ウォルフガング・シュライバー
うぉるふがんぐしゅらいばー
「泣き叫べ劣等。今夜ここに神はいない」
身長:158cm 体重:50kg 血液型:A型 階級:少佐
序列 | 第十二位 | ルーン | 狼 |
---|---|---|---|
魔名 | 悪名高き狼 | 大アルカナ | 月 |
生年月日 | 1920年2月27日 | 占星術 | 双魚宮 |
位階 | 創造 | 発現 | 求道型 |
聖遺物 | 暴嵐纏う破壊獣 | 武装形態 | 人器融合型 |
親しい人物 :メルクリウスを除く全員。
嫌いな人物 :ラインハルトを除く全員。
聖槍十三騎士団・黒円卓第十二位・大隊長。
魔名は「悪名高き狼(フローズヴィトニル)」。
劇中では殆ど「シュライバー」と苗字で呼ばれており、魔名や名前で呼ばれることはない。
ウォルフガングは偽名(父親の名)であり、本名は「アンナ・シュライバー」。
戦時中の所属は第3SS装甲師団(トーテンコップ)兼、東部戦線遊撃部隊こと殺戮駆除部隊(アインザッツグルッペン)の特別行動部隊長。階級は少佐。
テーマ曲は、荒れ狂った教会音楽と疾走感が特徴の「Einherjar Albedo」
黒円卓の中でも首領、副首領に次ぐ力を持つ大隊長の一人「白騎士(アルベド)」。
中性的な容姿をしており、右目には髑髏を模した眼帯をつけている。
一見すると純真で天使のような少年に見えるが、その本性は倫理や理由など一切関係なくただひたすら人を虐殺する殺人鬼であり、聖槍十三騎士団最狂の危険人物。
だからと言ってただの殺人狂というわけではなく、彼には他者の感情の揺れに共感するという概念が無い。
『現象』としては知覚しているが故嘘や誘導が全く効かず、他者を殺した後の轍としてしか認識できない。
吸収した魂の総量だけなら他の大隊長2人を遥かに凌駕しており、その数は驚異の18万5731人。
カール・クラフトから魔名と共に与えられた呪いは「誰からも愛されない」。
1920年2月27日にアンナ・シュライバーは誕生した。
母親のロミルダは生粋の娼婦であり、家業を共にする為に女が生まれることを望むも、生まれたのが男だった為シュライバーの男性器を切り落として強引に娼婦として働かせた。
彼自身も生きる為、そして母のために娼婦を行うが、やがてその美しい容姿によって母よりも客を取るようになる。シュライバーの美貌への嫉妬に狂った母により右目を抉られ、さらに父親のウォルフガングからの性的と呼ぶことすら生ぬるい猟奇的な暴力にさらされ続け、次第にシュライバーの精神は追い詰められていく。
最終的に彼は「自分は男でも女でもなく、子供も生めないし孕ませられない」「故に種として完成しており、不死身である」という妄想に囚われ、両親を殺害。その後もシリアルキラーとして客を中心に殺人を繰り返すのであった。
1939年12月24日、自分と似通った容姿であるヴィルヘルム・エーレンブルグと偶然出くわし殺し合いに発展する。
しかし、エレオノーレとベアトリスの乱入、更にラインハルトとカール・クラフトの介入により中断され、ラインハルトの圧倒的な力の前に屈服する事になった。
こういった経緯からラインハルトには絶対の忠誠を誓っている他、この時に決着の着かなかったヴィルヘルムとは深い因縁を持っている。
また、ヴァレリアとは彼の孤児院の子供達を虐殺したという事もあって因縁がある。
その後、1945年のベルリンでの儀式ではラインハルトへ付き従い、異界へと姿を消した。
余談だが、その生い立ちや作中での過激な行動・発言がとにかく目立つキャラであり、シナリオライターの正田崇の言う「歩く十八禁集団」の筆頭格である。
聖遺物は『人器融合型』の「暴嵐纏う破壊獣(リングヴィ・ヴァナルガンド)」。
シュライバーが大戦中に愛用していた軍用バイクZundappKS750であり、位階は「創造」。
シュライバーの意思で超高速かつ自由自在に移動する。
