概要
第3話の被告人。48歳。
倫敦の名士として名高い大富豪。「倫敦を2,3個買える」と豪語するほどの莫大な富を有しており、政府への多額の寄付の他にも公園や図書館なども寄贈している。
オムニバス(乗合馬車)で乗り合わせた乗客を刺殺した容疑で逮捕・起訴され、裁判では司法留学生として倫敦に到着したばかりの成歩堂龍ノ介が弁護を行った。
物腰が丁寧で紳士的な人物だが、その実飄々としていて掴みどころがない。
関連タグ
三度焼きのモルター オスカー・フェアプレイ アダム・レディファスト ベッポ
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ネタバレ
名士として名高く、龍ノ介にとっても第一印象は紳士的だったメグンダルだが、審理が進むにつれバロック・バンジークスの手によって実は法外な金利で金を貸す悪徳高利貸しであることが発覚。
被害者のモルターも彼から金を貸りていた顧客の一人であり、借金の返済を巡るトラブルが動機であると主張されていた。
目的のためならば手段を択ばない老獪な策士であり、言葉巧みに陪審員や傍聴人の心証を操作するなど話術にも長ける。しかしその本性が暴かれたことに加え、決定的とも言える乗合馬車の存在が立場をどんどん悪くさせていたが、突如現れたスリの少女ジーナ・レストレードが法廷を混乱させ一時中断してから状況は激変。
再開後ジーナは証人として現れ、彼女は事件当時馬車の中に隠れて盗みを働こうと現場に居合わせていた事が判明し、その証言と乗合馬車で新たに発覚した血痕の存在によって一気にメグンダル有利に傾く。
しかし法廷の中断と再開という波乱が起きた後になって突然新たに浮上した血痕の存在という出来過ぎた展開にバンジークスは当然異議を申し立てるが、ゲームの舞台である19世紀にはDNA鑑定など存在しなかったため、検察側はメグンダルが捏造した血痕が偽物と証明出来ず、審議続行不可能となってしまう。
しかしメグンダルの味方であるはずの弁護士の龍ノ介もまた真実を追求しようとするスタンス故にその血痕の存在に懐疑的になってしまい、そもそもほんの数時間前まで見たことも聞いたこともなく、まともに話し合うこともなかったメグンダルに対する信頼関係を築けずにいた龍ノ介はメグンダルの意向を無視して審理の続行を希望するのだが‥‥‥‥
結局検察側・弁護側両方の意見は聞き入れられず「証拠不十分」というわだかまりののこる形でメグンダルには無罪判決が下された。(本来無罪判決を取ると祝福の歓声が起こるのだが、このときは演出こそ紙吹雪や花火は上がっていたが歓声は単なるどよめきと化していた)
無罪判決こそ勝ち取ったものの事件の真相は有耶無耶になってしまったため、志半ばで命を落とした親友亜双義一真の遺志を継いで倫敦までやってきた龍ノ介にとっては何とも後味の悪い結末となってしまった。
更には閉廷後、メグンダルは法廷で行われた現場検証に協力するのだが、彼が馬車に乗り込んだ瞬間、突然馬車が炎に包まれ、中に乗っていたメグンダルはそのまま焼け死んでしまった。
この一連の出来事は龍ノ介にとってトラウマとなってしまい、その後の留学生活において深い影を落とすことになる。
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更なるネタバレ
第5話にて死んでなお再びその存在感を露わにする。
第5話の事件は第3話の事件に根本から関わっており、ジーナが質屋から引き出し着用していたメグンダルの外套(コート)にモルターの返り血が付着していたことが判明し、その頃になってようやく第3話の真犯人であることが発覚、龍ノ介は偽りの無罪判決を受け取ったことを知ってしまう。
更にメグンダルは生前に大英帝国の機密情報を他国に売りつけようとしており、その機密情報の暗号の取引にてどちらが原因かは不明だがこじれてしまい殺害に及んだことが判明。つまり祖国を売るために強盗殺人に及ぶという第3話で検察側が提示した動機など可愛く思えるほど悪質な動機であった。
死亡した原因も被害者の家族であった第5話の真犯人によって手を下された復讐であり、しかもそれが皮肉にもメグンダルが犯人に握らせた金で雇われたゴロツキによる代行というこれまでメグンダル自身が行った手口であり、まさに因果応報である。
犯行現場である乗合馬車の証拠捏造はモチロン、ジーナの証言も脅迫によって偽証させたものであり、決定的証拠であるコートと暗号は御者に金を握らせ質草として質に預けほとぼりが冷めたころにジーナを介して回収する手はずになっていたなど用意周到に隠滅と回収を図ろうとしていた。
それらは全て、後の第5話の裁判で龍ノ介、ジーナの立場を不利にさせてしまい、死して尚龍ノ介達を苦しめる結果となった。
結果的に死亡してしまったとはいえ、殺人の実行犯でありながら裁判で無罪判決を受けた人物はシリーズを通してこのメグンダルが初のケースである。