徳川茂茂
とくがわしげしげ
概要
江戸幕府第14代征夷大将軍。通称“将(しょう)ちゃん”。13代将軍徳川定々の甥で、そよ姫の兄。
モチーフは同じく江戸幕府第14代征夷大将軍の徳川家茂。
立場上は幕府のトップであるが、実権は襲来した天人達のトップ「天導衆」に支配されているお飾りの将軍である。
しかし、傀儡政権の君主には勿体ない非常に民思いの優秀な将軍で、度々庶民の生活を知るため部下で父親代わりの松平片栗虎と共に江戸の町に現れている。そこでよく銀時達と出会うのだが、そこで彼らの敬意を払ったフォローが悉く裏目に出てとても悲惨な目に遭っている。だが、そんあ目に遭っても決して銀時達や付き添いの部下達に当たるような事は無く、果てしない名君ぶりを発揮している。
股間は足軽。故に読者から「性器小将軍」というひどい仇名を付けられた。
一国傾城篇では前半はいつも通りひどい目にあったが、後半は漢。
だが将軍暗殺篇では………………。
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将軍暗殺篇にて、一橋喜喜の策略で毒殺されかかるが、猿飛あやめの活躍によって事なきを得る。
その後、松平片栗虎の策略で、影武者を導入する形で江戸から脱出する事になるが、服部全蔵の裏切りによって斬首され、死亡するという事態となってしまう。
しかし、実は首を斬られた茂茂は影武者であり、本物の茂茂は毒殺されそうになった直後に、全蔵によって伊賀の里である「飛鳥」にて保護されていたのである。
また、全蔵、あやめといった伊賀忍者達には、定々ですら知らない因縁があった。
かつて、茂茂の影武者であった影丸が誘拐された際、自分のために命を落としてしまう影武者に心を痛めていた茂茂は、全蔵達に頼んで自ら彼の救出作戦に参加するも、影丸の救出に成功した代償に重傷を負ってしまう。そこで茂茂は、影丸に頼んで自らの身代わりに江戸城で将軍を演じてもらうよう頼み、半年間の間、茂茂は療養をしながら全蔵達伊賀の忍者達と交流を持っていたのである。
この時に茂茂の行動によって生きながらえた影丸こそ、全蔵によって首を斬られて命を落とした影武者で、茂茂に命を救われた影丸は、その時より自らの命を彼の為に使う事を決意していたのである。
かろうじて生きながらえながらも、喜喜と結託していた高杉や神威の追撃はやむ事無く、次々と散っていく命に茂茂は苦悩。それでも銀時からの叱咤を受けた茂茂は、全蔵達から教わったクナイ術を駆使して銀時達万事屋や真選組のメンバーと共に逃げ続けるが、逃げ延びた先に待っていたのは天導衆と、高杉達を見限って彼らと結託する形で征夷大将軍の地位を得た徳川喜喜であった。
自身を最も邪魔に思っている喜喜が将軍となった今、もはや味方と呼べるものは誰一人いなくなってしまったが、犠牲になった命を無駄にしないためにも、苦悩を振り切った茂茂は、「最後の将軍」として抗い続ける事を宣言。
その言葉を聞いた天導衆や喜喜が去っていく形で、将軍暗殺事件は終結した。
しかし、その先に待っていたのは悲劇であった。
江戸にいられなくなった茂茂は、京都へと渡り、自らの味方をしてくれる者達と共に、喜喜政権の対策を採ろうとしていたが、「将軍」ではなく「ただの徳川茂茂」であろうと、自ら協力者に挨拶に向かったのが大きな災いとなってしまう。
「もうこの世に…あなた様の味方などおりませぬ…」
喜喜側についていた幼馴染である友之助に裏切られ(松平公は家族を人質に取られていたと推測している)、猛毒の針を突き刺された茂茂は最後、そよが用意したお茶を飲み…
「そよ…ただの兄に戻っても…お前のいれた茶は…やっぱりぬるいなァ…」
その言葉を最後に、優しい笑顔を浮かべた茂茂は、ゆっくりと横に倒れ、永遠の眠りにつくのだった…。