概要
原題は『Gravity Falls』。
製作は『スイチュー!フレンズ』などを手掛けたアレックス・ハーシュ。本編でも多くのキャラクターの声を担当している。主人公である双子姉弟のディッパー・パインズとメイベル・パインズが夏休みに大叔父の家に行くというストーリーは、アレックスと彼の双子の姉が夏休みに親戚の家に行ったという体験がもとになっている。
アメリカ合衆国では2012年6月15日に先行放送としてディズニー・チャンネルで第1話が放送され、6月29日に本放送が始まった。なお、アメリカでのレーティングはen:TV-Y7である。
日本ではディズニー・チャンネルで2012年10月26日から放送が始まった。
あらすじ
双子のディッパーとメイベルのパインズ姉弟は、夏休みの間だけ、オレゴン州のグラビティフォールズに住む大叔父スタンの経営する"MYSTERY SHACK"で過ごすことになる。しかし、2人が滞在するグラビティフォールズでは、奇怪な事件がほぼ毎日発生するのであった。森で不思議な本を手に入れたディッパーは、その怪奇現象に興味を抱き、姉のメイベルや仲間たちと共にその真相を探索する。
主要登場人物
※CVは「原語版/日本語吹替版」で記載。
ディッパー・パインズ(Dipper Pines)
CV:ジェイソン・リッター/泰勇気
本作の主人公。メイベルの双子の弟で、年齢は12歳。
ある日スタンの言いつけで森に入った際、表紙に「指が6本ある左掌の印」の付いた不思議な本を手に入れる。本にはグラビティフォールズで起こる怪奇現象について書かれており、それに興味を持ったディッパーは本の著者を探すと共に怪奇現象に立ち向かっていく。
知識が豊富で何事にも計画を立ててから行動する慎重派だが、ややマイナス思考なところがある。
ウェンディに恋愛感情を抱いていたが結局失恋し、以後は彼女と親友の間柄にとどまったのだが、未だに彼女に未練がある。
メイベル・パインズ(Mabel Pines)
CV:クリステン・シャール/原島梢
もう一人の主人公。ディッパーの双子の姉。
弟に比べると非常に明るくプラス思考の持ち主で、独特の感性を持つ個性派でもある。歯には矯正器具を付けている。
グラビディフォールズで起こる怪奇現象についても楽観的に捉えており、異様な状況を楽しんでいることも。異性に惚れやすくアプローチも強引なところがあるため夏休み中に付き合った男子は少なくなくとも全員破局しており、記憶を消去したいほどにそのことを引きずっていた。
スタン大叔父さん(Grunkle Stan)
CV:アレックス・ハーシュ/中村浩太郎
本名は「スタンリー・パインズ」。スタンフォードの名は後述する双子の片割れから盗っていた。
ディッパー&メイベル姉弟の大叔父で、グラビディフォールズでミステリーハウスを経営する老人。ただし、展示物のほとんどはインチキや盗品ばかりで、グラビティフォールズを訪れる観光客を相手に荒稼ぎする詐欺師である。加えてケチでもあり、たまにディッパーとメイベルに仕事を手伝わせる事もある。
商売の手口こそあくどいが子供たちのことは大事な家族と思っており、物語当初、ディッパーの言う怪奇現象についてマトモに聞く耳を持たなかったのも、子供たちを危険な目にあわせないためだったことが明かされる。またディッパーには度々つらく当たることがあり、そのせいで彼に嫌われていたが本人としてはディッパーを鍛えるために意図的にそう接していた。ディッパーが失恋した時には新しい相手を見つけてあげようと、彼の恋人探しに率先して協力した。
かつて双子の兄弟スタンフォードがいたことが明かされており、ディパー&メイベルのように関係も良好だった。しかしフォードが遠方の有名大学へ行ってしまうことを知り、離れ離れになることを恐れるあまり誤ってフォードの入学審査を邪魔し、彼を審査から落としてしまう。そのせいでフォード含め家族から絶縁され、詐欺業をしながら各地を転々としていた。ある日フォードから家に呼ばれ、また兄弟仲を戻せると期待するも、呼び出されたのはフォードが書いた超常現象に関する日記をどこか遠くで始末するためだけだったと知り怒る。そしてフォードともみ合いになる内に誤ってポータルで彼を別次元へ送ってしまい、それ以来フォードをまた現実世界へ連れ戻すため彼の日記に書かれたポータルの設計図を頼りにミステリーハウスの封じられた地下室で夜な夜な研究を続けていた。グラビティフォールズの人々が自分をフォードだと間違ったことから旧名のスタンリーは事故死したことにして存在を消し、以後は自分がフォードに取って代わりミステリーハウスの運営を始めた。
フォード大叔父さん(Grunkle Ford)
CV:J.K.シモンズ/
本名は「スタンフォード・パインズ」。長らくスタンによって名前を盗られていた。ミステリーハウスの所有者。
