「――それが、人類が悟りを得て真如へと至る道であるならば。我は衆生を救済すべく、刃ヴァジュラを持ちてそれを導かん」
プロフィール
概要
「救世者」のクラスのサーヴァント。
ムーンセルの聖杯戦争において、トワイス・H・ピースマンによって召喚される。
略歴
聖杯戦争終了後、熾天の玉座にて主人公を待ち構えるトワイス・H・ピースマンが従えるサーヴァント。
基本の7クラスには該当しない、特別なクラスのサーヴァント。
人物
読み方は似ているが、「セイヴァー/Saver=救世者」であって、「セイバー/Saber=剣士」ではない。
クラス名である「救世者」の他、「覚者」「この世でただひとり、生の苦しみより解脱した解答者」「地上でただ一人、生命の真意に辿り着いたもの」と紹介される。自らの行いが悪であるとしていたトワイスの計画する世界救済に手を貸していたのは、トワイスの思想に共感したからではなく、トワイスという人間の心の行く末に慈悲を示していたため。
真名
真名は作中では明言されておらず、『Fate/EXTRA material』でようやく「覚者(ブッダ)」と確定した。
リアルに誤解が多いがブッダ(仏陀)は個人名ではない。悟りを開いた者の称号といったもの。つまり冬木の聖杯戦争におけるアサシンのように「覚者の称号を持つ何者か」であって、個人名までは特定していない。
ただし、容姿やトワイスなどからされる紹介、使用スキルなどから、ほぼ間違いなく「釈迦(ゴータマ)」であると推察できる。
能力
本来は神霊をも超える力を持つがサーヴァントとして召喚に応じた為、如来(悟りを開いた仏)としてのそれ程には力や権限は無い。
余談だが、元ネタの仏教での三千大千世界は『大銀河団規模』が尺度を持ち、如来と違い悟りを開けていない菩薩ですら、太陽系くらいは軽く管理している。
ただし、サーヴァントとしても規格外の強さを誇り、キャスター(Fate/EXTRA)がこれまで戦ってきたサーヴァントとは格が違うと称する。
まず攻撃面は、スキル『カラリパヤット:EX』に裏打ちされた古代インド武術によって近接戦闘では無双を誇り、宝具『転輪聖王』によって遠距離も制圧する。
更に防御面では、『対英雄:B』と、『菩提樹の悟り:EX』を保有する。
つまり、彼が本来即死するダメージを与えてやっと効果がでる上に、それだけの威力をステータスが2ランク下がった状態で弾き出さねばならない、という出鱈目な防御性能を誇る。殺生院キアラの『この世、全ての欲』のような攻撃も、精神干渉を完全無効化する性質上通用しない。
そして、長期戦にもつれ込むと宝具『一に還る転生』によって勝敗が決する。
このように、人の英霊としての彼も極めて強大なサーヴァントなため、『菩提樹の悟り』を軽減出来るスキル『神性』を持つランサーでも勝てない、と凛も認めている程で、本来サーヴァントは誰も彼には勝てない。だが彼は主人公との戦いでその力を見せようとしない。
ステータス
マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
---|---|---|---|---|---|---|
トワイス・H・ピースマン | A | A | C | B | B | A++ |
保有スキル
カラリパヤット(EX) | 古代インド武術。力、才覚のみに頼らない、合理的な思想に基づく武術の始祖。 攻撃より守りに特化している。 |
---|---|
対英雄(B) | 英雄と反英雄の全パラメータをそれぞれ2、1ランク下げる |
菩提樹の悟り(EX) | 物理や概念、次元間攻撃等によるダメージを自身のHP分削減し精神干渉を完全無効化する |
カリスマ(A+) | 軍団を指揮する天性の才能。 カリスマは稀有な才能で、一国の王でさえBランクで十分と言われている。 |
余談ではあるが、彼の他にセイヴァーのクラスに該当すると考えうる者は世界三大宗教の残り2つの開祖達だろう。
ただし、一人は聖杯の由来自体がその人物そのものであり、現界したとなったらその時点で聖杯戦争の意味がなくなる。
もう一人の方の宗教は偶像崇拝を徹底的に嫌っており、彼の顔を描こうものならどこからとも無くリアルアサシンが殺しにやってくる。
こう考えると彼は一番セイヴァーとして登場させるには無難な存在であったのだろう。
宝具
一に還る転生(アミタ・アミターバ)
- ランク:EX
- 種別:対人宝具
- レンジ:零
- 最大補足人数:1人
セイヴァーの大宝具である究極の対個人宝具。下記の『転輪聖王(チャクラ・ヴァルティン)』の最大展開。
人類創生に匹敵するエネルギーを集中し、解放する。その時点の人類史の長さや版図の広がり、言い換えれば人口等によって威力が変動するが、何十億人分ものエネルギーを受けるため、理論上これに耐えられる人類は存在しない。EXTRAにおけるダメージ値は五十六億七千万(EXTRA世界の地球人口と同数と思われる)で、これを上回る威力を持った宝具は存在しない。
ゲーム的には、転輪聖王ダメージ+特殊効果の表記無しでリトライ画面に飛ばされるため発動した時点でGAME OVERが確定、あらゆるHPも防御も蘇生SKILLも通じない。
ただし、この宝具には発動までに時間を要し、ゲーム的にも相当の時間(14ターン)が必要。
また、人類を救う最終解脱説法なので、人外にあたり、かつ存在の規模が人類の版図を超えた存在が対象となると、無効化はされないが効果が軽減してしまう。
当初の字コンテでは転輪聖王の光輪が合体し高速回転、相手に360度から光の柱が集結しブラックホールのように収束した後大爆発、のような演出が考えられていたがボツになったため、ゲーム中では背後の『転輪聖王』に灯った7つの光から出たエネルギーが上昇し上空の光の渦のようなものと融合、無数のビームを上空から降り注がせた後、対象と光の渦が一つの光の柱で繋がり、その後光の渦から巨大なビームが放射されるといった演出になっている。
転輪聖王(チャクラ・ヴァルティン)
セイヴァーの小宝具である、相手を倒すための武具。『転輪聖王』とは古代インドの理想の王を指す。本来セイヴァーは徒手空拳で戦うが、この宝具は飛び道具で攻撃を行う。セイヴァーの背にある曼荼羅のようなこの宝具に順番に7つの光が灯り、全てが揃うと『一に還る転生』が発動する。
字コンテではセイヴァーの上空に展開される7kmの光輪であり、範囲内に光の矢を放つ全天方位型の移動砲台と解説されていた。
チャージすると光の輪は増えて七つ揃い虹を思わせる姿になったりなどの案も考えられていたが、製作コスト面からボツになった。そのためどこまで当初の設定が反映されているか不明。
ゲーム中の戦闘では7kmの光輪や相手を攻撃し続けるビーム砲台といった要素はない(やろうと思えば出来るのかは不明)が、通常攻撃時や『一に還る転生』発動時にビームが多数放たれたりなど名残と思わしき描写は残っている。
関連タグ
アフラ・マズダ:ゾロアスター教の善神にして、アンリマユ(アンラ・マンユ)と対等になる存在。世界三大宗教の開祖からは既に当記事のブッダが選ばれているため、今後のFateシリーズでセイヴァーが増えるとすると有力である。