古代王国時代、剣の時代と500年以上もロードス島の歴史に干渉し続けている魔術師。
本名はアルナカーラで、通称「灰色の魔女カーラ」と呼ばれている。
当時はマーファを信仰し蛮族に対しても穏健派であったが、古代王国崩壊と蛮族大攻勢の影響を受けロードス太守サルバーンと共にただ二人の生き残りとなった。
剣の時代の闘争において、光と闇の両勢力の不利になった方に加担し、均衡を維持していたらしいことから「灰色の」と二つ名がついた。
「額の水晶」が特徴。
『ロードス島戦記』からみた近年では、『ロードス島伝説』で「六英雄」の一人「名もなき魔法戦士」として歴史に足跡を残している。
「灰色の魔女」編の、本編開始以前にターバのマーファ神殿を襲撃した際レイリアに倒され、彼女の体を乗っ取っている。イラスト等で多くカーラのイメージはこの姿となっている。通称レイリアカーラ。
「炎の魔神」編以降はかつてのパーンの仲間だった盗賊ウッド・チャックの体を乗っ取っているが、3巻以降を描いたTVアニメ「英雄騎士伝」版では当初はウッドカーラだったものの、視聴者にわかりにくい(ようこそでもネタにされていたようにオカマのオッサンに見えてしまう?)という理由で別のお姉さんの姿(誰?)で登場した。
最後はレイリアが再び本体のサークレットを装着し、カーラの説得に当たり長きに渡る暗躍に決着を着ける形となった。
悪役の印象が強いが、彼女自身は私欲もなく当時の魔術師の中では比較的まともな考えを持っていた。古代の魔術師らが魔力の供給に用いていた装置もいずれ破綻すると予想しており、あえて利用していなかった。故に大崩壊後も生き残る事となる。
その後も自らの精神をサークレットに移し、何とか世界の崩壊を防ごうと長きに渡って余り目立たない様に一人奮闘を続けてきたのである。ただ、その手法が時代に合わなくなってきたのも確かであり、ロードスの歴史が一番華やいだ時期に次世代へとバトンを渡せたのは彼女にとっても良かったのかもしれない。