ディッパー&メイベル姉弟の大叔父で、スタンの兄弟。グラビティフォールズに隠された日記の著者であることが判明した。
生まれつき6本の指を持ち、そのため超常現象に興味を持っていた。幼い頃から勉強熱心で、成績優秀。それを見込まれ遠方の有名大学へ進学できるようになったが、入学審査に出す作品をスタンに破壊されたことで審査に落ち、以後絶縁関係となる。代わりに志望校よりは遥かに低い大学へ受かることになったが成績は依然変わらず、卒業後はより超常現象を研究するためその類が頻繁に起こるというグラビティフォールズへ赴き、ミステリーハウスを建ててそこへ住み着き調査を開始した。そこでの調査結果を記したのがディッパーが見つけた日記である。しかしある日調査に行き詰っていた際、洞窟内でビル・サイファーを呼び出す古代の呪文を発見し我にもすがる思いで唱える。すると夢の中にビルが現れ、彼から到底想像もつかなかったような知識を与えられるようになったことですっかり彼を信頼し、しばらく彼を崇拝対象や助手として同盟関係を結んでいた。やがてビルから調査を完成させるための手段に異次元へのポータルを作る必要があることを教えられ、大学時代からの友人だったマクガケットに助力を頼んだ。しかし試験中マクガケットが誤ってポータルに飲み込まれ、装置の危険性を知らされたことからビルの本当の計画を知り、ポータルを遮断。日記をビルの手の届かないところへ隠すためスタンに連絡を取り家に呼び出すが、自分のためだけに利用されたことに怒ったスタンともみ合いになり、装置のスイッチが入ってしまったことでポータルに飲み込まれた。
数年後スタンによって救出されたが再び彼に計画を妨害されたことに怒り、ディッパーとメイベルの間でのみある程度兄弟らしく振舞うことになる。自分の日記に独自の調査結果を記載してまでグラビティフォールズの謎を追い求めるディッパーを見込み、彼を弟子としてとり、夏休みが終わってしまった後もグラビティフォールズに残って共に調査を続けることを誘う。
スース(Soos Ramirez)
CV:アレックス・ハーシュ/伊丸岡篤
スタン大叔父さんの店で日々ただ働きをしている青年。
大柄な体格で、前面に「?」、背面に「STAFF」と書いてあるTシャツを常に着ている。
ディッパーとメイベルの怪奇現象の探索にもよく協力しており、彼らに危険が及ばないように面倒をみている。温厚で優しい好青年だが、どこか抜けたところがある。
シーズン2の25話で従兄弟に先に結婚されたことを危惧してメイベルに彼女探しを手伝ってもらい、メロディという女性に出会った。彼女がグラビティフォールズを去ることになってからはライブチャットを通して交友を深めている模様。
ウェンディ(Wendy Corduroy)
CV:リンダ・カーデリーニ/久嶋志帆
フルネームは「ウェンディ・コーデュロイ」。
スースと同じく、スタン大叔父さんの元でアルバイトとして働いている少女。15歳。
勤務態度は不真面目で、よくディッパーやメイベル、地元の不良友達と悪ふざけをして遊んでいる。
ディッパーが密かに想いを寄せている人物であったがウェンディは彼の気持ちを以前から気付いており、友達関係にとどまることを説いた。かつてはロビーと付き合っていたが段々と感情が冷めていき、別れ話をしようとする度に彼から知らず知らず催眠術をかけられ改心していた。しかし後にそれを知ってやっとロビーを振り、以後も続く彼からのしつこい復縁メールにうんざりしている。またロビー以外にも男性経験は豊富であることが判明した。
実家は木こりであり、家族には父と3人の弟2人がいる。コーデュロイ家琉の育児により身体能力が高く、戦闘面では度々助力になっている。なお、母親は最終回まで登場していない。
よったん
CV:ディー・ブラッドリー・ベイカー/浅利遼太
原語版での名前は「ワドルズ」。メイベルが溺愛するブタで体重は6.8kg。
ミステリーハウス前で開かれた移動遊園地において、メイベルが「体重を当てたらその豚を差し上げます」と謳う露店で見事体重を言い当てて引き取った(実は店主が口を滑らせたのをメイベルが聞き逃さなかっただけ)。名前の由来は「よたよた歩く」ところから。
しかし、ディッパーが的当てのボールで誤ってウェンディに怪我をさせた事実を修正するために、未来人のブレンディン・ブランディンの持つ時間移動装置で過去を何度もやり直し、その最後の手段としてメイベルが彼に協力したことにより出会いのタイミングがズレ、よったんはパシフィカのものになってしまう。ひどく落ち込んだメイベルを見かねたディッパーにより再び過去に戻り取り戻された。
マクガケットじいさん
CV:アレックス・ハーシュ
フルネームは「フィドルフォード・H・マクガケット」。
ガラクタ置き場に住んでいる奇行の目立つ謎の老人。周囲からも変人扱いされているが、時折ほんの気まぐれで物凄い発明をする。息子は湖の管理員をしている。
