ロート・シュピーネ
けいせいかっこわらい
概要
身長:179cm 体重:60kg
※特に嫌いな人物はこの2人だが、実質ラインハルト、エレオノーレ、マキナも嫌っている。
聖槍十三騎士団・黒円卓第十位。
本人曰く本名は「昔に捨てた」らしく、魔名である「紅蜘蛛(ロート・シュピーネ)」を名前として名乗っている。
元は軍の研究施設で働いていたが、施設を訪れたヴァレリア・トリファにその才能を見出され、騎士団へスカウトされる。大戦後は諜報部に所属している。
モチーフは、SS将校で医者のヨーゼフ・メンゲレだとされている。アウシュヴィッツ強制収容所にて人体実験を行い、「死の天使」等と呼ばれた人物である。
人物
施設にいたころは非道な人体実験を繰り返していたマッドサイエンティストであり、弱者を甚振ることを好む残忍な性格。
一方、首領や副首領、3人の大隊長を強く忌避しており、彼らが復活して再び指揮下に組み込まれる事を心底恐れている。
ヴァレリア同様、本編開始時に黄金錬成の真実に気づいていた数少ない人物である。
シナリオライターの正田崇からは作中の頭良い4人組の1人(シュピーネ、神父、戒、司狼)として数えられ、頭脳面は非常に優秀と評されている。
戦闘力は平団員の中でも最底辺の部類だが、前述のように諜報部所属であったこともあり、ただ単に戦闘向きでなかっただけで軍人としては優れていたのだと思われる。
能力
聖遺物は人器融合型の「辺獄舎の絞殺縄(ワルシャワ・ゲットー)」。
収容所で多くの囚人を絞殺した縄であり、位階は「形成」。その名の通りに相手を絞殺することはもちろん、切断能力も有しており、鉄をも切り裂く。また、蜘蛛の巣のように張り巡らせることも可能。
シュピーネ曰く「これに捕らわれたら聖餐杯猊下ですら抜け出すことができない」と豪語している。無論ヴァレリアは創造位階であり、シュピーネとは天と地ほども力の差があるのだが、どこからそんな自信が来るのだろうか・・・。
ちなみに、聖槍十三騎士団の団員はほぼ全員が創造位階であり、形成位階なのは彼とリザ・ブレンナーだけ。しかもリザの形成は黒円卓第二位のトバルカイン(もちろん創造位階)を操る事ができるので、純粋な形成位階は彼一人であると言える。
逆に言うと位階が高くなるほど真っ当な人ではなくなるので、作中の戦闘要員の中ではかなり感性がまともな人物であり、ヴィルヘルム等の一般的な団員では気付けないような事に聡かったりする。
以下ネタバレ
本編での活躍
ヴァレリアに調べ物を依頼された事もあって、騎士団の現世組の中では一番最後に諏訪原市に入り、儀式妨害という自身の目的の為に行動する。
ヴァレリアとの取引で一番最初に藤井蓮と接触する権利を得ると、首領らの復活の鍵である蓮に協力を持ちかけた。しかし、幼馴染の綾瀬香純を人質に取る(実際は香純本人を誘拐した訳ではなかった)という卑劣な方法で協力を求めた為に、蓮の怒りを買って交渉は決裂。
活動位階の蓮相手に自身の形成で圧倒し、嬲り殺そうとするも、土壇場で蓮が形成位階に達した事で逆転され、致命傷を負う。
蓮曰く、シュピーネの敗因は「顔の差かな」
何とかその場は逃げおおせるものの、直後にヴァレリアによって処刑されてしまう。
ヴァレリアの目的は騎士団の中で最も蓮と実力が拮抗していた(つまり一番弱い)シュピーネを煽って蓮にぶつけ、彼を形成位階まで成長させる事であり、要するに噛ませ犬にされていたのであった。
また、不完全なゾーネンキントを求めるヴァレリアは、シュピーネにもう1人のゾーネンキントの血脈(リザが逃がしたヨハンの孫)を調べるように指示を出しており、その調査が終わった事から「用済み」として蓮の当て馬にしたのである。
ちなみに、シュピーネが香純本人を誘拐しなかったのは儀式の妨害に必要だった事やヴァレリアとの取引がその理由。
なお、シナリオライターの正田崇によると、この時のシュピーネは自壊衝動に駆られていた為に、後述のドラマCDのような冷静さが欠いていたとしている。
騎士団員はいずれも複雑な過去を持っており、完全版でそれらが語られたりしているのだが、共通ルートで死亡するシュピーネにはそういった設定が語られることは全くない。というか死んでからも殆ど語られる事は無い(ただし、のちにラインハルトや蓮に評価されるシーンが一瞬だけある)。
ついでに言うと、聖槍十三騎士団はいずれも美男美女揃いな中、彼は・・・その・・・××××
ドラマCDのVerfaulen segenでは、ベイやルサルカの窮地を救ったり、双頭の鷲(ドッペル・アドラー)の兵隊相手に無双したり、「貴方がカインでなければ是非手を組みたかった」と櫻井戒に高い評価を与えていたりと、本編に比べてかなり活躍している。
ファンからの評価
そのあまりにも清々しい噛ませっぷり等から逆にプレイヤーの印象に残ったのか、ファンからは親しみを込めて「シュピーネさん」もしくは「形成(笑)」と呼ばれ、カルト的な人気を誇っている。
ドラマCDでは本編の噛ませっぷりが嘘の様な活躍をしたり、PVでわざとハブられていたりとスタッフからも色んな意味で愛されているキャラである。
※ネタバレ注意
他作品との関連
神咒神威神楽には彼の生まれ変わりである六条紅虫というキャラが登場。
このキャラはもともとは登場予定がなかったのだが、作画スタッフがお遊びでCGの隅にシュピーネっぽい人物を描いたことで設定が作られて誕生したという裏話がある。
ちなみに生まれ変わっても扱いは全然変わっていない…。
相州戦神館學園八命陣では、作中における格ゲーのキャラクターとして登場する。
龍辺歩美の巧みな操作の元、大杉栄光の使うラインハルトを圧倒した。
元になった動画はこれである。