プロフィール
『────見栄えだけのハリボテの城なんて いっそ壊れてしまえばいい
そうすれば 私も自由になれるのに・・・』
概要
江戸幕府第十四代征夷大将軍・徳川茂々の実妹。
自由に憧れ、城を抜け出した先のかぶき町の公園にて神楽と出会う。彼女と触れ合い、かぶき町の色んなことや酢昆布の味を教わるが、捜索にきた真選組に帰るように促され、城に戻る代わりに二人はずっと友達でいることを約束した。城に戻った後は歌会で酢昆布をかじる姿がテレビに映し出され、酢昆布ブームの火付け役となった。後に、万事屋と幕府を繋げる重要なパイプ役を果たすことになる(後述参照)。
人物像
柔和な顔付きに姫カットが施された黒髪ロングの美少女で、一見すると礼儀正しいお淑やかな姫君だが、その印象とは裏腹に本質的には天然かつ無邪気でマイペースな性格をしている。また、世間知らずゆえに(悪意がないとはいえ)相手の心をへし折るような手厳しい言葉を放ったり追い討ちをかけたりもする(新八曰く「天然ドS」)。
根は非常に友達想いであり、神楽の彼氏篇では巨人族の侵攻から神楽と地球を護るため幕府軍に働きかけようとしたり、神楽の葬式篇では(誤解ではあったが)神楽の訃報に他の誰よりも号泣し、(「自分のお葬式くらい自分で決めさせてあげてください」、「どんな風に死にたい?」等と酷い発言をしながらも)神楽の仮病を唯一見破った沖田に言われるがままに国葬を執り行うが、神楽の無事を知るとお妙を含む周囲の人々とは違い、神楽の仮病に特に怒る様子もなく、「よかった~」と満面の笑みを浮かべていた。
基本的には戦う力のないか弱い少女だが、西瓜割りの際には目隠しの状態で銀時と新八の頭を西瓜と間違えて木刀でかち割ろうとしたり、誤って攘夷志士を殴り倒したり、さらには放り上げられた西瓜をオーバーヘッドキックで粉砕したりと、意外と侮れない身体能力と度胸を備えている。必殺技は「ベギラマ」。
公の場では髪飾りを付けて豪華な着物を羽織っており、お忍びで外出する際は髪飾りを外して町娘達と同じく比較的質素な和服を着ている。
人間関係
友達となった神楽とは現在も交流が続いており、お忍びでかぶき町へ遊びに来ては西瓜割りに興じたり、また城に招いては一緒の布団で寝たりもしている。初登場時は神楽のことを「女王サン」と呼んで敬語で接していたが、再登場以降は「神楽ちゃん」と呼ぶようになり、まさに友達の様なタメ口で接するようになった。
世話役であるじいやこと六転舞蔵は、彼女曰く「G(グレートに)嫌」。事あるごとに「はしたない」と諌められ少々辟易気味だが、内心では深い信頼を寄せている。ちなみに、彼の脇は酢昆布並に酸っぱい匂いがするとのこと。
茂々との兄妹仲は非常に良好で、政務に追われる日々を過ごす多忙な兄を度々気遣っている。ドラマチックな展開に憧れているためか、茂々からはまだまだ遊び盛りで将軍の妹としての自覚が足りてないと思われている。お茶を淹れることには自信があるけれど、茂々曰く「ぬるい」らしい。またアニメ第7期OPでは、兄妹並んでお忍びで外出する姿が見られる。
政敵である一橋喜々に対しては、後述の将軍暗殺篇の一件から絶対に負けられない相手として強い対抗心を抱いている。
城内では猿を飼っており、柳生九兵衛の元にいる「さるお方」は、その猿の息子である。
一国傾城篇
初登場時より長らく出番がなかったが、本篇にて久々に再登場。
銀時たちは神楽と親交のある彼女を通じて、城の中に入ることが許された。銀時たちが徳川定々の手により投獄された際には、大きな布団を抱えながらも牢獄の前に現れる。彼女が小さい頃に舞蔵から聞かされた寝物語を語ったことによって、舞蔵と鈴蘭の秘められた過去を知った銀時たちが決起することとなった。
黒幕である定々の元へ向かうため、あえて人質役となり神楽・信女らと一芝居を打って御家人たちの牽制に一役買った。何も知らなかったとはいえ、護られてばかりいる自分の存在が舞蔵を城に縛り付けていたこと、そんな彼の苦しみに気付いてあげられなかったことに対して自責の念に駆られ、今度は自分が舞蔵を助けたいと銀時たちに同行を申し出る。しかし、定々の元へ案内しようとした矢先に、転んで石段に頭をぶつけて気絶してしまい、そのまま戦線離脱を余儀なくされた。
将軍暗殺篇
冒頭にて、茂々に自身が淹れたお茶を振舞おうとするも毒が盛られていたことに気付かず、危うく兄を毒殺しかけた。命の危険を感じた茂々や舞蔵らと共に、空から京に向かう貨物船に乗って出奔を図る。道中、伊賀の忍たちや春雨の神威から襲撃され窮地に立たされるが、紆余曲折を経て舞蔵と共に避難艇で脱出して難を逃れた。終盤では、兄を支えるため江戸を離れて京へ随行することを決意し、神楽たちに一時の別れを告げる。
京にて、毒針に刺されて倒れた茂々にお茶を淹れ、ただの兄妹として最後の一時を過ごした。その後、舞蔵ら家臣と共に茂々の葬儀に参列したが、その表情は神楽の葬式篇の時とは比べものにならないほど鬱々たるものであった。
銀ノ魂篇
その後の動向は長らく不明であったが、だんご処にて舞蔵と共に再登場。戦火に包まれつつある江戸から逃げることなく、自身も皆と一緒に戦う決意を示した。その後は舞蔵達の目を盗んで江戸城に向かい、被害を最小限に抑えるために城内に残っていた幕臣達を全員逃がして一人で城の留守を預かる。アルタナ解放軍の司令官の一人・圓翔の命により敵艦隊から江戸城もろとも一斉砲撃を受けるが、間一髪のところで松平率いる幕府軍の艦隊に迎撃され一命を取り留めた。解放軍が一時撤退した後も、城に居残っていた。
戦後は兄の遺志を継いで2代目内閣総理大臣に就任。女性の社会的地位の向上を目指している。
余談
彼女の正確な年齢は不明だが、同年代の神楽に対して「私よりもお若い」と発言していたことから、少なくとも神楽よりは年上かと思われる。
兄のモデルとなった徳川家茂には菊姫、庸姫、伊曾姫という姉妹がいるが、そよ姫自身の名前はいずれの影響も受けていない。家茂の正室・和宮をモデルにしたとする説もあるが、真偽は定かでない。
劇場版第2作「万事屋よ永遠なれ」には登場しないが、小説版ではウイルスが蔓延した5年後の未来の時点では兄である茂茂と共に地球から脱出していたことが語られている。
関連イラスト
関連タグ
ローマの休日:彼女の初登場回の神楽との交流はこの映画のそれである。