長らく謎に包まれた存在だったが、シーズン2の27話にてディッパー達により昔のまともだった頃の記憶を一部取り戻す。それによるとかつては他方から来た研究者の助手(本の著者)をしており、良かれと信じて設計された装置の製作を手伝ったがある出来事により装置は非常に危険なものだと知る。その記憶を頭の中から抹消するための光線銃を作り、自らが実験台となり試射。実験は成功し、「見えない目の秘密結社」を立ち上げてグラビティフォールズの怪奇現象を目撃してしまった人々の記憶を随時消去させていた。しかし銃には副作用があり、嫌な出来事を目撃し何度も照射させる度に段々と精神が崩壊していき、現在の奇行を繰り返す老人にまで成り下がってしまった。
パシフィカ・ノースウェスト
CV:Jackie Buscarino/須藤沙織
裕福な家の生まれの女の子。
1863年にグラビティフォールズを開拓したと言われている人物ナタニエル・ノースウェストの玄孫。由緒ある家系であるせいか、その性格は高慢で高圧的。
ミステリーハウスで開催されたダンスパーティでメイベルとダンス対決を行い、以降なにかにつけてメイベルと張り合おうとする。後にディッパーたちの探索により、グラビティフォールズを開拓したのは別の人物という書類を渡されて一家の境遇を知ることになる。
グレンダ & キャンディー
CV:Carl Faruolo/北村謙次(グレンダ)、ニキ・ヤン/森千晃(キャンディー)
ミステリーハウスのダンスパーティでメイベルと知り合った2人組の女の子。
グレンダは男子顔負けの巨体を誇る声の低い少女で、見た目に違わず腕っ節も強い。キャンディーは恥ずかしがり屋でどこか頼りなさげな韓国系アメリカ人の女の子で、眼鏡をかけている。パシフィカにも臆さずダンス対決に挑んだメイベルを称賛し、以降はお泊り会を開いたりハロウィンの仮装パーティをするほどまで打ち解ける。
ロビー・V
CV:T・J・ミラー
ウェンディの友人の一人のゴスの少年。バンド活動をしており、ギターが非常にうまい。
パインズ姉弟とは、ウェンディ含む友人たちと廃墟探索へ出かける際に彼女についてきたことで知り合った。ウェンディに気があり、同じく彼女を慕うディッパーと何かと衝突している。第9話でウェンディに告白しボーイフレンドとなるが、数々の出来事を経てウェンディと別れる事になる。諦めきれず自作のラブソングで気を引き寄りを戻しかけるも、そのラブソングが実は自作の物ではなく、尚且つ洗脳を目的とするものだという事がウェンディにバレてしまい愛想を尽かされてしまう。
その後も未練を残し彼女にしつこくメールを送るなどしていたが、第29話にてメイベルがラブ・ゴッドの元から盗み出した薬によってつるみ仲間のタンブリンに惚れ込み付き合い始める。
家は葬儀屋をしているが、両親は職業名に似合わず気さくでひょうきん。
ブラブス保安官 & ダーランド
グラビティフォールズ地域を担当している保安官とその部下。
小柄でずんぐりとした黒人がブラブス、ひょろ長いつながり眉毛の白人がダーランド。非常に仲が良く、ときには公務そっちのけで遊びほうけていることも。
実は政府から秘密裏にグラビティフォールズ誕生の真実を隠蔽する特別任務を請け負っており、真の開拓者であるクエンティン・トレンブリー3世の所在を追い求めていた。
リル・ギデオン
CV:Thurop Van Orman/河田吉正
ミステリーハウスの商売敵で、超能力少年として巷で話題となった少年。
予知・読心・サイコキネシスなどの超能力を披露するも、上記2つはインチキで、サイコキネシスは首から下げたペンダントによるもの。パインズ姉弟が敵情調査に訪れた際にメイベルに一目惚れし、彼女を何度かデートに誘う。嫉妬深く且つ思い込みが激しい性格で、ディッパーを介してデートを断られると、彼がメイベルとの仲を引き裂いたと決めつけ敵視するようになる。また非常に我儘でもあり、父親からも「怒らせたら手がつけられない」と恐れられるほど。一方で、他人の前ではぶりっ子を演じる狡猾さも併せ持っている。
実は、ディッパーの持つノートと同じ形で数字の「2」が書かれた本を持っており、本を揃えることで異世界への門が開き絶大な力を得られると考えていた。
シーズン1の20話でついに町の人々に今までの悪行を知られ、刑務所に送られた。そこで仲間を作り、隠れて持っていた本の破れたページに書かれたビルを呼び出す呪文で再び彼を召還し、囚人仲間を率いて脱獄。玉に囚われたメイベルを助けるため車を調達しようとガレージに来たディッパー達をビルの言いつけにより待ち伏せし、行く手を阻む。ディッパーを始末することでメイベルを手に入れられることをビルに約束されていたが、メイベルにしつこく執着し逆に彼女を苦しめていた自分の行いをディッパーに説教されて改心し、彼と共にビルに立ち向かうようになる。