バイクを形成していない活動位階の段階ですら蓮や司狼の目で視認できない程度のスピードを出す事ができる。
シュライバーの疾走は、家屋も車両も通行人も関係なく、残らず薙ぎ倒して貪り尽くす血のハリケーン。
大気が爆発するような轟音を弾けさせ、ビルやアスファルトが砕け散る様は、まるで見えない巨人が暴れ回っているかのよう。
重力すら振り切る超加速の切り返しは宇宙速度にも達しており、見る間に街が瓦礫の山と化していく。
一際激しい衝撃と共に、アスファルトがクレーターのように陥没する。視界に映るのは抉れ砕けた街の惨状。シュライバーが走り回るだけで、数百単位の人間が死ぬ。
形成の状態では武装具現の形態をとる。そして慣性の法則、物理常識を無視した動きが可能。神速で突進した状態から一切の減速をせずに真後ろへ飛び退くなど、一瞬でベクトルを切り替えることができる。
螢ルートでは音速の百倍を超えており、バイクの突進で隕石の直撃を受けたのと変わらない威力を出している。
プロローグでは、バイクの突撃で街が焼け野原と化している。
しかし、彼の深層心理には「誰にも触れられたくない」という渇望があるので、これだけのスピードと攻撃力を持ちながらも、敵からの攻撃に対してはダメージの有無を問わずに回避を最優先する。
圧倒的なスピードと攻撃力を持つ反面、(魂の総量と比例せず)防御力は皆無であり、防御面はスピードによる回避に依存している。
また、聖遺物とは別に狼のルーンが刻印されたルガーP08のアーティラリーモデルとモーゼルC96の二丁拳銃を所持しており、普段は相手に触りたくないのでこちらで戦っている。
ルーンの効果なのか、銃弾をシュライバーの犠牲者達(つまり総軍)から形成しているためか、銃自体は聖遺物ではないにもかかわらず聖遺物の使い手に対してもそこそこダメージを与えられる。
なお、本人の方が銃弾よりも圧倒的に速い上に、シュライバー自身が発生させる衝撃の方が遥かに高威力である。
創造は求道型の「死世界・凶獣変生(ニブルヘイム・フェンリスヴォルフ)」。
「誰にも触れられたくない」という渇望のルールを具現化し、「どんな速度や行動であろうと必ず誰よりも速く動くことができ、どんな攻撃もそれを上回る速度で絶対回避する」という能力を発現する。
初手から音速の千倍を超えて速くなり、光速すら超えることも可能。
このルールの強制力は凄まじく、後手が先手を追い抜くという不条理さえも引き起こし、因果律を崩壊させている。
完璧な創造を発動せずとも時間軸を歪み狂わせ変調させて、詠唱を止めるべく創造により加速した蓮がどれだけ走っても呆然と突っ立ったままのシュライバーに近づけないという現象を起こしている。
無限加速を可能とする藤井蓮とは非常に相性が良く、逆に創造位階の蓮からすればどうやっても勝てない天敵である。
なお、世界そのものを焼き尽くして回避する隙すら与えないエレオノーレとは相性が悪く、一撃必殺の拳を持つマキナは絶対に当たらないので相性が良い。その為、三騎士同士で三竦みが成り立っている。
ただし、彼はこの時点で聖遺物とは融合してはおらず、この創造は不完全な状態である。
さらばヴァルハラ 光輝に満ちた世界
Fahr' hin,Waihalls lenchtende Welt
聳え立つその城も 微塵となって砕けるがいい
Zarfall' in Staub deine stolze Burg
さらば 栄華を誇る神々の栄光
Leb' wohl, prangende Gotterpracht
神々の一族も 歓びのうちに滅ぶがいい
End' in Wonne, du ewig Geschlecht
創造
Briah――
死世界・凶獣変生
Niflheimr Fenriswolf
以下ネタバレ
どんな形であれ一度触れられるとシュライバーは狂乱状態となり、上述の三騎士の均衡すら崩す第二段階の真創造へと移行する。
