※作中のネタバレ注意!
概要
『D.Gray-man』の「土翁と空夜のアリア編」に出てきたゲストキャラクター。
この話の実質的なヒロイン。
主人公、アレン・ウォーカーが黒の教団のエクソシストとしての初任務の際、神田ユウと共に南イタリアのマテールに訪れたときに出会った少女で、グゾルという老人と共に行動している。
「マテールの亡霊」を調査をしてほしいということで訪れたのだが、調査書を見ると「亡霊」の正体が人形であるかもしれない、またその心臓部として取り付けているのが当の目的である「イノセンス」であるという事実が判明したため、「自分が人形である」と語ったグゾルから、神田は即刻頂きたいと言ったのだが、グゾルに昔拾われた人間の子供だというララに庇われ、直後のAKUMAとの戦闘でうやむやになってしまう。
アレンはその後のもろもろの出来事で、ララが歌っているところを目撃し、彼女こそが人形であることに気付いた。ララはグゾルはもうかなりの高齢で、先は長くない、グゾルが亡くなったら自分の心臓は上げるからと懇願する。
しかし、そこに無慈悲にも倒し損ねていたAKUMAがやってきてしまい、座って話していたところをララを膝にのせていたグゾルごと体を貫かれ、彼女の心臓のイノセンスは外れてしまう。
その後、なんとかアレンと神田がAKUMAを倒し、イノセンスを元の身体に入れたが、もうそれはグゾルを知る「彼女」ではなく、500年間廃墟で彷徨って、歌う相手の人間を探していたころの「人形のララ」であった。
AKUMAに貫かれたせいで亡くなったグゾルの傍らで彼女は歌い続けた。
アレンは約束を守るためにそうした。三日目の晩、とうとう力尽きて歌が止まり、そこへ再び訪れた彼が聞いたのは、ララの感謝の言葉だった。
「ありがとう 壊れるまで歌わせてくれて これで約束が守れたわ」
アレン・ウォーカーが「誰かを救える破壊者」になることを決意したきっかけの話である。
余談
- 作者によると、能楽の「恋重荷(こいのおもに)」をなんとなくモチーフにしたとのこと。老人が若い娘に恋をしてしまう話である。
- ワーグナー作曲のオペラ「パルシファル」の『クリングゾルの魔法の花園』から「グゾル」、歌姫であるからという理由で彼女は「ララ」という名前になった模様。
- 南イタリアに、実際にマテールのモデルとなった「マテーラ」がある。
- 歌の名前は「ララの子守唄」となっているが、歌詞自体はモーツァルトのモレツク、レクイエムの「Lacrimosa」から採用したと、収録されている第一枚目のサウンドトラックのブックレットに書かれている。
- 旧アニメのサウンドトラックの中では、OPとEDを除いた中では『つないだ手にキスを(14番目ノ子守唄)』とこの曲のみがボーカル付きの音楽になっている。
- ボーカルこそないものの、新アニメの「HALLOW」の第9話『リトル・グッバイ』で神田ユウとアルマ・カルマがマテールに逃亡、到着した際、BGMとして流れている。