるM249やフルサイズのM16等には対応しておらず、M855A1が主力となってもM855は継続して使用されることとなる。(対応していないといっても設計通りの性能を発揮しないというだけであって使用は可能である)

SPR Mk.12ではMk262という専用弾を採用している。

M855との違いは弾頭形状を変更し、重量を77グレイン(5g)に増している点である。


なお、「後送に人手を割かせる為に威力を落としている」とも言われているが、都市伝説である。

この手の話は一見威力を落としているように見える弾薬変更時にはよく出るようで、.30-06弾から7.62mmNATO弾への変更時にも似たような噂が発生した模様。


関連タグ


.223レミントン .300AACBlackout


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