発動時は詠唱が変わるだけでなく、髪は過去の姿同様に白く美しい長髪となり、右眼からはかつて彼が詰め込んだ犠牲者達の血や肉体、汚物が流れ出し続けるというおぞましい姿へと変貌する。また、それまで使用していた拳銃や聖遺物のバイクは完全に自身と融合し、徒手空拳や体当たりによる肉弾戦主体の戦闘スタイルとなる。
人器融合型である彼にとってはこの状態こそが本来の姿であり、真の実力を発揮する。
この状態のシュライバーは融合型の極致・生きる聖遺物そのものとなっており、その眼光や吐息、気勢などのシュライバーから放たれるもの全てに聖遺物の力が宿っているため、ただの咆哮ですら聖遺物の使徒を殺傷する事が可能。
爆発する大気の衝撃を足場にして、荒唐無稽という言葉を遥か後ろに置き去りにした運動能力と敏捷性によって空間を縦横無尽に跳ね回る。
能力自体は同じく絶対回避だが、狂乱状態ゆえに「接触した事実にも気付けない」ので相手に触れられても自己の世界が崩壊しない。創造の性質上、この状態でも相手に触れた部分は砕けてしまうが、彼が喰らった魂を再生燃料としてどんな損傷からも瞬時に再生・復元される。
故に自身が砕けても凄まじいスピードの体当たりを繰り返す事ができ、それが単純かつ強力な攻撃手段となっている。
玲愛ルートでは、エレオノーレの焦熱世界で起きた核爆発にも耐えている。
この状態になると圧倒的な再生能力によってエレオノーレですら焼き殺すのが厳しくなってしまい、双首領を除く全団員中最強の存在となる。
白本によると、真創造時のシュライバーを斃すなら、再生が追いつかない速度での瞬時壊滅(マキナの一撃、ラインハルトの聖槍など)が必要。
蓄えた魂の数も非情に膨大であり、燃料切れを狙うのは不可能に近い。
ちなみに発動前に致命傷を受ける、もしくは聖遺物が破壊されるとこの創造は発動できない。
なお、彼の本来の渇望は「誰にも触れられたくない」ではなく「抱きしめてほしい」である。
この渇望は同時に自分が両親に愛されていないという現実と、それでも愛を求めている弱い自分を直視しなければならないものでもあった。故に彼は己の渇望を「誰にも触れられたくない」と偽り、自分は両親に愛されている、しかし自分がそれを拒絶しているに過ぎないとする事で、真実を狂乱の檻へと追いやった。
ひたすら両親の愛を求め、それでも得られず狂ってしまったその様は悲劇以外の何物でもないが、当時の時代背景からするとこのような悲劇自体はありふれたものであり、かつシリアルキラーの典型的な生い立ちであることから、遊佐司狼や本城恵梨依からは「選択肢が極限まで少なくても自分で選んだ道」「普通過ぎてつまらん」などと切って捨てられてしまった。
ああ 私は願う どうか遠くへ 死神よどうか遠くへ行ってほしい
Voruber, ach, voruber! geh, wilder knochenmann!
私はまだ老いていない まだ生に溢れているのだからどうかお願い 触らないで
Ich bin noch jung, geh, Lieber! Und ruhre mich nicht an.
美しく繊細な者よ 恐れることはない 手を伸ばせ 我は汝の友であり 奪うために来たのではないのだから
Gib deine Hand, du schon und zart Gebild! Bin Freund und komme nicht zu strafen.
ああ 恐れるな怖がるな 誰も汝を傷つけない 我が腕の中で愛しい者よ 永劫安らかに眠るがいい
Sei guten Muts! Ich bin nicht wild, sollst sanft in meinen Armen schlafen!t.
創造
Briah――
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Niflheimr Fenriswolf
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