背丈はディッパーたちよりさらに小さく、髪型はシルバーブロンドのリーゼントヘアー。
ブレンディン・ブランディン
第9話に登場。
怪しいタイムトラベラー。西暦207012年からやって来た。ちょっと休憩しようとして「廻る樽」で遊ぼうとすると、スースにベルトを外すよう注意され、彼に預けるが、スースが目を離した隙にベルトをディッパーに持っていかれてしまう。ラストシーンで、(ディッパーはそのベルトに付いていた巻尺型のタイムマシンをディッパー自身の都合のいいように濫用するが、その)タイムマシンの濫用による罪をブレンディン自身が全てかぶることになった。
第28話にて再登場し、西暦207012年にてタイムベイビーによる裁判の結果、勝利者はどんな願いでも叶える事が出来るという西暦207012年のゲーム「グロブナー」を行う事となり、自分に濡れ衣を着せたディッパー&メイベル姉弟をゲームの対戦相手に指名するも敗北。しかし、ゲームに勝利したディッパーとメイベルの願いによってタイムトラベラーに戻ると同時に髪の毛を生やさせてもらった。
シーズン2の37話で三度再登場したがその時はビルに操られており、ディッパーと離れ離れになることに酷く落ち込んでいたメイベルから「夏を永遠に続けられる」としてリフトを奪い、ビルが現実世界に現れることができる裂け目を開いてしまう。
ビル・サイファー
CV:アレックス・ハーシュ/安達貴英
スタンの脳内からミステリーハウスの権利書が収められた金庫の暗証番号を探るため、ギデオンがノートの呪文で召喚した悪魔。金色に光る三角形に一つ目と手足を付けたような姿をしている。ふざけた言動と共に強力な力を持ち、ノートの著者からも「今まで出会った中で最も危険」と強く警戒されている。
エピソード一覧
第1シーズン
第1話 | 不思議な町グラビティフォールズ(Tourist Trapped) |
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第2話 | 幻のモンスターを探せ!(The Legend of the Gobblewonker) |
第3話 | スタン人形殺人事件(Head Hunters) |
第4話 | 超能力少年ギデオン(The Hand That Rocks the Mabel) |
第5話 | 恐怖のコンビニ(The Inconveniencing) |
第6話 | 男になりたい(Dipper vs. Manliness) |
第7話 | ディッパーがいっぱい(Double Dipper) |
第8話 | 合衆国最大の秘密(Irrational Treasure) |
第9話 | チャンスは一度きり?(The Time Traveler's Pig) |
第10話 | ゲームでファイト!(Fight Fighters) |
第11話 | 大きくなーれ!(Little Dipper) |
第12話 | サマーウィーンの恐怖(Summerween) |
第13話 | メイベルがボス(Boss Mabel) |
第14話 | 底なし穴の中で(Bottomless Pit!) |
第15話 | プール脱出大作戦(The Deep End) |
第16話 | 不思議なカーペット(Carpet Diem) |
第17話 | 愛しのボーイズバンド(Boys Crazy) |
第18話 | 赤い糸の先に(Land Before Swine) |
第19話 | ミステリーハウスを守れ!(Dreamscaperers) |
第20話 | ミステリーハウスを取り戻せ!!(Gideon Rises) |
第2シーズン
第21話 | 怖いカラオケ(Scary-oke) |
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第22話 | 謎の隠れ場所(Into the Bunker) |
第23話 | ミニゴルフ戦争(The Golf War) |
第24話 | 靴下オペラ(Sock Opera) |
第25話 | スースと、その彼女(Soos and the Real Girl) |
第26話 | リトル・ギフトショップ・オブ・ホラーズ(Little Gift Shop of Horrors) |
第27話 | 見えない目の秘密結社(Society of the Blind Eye) |
第28話 | スースの誕生日(Blendin's Game) |
第29話 | 恋のキューピッド(The Love God) |
第30話 | ノースウエスト家の謎(Northwest Mansion Mystery) |
第31話 | 今まで見えていた者(Not What He Seems) |
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