「罪の軛より解き放たれ 魂の救われんことを」
「人は 罪深く愚かです 誰かがその罪を浄化せねばなりません」
プロフィール
年齢 | 不明 |
---|---|
身長 | 不明 |
体重 | 不明 |
長所 | 世界の幸福を願う心 |
短所 | 低血圧 |
好きなタイプ | 人類を皆平等に愛す |
座右の銘 | この世に幸福を |
今、欲しいもの | 自分と同等の頭脳を持つお喋りの相手 |
今食べたいもの | 食欲というものをほとんど感じない |
寝る前に必ずやること | 神への祈り |
自分を色で例えると? | 故郷の雪の白 |
生まれ変わったらなりたいもの | 大体なった |
頑張ったときのご褒美といえば? | クラシック音楽を1日聴く |
CV | 石田彰 |
(『文豪ストレイドッグス公式ガイドブック 転化録』『同・権化録』より)
概要
地下を拠点とする盗賊団『死の家の鼠』頭目。また殺人結社《天人五衰》の構成員。二つ名は「魔人」。
原作漫画では3巻12話にて初登場。アニメではこの場面がカットされたため、後述通り2期の最終話で初登場する。
人物
虚ろな赤紫色の瞳と肩まで伸びた黒髪、そして不気味な笑顔が特徴の男性。痩身で肌の色は白い。ポートマフィアの下級構成員のカルマからは「貧血男」と評されている。
一人称は基本的に「ぼく」で、敬語口調で話す。淡々としているようで表情は思いのほか豊か。指や爪を齧る癖があるが、最近は控えめになっている。
独自の死生観をもち、宝石を「石コロ」扱いするなど、目的以外のものには無関心かつ冷徹な態度をとる。人を騙したり殺したりすることにも一切の躊躇いが無い。
太宰治とは過去に接触したことがあるらしく、この両名は第三者から見ても、そして互いにも似たもの同士であると認識しているようだ。
本人曰く異能者(本人曰く「罪」)のない世界を創ることが目的。そのために、書いたことが現実になる『本』を探している。
実力
本人曰くの虚弱体質で、肉体的な戦闘能力は一般人程度。しかし超人的な頭脳の持ち主であり、記憶力・観察力・推理力・計画力などが並外れて高い。非常に狡猾で、目的のためならあらゆる手段を実行する。また、電子機器の扱いにも長けている。
人前に出ず、安全な場所で策謀を練るため普段は接触すら困難。それでいて重要な場面では自ら敵前に現れるような大胆不敵さももち合わせている。
その頭脳に対抗し得るのは江戸川乱歩と太宰治などごく数名に留まる。特に太宰とは思考が似通っており、度々頭脳戦になっては互いに出し抜き合っている。
しかし、ドストエフスキー最大の弱点は信頼出来る仲間が居ないことにあるとされ、太宰からも指摘されており、いくらドストエフスキーの頭脳や異能力が人間離れしていても単独の力では限界があり、一度はそこを突かれて太宰との頭脳戦に敗れ、ブラムが操る吸血種によってヘリごと爆発した。
異能力
能力名 | 罪と罰 (Преступление и наказание) |
---|---|
内容 | 不明 |
元ネタ | ロシアの文豪、フョードル・ドストエフスキーの長編小説「罪と罰」 |
能力の詳細はわからないが、ポートマフィアの下部構成員であるカルマ、異能特務課の隊員に対し、指で触れるだけで吐血させ、一瞬にして命を奪っている。また、ドストエフスキーと出会って以降ホーソーンの感情が希薄な操り人形のような姿となり、ゴンチャロフは不幸を感じる器官を切除してもらっていると発言している。
太宰はその発動条件を触れることだと推測していたが、異能特務課の職員を殺害した際には手駒として使役していたナサニエルの能力によるものであり、上述の能力も恐らく別の異能力によるものだと太宰に推測される。
劇場版『DEAD APPLE』では、自身とその異能がそれぞれ罪と罰を名乗る場面がある。
活躍
組合の団長、フィッツジェラルドとの電話対談の後、暫く姿を見せなかったが武装探偵社やポートマフィアと組合の戦争の最終局面で再登場。
組合並びにフィッツジェラルドが敗北するのを見越したのか、探偵社の中島敦によって動きを止められた白鯨のメインシステムを掌握して墜落させた。
数日後には組合本部に内乱を誘発させ、その隙に資産の4割を強奪することに成功。
そして抗争で重傷を負ったマーガレット・ミッチェルを治す条件でナサニエル・ホーソーンを勧誘。其の後、彼の正気と記憶を奪ったと推測される。
そして彼は「本」の奪取の為、ヨコハマで暗躍を始める。
手始めに下剋上を目論んでいたポート・マフィア幹部のA(エース)に態と捕まり、心理誘導で彼と其の一派を死に追いやると同時に、一派が所持していたポート・マフィアの全構成員の異能力リストを奪取した(彼の得意とする情報収集能力でも暴く事が出来なかった、首領の森鴎外の異能を把握し、横浜攻略の作戦を立案する為と思われる)。
続いて探偵社社長の福沢諭吉を、部下のアレクサンドル・プシュキンの異能ウイルスを仕込ませたホーソーンの異能力で病院送りにすると、其の前後でポート・マフィアの縄張りを荒らし錯乱させる。
その直後にエリスと買い物をしていた鴎外を襲撃し、プシュキンの異能ウイルスを植え付けた。
だが太宰とフィッツジェラルドは連携して彼を異能刑務所ムルソーに収監することに成功する。
その後、同じ天人五衰のゴーゴリの策略でムルソーに収容された太宰と心理戦を繰り広げる。
