ポート・マフィア

ぽーとまふぃあ

ポート・マフィアとは、「文豪ストレイドッグス」に登場する架空のマフィアである。

概要

港湾都市横浜を縄張りにする凶悪マフィア。関東一円に多数存在する非合法組織間での抗争(通商龍頭抗争)を生き残った屈強な闇組織で、数十を超える傘下の団体を抱え、保護した企業や商店からの上納金、買い付けた密輸商品での非合法商売、麻薬売買や闇カジノなどを財源に街を闇から取り仕切っている。政界の一部にも触手を伸ばしており、軍系も迂闊に手を出せない他、日本政府の秘密監視機関の内務省異能特務課も自陣から被害を出したくないという体質から襤褸が出るまで見て見ぬ振りをしていることから、半ば遣りたい放題になっている。其の為、彼らに逆らって生存している者は居ないという。

また、海外の異能組織とも取引をしているらしく、組合(ギルド)が作中にて登場、確認されている。

組織には五人の幹部とその派閥、武闘派『黒蜥蜴』を擁する首領直属の遊撃隊などがある。

武装探偵社同様幹部や有能構成員の人間の多くは同じく『異能』を宿す『能力者』。特に芥川龍之介は数ある『異能者』の中でも最も危険視されている。

メンバー

森鴎外	ポート・マフィア首領。素性を隠しているときはさえない中年男で元町医者と名乗っているが、その仮面を外すと残虐非道な手段もじ辞さぬ合理主義な反社会組織の長としての顔がむき出しになる。能力は『ヰタ・セクスアリス』。
エリス	森鴎外につき従っている少女でよく彼を困らせたり毒を吐いたりしている。能力者か否かは不明。
芥川龍之介	ポート・マフィアの遊撃隊長。殺戮に特化した異能のせいで軍警も手に負えない最凶を冠する。残酷無慈悲で人を殺す事に何の躊躇いも持たず、必要とあれば無表情で手足もあっさりもがんとする。呼吸器官が弱いらしくよく咳をしており、口元を手で押さえる癖がある。能力は『羅生門』。
樋口一葉	ポート・マフィアの遊撃隊員。芥川の部下で彼を「芥川先輩」と呼び慕い、命令には従順に従う。戦闘時は二丁の銃や閃光手榴弾といった普遍的な近代武器を使う。能力は現状ない模様。
梶井基次郎	ポート・マフィアの構成員。死を科学と考えるマッドサイエンティスト。巷を騒がせた爆弾魔で、丸善ビルを爆破・市民28人殺害の罪で投獄されたが脱獄し、敦や、組合が絡んだ一連の事件に参加する。能力は『檸檬爆弾（レモネード）』。
中原中也	ポート・マフィアの幹部。太宰を徹底的に嫌悪しており、お互い犬猿の仲だが彼に一本取られることが多い。自分が優位に立ったり得意になると多弁になる癖がある。能力は『汚れつちまつた悲しみに』。
尾崎紅葉	ポート・マフィアの幹部。花魁のような出で立ちの女性。その言動とは裏腹に、戦闘力は高く、舞い散る花弁を一刀両断できるほどの剣の腕を持つ。能力は『金色夜叉』。
夢野久作	ポート・マフィアの構成員で通称『Ｑ』。自身の異能について悩む年相応の繊細な心を持つ傍ら、その異能で敵味方構わずに心を壊し、それを見て喜ぶ狂気的性格を有して居る事から幽閉されていたが、マフィアが武装探偵社や組合(ギルド)との全面戦争を勝ち抜く有効な手札の一つとして鴎外により解放される。

マフィアを抜けた者達

坂口安吾	元鴎外直属の情報員。だが其の正体はある組織の一員で、鴎外公認の下、その組織に帰還している。能力は『堕落論』。
太宰治	元マフィアの幹部で、安吾や後述の作之助とは親友で芥川の教育係でもあった。鴎外が幼少から教育を施し時期首領とも目されていたが、本編開始の数年前に組織を抜け、現在は武装探偵社で働いている。能力は『人間失格』。
泉鏡花	元マフィアの構成員で、紅葉の教育と芥川の指示の下、三十五人を不本意ながら殺害していたが、武装探偵社の中島敦によって離脱し、其処の新入社員となる。能力は『夜叉白雪』。

殉職者

織田作之助	元マフィア最下級構成員で通称『織田作』。安吾や太宰とは親友で、組織の何でも屋として働いていたが、ある事件で命を落とす。能力は『天衣無縫』。