概要
犬猫の迷子捜索や浮気調査をする一般的な会社とは全く異なる、主に斬った張ったの荒事を領分にする軍や警察に頼れない危険な依頼を取り扱う探偵社。警察や議員・官僚等などの公的な人物との繋がりもあり、彼らへの貸しやコネも多い。日本国内では数少ない異能開業許可証を保有している。敦曰く「昼の世界と夜の世界、その間を取り仕切る薄暮の武装集団」。
本社は横浜のビルにあり、会社設立以前は晩香堂を拠点にしていた。社長は福沢諭吉。
主力社員のほとんどが『異能力』を有する『異能力者』であることから巷では『異能力集団』とも呼ばれている。ただしそれ以外のモブ社員等は『異能力』を持たない一般人であり、また社を冠する『探偵』たらしめているのは江戸川乱歩のみ。
常に危険と隣り合わせの仕事をこなすため、基本的に社員の身体能力や戦闘能力は秀でており、たとえ大量の重火器と異能力者を抱えたポート・マフィアの武闘派組織『黒蜥蜴』相手でも容易く返り討ちできる。ちなみに本社への襲撃は至極日常的なものであり、後処理も淀みない。
第十九話表紙に探偵社創設当時のものと思われる写真が描かれており、初期は福沢、国木田、乱歩、与謝野の四人が主要メンバーだったと思われる。
探偵社社員
中島敦 | 18歳。住んでいた孤児院から追い出され、たまたま行きついた横浜を彷徨っていたときに入水していた太宰を助ける。荒事が苦手な平凡な一般人気質だが、一度決意したら己の身を挺してでも全力を尽くす強さを持つ。異能力は白虎に変身できる『月下獣』。 |
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太宰治 | 22歳。常日頃からあらゆる自殺方法を考え決行する自殺マニア。飄々とした言動で掴み所が無いが、時折全てを見透かしたような超然とした一面を垣間見せる。社員になる以前の職業が不明で、当てた者には七十万の懸賞金が懸けられている。異能力はあらゆる異能力を無効化できる『人間失格』。 |
国木田独歩 | 22歳。「理想」と書かれた手帳を常に持ち歩く理想主義者。生真面目で冷徹な性格で、よく予定を狂わせる相棒の太宰に苛立っている。普段はツッコミ寄りだが冗談や嘘に騙されやすく、よく素でボケる。異能力は手帳に文字で書いたものを具現化させる『独歩吟客』。 |
江戸川乱歩 | 26歳。警察から依頼された未解決事件をこなす名探偵。太宰以上にのらりくらりとした言葉で人をからかい、何事にも自由奔放で自分本位で人と接する。ずば抜けた観察眼を持ち、些細な出来事も見逃さない。異能力は眼鏡を掛ける事で発動し、事件の真相に辿り着く『超推理』。 |
宮沢賢治 | 14歳。電気も通ってない田舎出身で、福沢にスカウトされて上京した。「人間皆話せば分かりあえる」がモットーで、その理念から人を疑う事を知らない。商店街のお客のお婆さんから堅気ではない男まで幅広い交流を持つ。異能力は空腹時のみ驚異的な怪力を発揮できる『雨ニモマケズ』。 |
与謝野晶子 | 25歳。絶えず怪我を負う社員達を治療する、探偵社の専属医。普段は落ち着いているが、不快な相手には罵詈雑言及び暴力も辞さない。特に男尊女卑や命を軽んじる人間を嫌う。異能力は条件に制約はあるが、自他のあらゆる外傷を完治させる『君死給勿』。 |
谷崎潤一郎 | 18歳。依頼者の応対や様々な雑用をこなす手代担当。見た目は軟派だが、社では珍しい温厚な人柄を持つ気のいいお兄さんタイプ。妹のナオミに弱く、いつも圧倒されては尻に敷かれている。異能力は歴戦の猛者さえ欺かせる幻像の『細雪』。 |
谷崎ナオミ | 潤一郎の妹。盲目的なブラコンで、潤一郎にはいつも倒錯的な嗜好で接している。それ以外は至ってしっかり者で、敵に対してもある程度は物怖じしない。異能力は無し。 |
福沢諭吉 | 武装探偵社の社長。普段は表に出ないが有事の際は冷静に指示を出して皆を先導する。人並み外れた体術を使いこなし、社員達を非常に大切に思っている。異能力は部下の異能力が本人たちに扱いやすいよう、出力の調整を施す『人上人不造』。 |
泉鏡花 | 14歳。元ポート・マフィア構成員で社の寮を敦と共同で利用している。異能力は刀を持った女型の化身を操る『夜叉白雪』 |
田山花袋 | 元探偵社員。現在は自宅に引きこもっていていわば自宅警備員である。国木田とは幼馴染の様なものらしい。異能力は愛でる布団に入ることで触れずとも電子機器を操る上、その処理速度は軍の電脳戦部隊にも匹敵する『蒲団』。 |
春野綺羅子 | 社長秘書として福沢をサポートしながら、事務員たちも取り纏める一般社員。気配りの出来る心優しい女性。愛猫『ミィちゃん』を溺愛している。異能力は無し。 |