暫くしてゴーゴリと同じく天人五衰のシグマがムルソーに侵入し太宰と彼を独房から脱出させるが、ゴーゴリは彼と太宰に脱獄決闘(題して「ゴーゴリゲーム」)を提案し、二人はそれを承諾する。
余談
TVアニメ版では2期の最終話(1期2期通算24話目)にて初登場。
本放送時のエンドクレジットでは、担当声優が「???」表記となっており、伏せられたまま終わったが――、もちろん第一声からバレバレであり、放送後に公式Twitterも石田彰であると発表した。
現在配信されているソフト版では「フョードル・D 石田彰」とのクレジットがなされている。
考察
プロフィール欄の身長、体重、年齢が不明なうえ、異能力についても分かっていない。
生まれ変わったらなりたいものについては大体なったと答えており、前世の記憶を持っているかのようである。
関連イラスト
関連タグ
原作 - 文豪ストレイドッグス
関わりの深い人物 - 太宰治(文豪ストレイドッグス)ゴーゴリ(文豪ストレイドッグス)
元ネタ - ドストエフスキー
表記ゆれ - ドストエフスキー(文豪ストレイドッグス)
【ネタバレ注意】
【⚠️アニメ、単行本派の方は注意⚠️】
以降、ドストエフスキーについての重要なネタバレを含みます。自己責任でご覧下さい。
シグマはドストエフスキーから読み取った記憶の中で、かつての五体満足であったブラムと彼に囚われたドストエフスキーの姿を見る。
シグマはブラムの部下のローマ、東征、大聖十字軍(北方十字軍)という発言から、この記憶は少なくとも数百年前の出来事であると推測するが、現代と全く変わらない外見を持つドストエフスキーの存在に違和感を抱く。
そしてブラムの命により、彼の部下はドストエフスキーを処刑する。
そのまま抵抗することも無く絶命するドストエフスキーだったが、直後、突然苦しみ出す部下の様子にシグマは困惑する。
一方、ムルソー内に残った太宰は、かつてドストエフスキーに触れた際特殊部隊の1人が血を吐き絶命した事について、ナサニエル・ホーソーンの異能力『緋文字』の応用であり、あの光景は太宰達にフョードル自身の異能を誤認させる為の演出であったことに気付く。
太宰は急いでドストエフスキーの遺体を確認しに戻るが、遺体の顔は既にドストエフスキー本人のものでは無かった。
何故ドストエフスキーがゴーゴリのゲームに必死だったのか?それはドストエフスキーが太宰や毒に殺されるのではなく、吸血種に殺される必要があったからであると理解した太宰は、直ぐにドストエフスキーの異能の発動条件が彼を殺す事であると乱歩に知らせようとする。
そしてシグマの辿るフョードルの記憶の中では、先刻まで藻掻き苦しんでいた部下が正気を取り戻す。しかしその顔を見て、シグマは驚愕した。
同刻、日本の空港で福地桜痴の最期を見守っていたブラムの身に異変が起こる。
突然苦しみ出したかと思うと顔面の皮が破け、其処から現れたのは──────────
⚠ さらなるネタバレ注意 ⚠
「おはようございます」
ドストエフスキーであった。
彼は自身の異能力「罪と罰」により自身を間接的に死に追いやったブラムの躰を乗っ取る形で復活を果たした。
その後彼は神が宿るとされている時空剣 神刀・雨御前、異能と人体を融合させ操る聖十字剣 聖十字剣・ソルズレヴニ、武器の性能を百倍にする『鏡獅子』の異能者・福地桜痴の体を用いて三極の特異点を発生させる。
その光景を見て驚愕する福沢に三十六年後の世界大戦までも計画の為に利用したのかと問われた際には魔人は残酷な真実を告げる…
「三十六年後の世界大戦?」
「まだ信じているのですか?」
「それ、ぼくの考えた嘘です」
そう冷笑を浮かべながら魔人は告げるのだった。
福地の雨御前による予言は数十秒の時を渡る予言の連続であることを利用し、繰り返す予言の途中にドストエフスキーが適当にそれらしいことを書くことで三十六年後の世界大戦をでっちあげていたのだった。
彼の本当の目的は大指令とブラムの異能の残滓がある肉体を手に入れ彼の策略で世界の半分を占めている吸血鬼を支配下に置くことであった。
真の異能力
「知ってるかい? 罪と罰は仲良しなんだよ」
能力名 | 罪と罰 (Преступление и наказание) |
---|---|
内容 | 自分を殺した人間が次のドストエフスキーになる能力 |
元ネタ | ロシアの文豪、フョードル・ドストエフスキーの長編小説「罪と罰」 |
自身を直接的・間接的に殺害した者の肉体を乗っ取ると同時に新たなドストエフスキーとして実体化することで復活することが出来る異能力であり、条件付きではあるが、不老不死や不死身に等しい異能力である。しかも、乗っ取った肉体の異能の残滓を一部使用することも出来るようだが、肉体に乗った強い残留思念などの影響も受けてしまう模様(肉体を乗っ取ったブラムの文を守るという誓いから文に危害を加えずに彼女だけは守ると発言している)。また自殺した場合や老衰などの自然死、自然災害などによる他人が死因に関わらない場合はそのまま死亡してしまい、能力を無効化する異能者に殺された場合も死んでしまう。これにより彼は悠久の時を生きており、太宰治以上の頭脳もこれが理由と考えられる。
真の余談
彼のプロフィールは身長・体重・年齢が不明、加えて生まれ変わったらなりたいものは大体なったと答えている。
その理由が彼の異能力によるものであると考えれば、辻褄は合う。