曖昧さ回避
- 火葬の類語。死体を焼いて弔うこと。用法は「荼毘に付す」など。
- 漫画『僕のヒーローアカデミア』に登場するキャラクターの一人。pixivにおいてはこちらのイラストがほとんど。本項で説明する。
『ヒーロー殺しの意志は 俺が全うする』
『付せろ ゴミならせめて 燃えて俺の薪となれ』
『バレるも何も 最初から何も信じちゃいねぇ』
『一人の人間のたった一つの執念で世界は変えられる』
プロフィール
全て焼き尽くす 冷たく燃える蒼き炎
真意を隠す敵連合の実力者 不遜の双眸が見つめる先は…?
―――僕のヒーローアカデミア 公式キャラクターブック2 Ultra Analysisより
敵名 | 荼毘 |
---|---|
本名 | ??? |
個性 | 蒼炎 |
誕生日 | 1月18日 |
身長 | 176cm |
好きなもの | 不明 |
性格 | つかめない |
CV | 下野紘 |
概要
敵連合の幹部の一人。
雄英高校への林間合宿を襲撃した『開闢行動隊』から加入した。
人物
ヒーロー殺し・ステインの逮捕後、裏社会専門のブローカー・義爛の紹介で敵連合に加入したメンバーの一人。
敵連合加入までに目立った犯罪は犯していないが、ステインの思想に強く固執しており、投獄された彼の意志を引き継ぐために敵連合に加わった。
連合のメンバーに対しても自身の本名や経歴は明かしておらず、警察による身元調査でも一切素性が判明していない。
この点は敵連合の立ち上げメンバーである死柄木弔や黒霧とも共通しており、その正体は謎に包まれている。
彼自身は終始「ステインの意志は俺が全うする」と口にしているものの、その言動からはステインへの敬意は感じられず、行動原理もステインのそれと一致していない部分が多い。実際にステインの思想は「本物の英雄はオールマイトだけだ」という大前提に基づいていたのに対して、荼毘は作中「この世界に本物の英雄なんていない」という自分の考えを述べており、その信念は本質的にステインとは異なるものであると言える。
作中では基本的に一貫して冷徹かつ無感情に振舞っており、目的のためには敵連合の面々を含めた無関係の他人を巻き込むことを躊躇しない。
社会におけるあらゆる物事を冷笑し、時には自分自身を卑下し、自分の身を顧みず敢えて危険に身を晒すような自暴自棄とも取れる姿を見せることもある。
一般的な意味での倫理観、道徳心は欠落しており、殺人への忌避感は一切持たない。
神野事件後、敵連合のメンバーが仲間集めに奔走していた際には、彼はこれと言った目的が無いにも関わらず、「生きる価値が無いから」という理由で不良崩れの小悪党を各地で大量に殺戮している。
この点では自身の快楽や目的のために他者を傷つける多くのヴィラン達とは明確に異なっており、敵連合の他のメンバーとも別種の危険性の持ち主であると言える。
敵連合の死柄木弔を「リーダー」と呼び、彼らと行動を共にするが、仲間であるはずの敵連合のメンバーに対しても距離を取っており、なにかと非協力的な姿勢を見せることが多い。
より正確に言えば、他のメンバーが荼毘に対して気遣いを見せるシーンはあるものの、荼毘の方が敵連合のメンバーに対して仲間意識を抱いている様子は一切ない。
それでも彼が敵連合に身を置き続けているのは、彼が「自分の居場所」や「心の安らぎ」とは異なる別の何かを、敵連合に求めている証拠でもある。
彼にとって敵連合の仲間は(あるいは自分自身でさえも)、自分の理想を叶えるためのただの道具に過ぎないのかもしれない。
外見
水色の瞳と無造作な黒髪。体格はかなり細身で、耳には太いピアスを付けている。
焼け爛れたようなケロイド質の皮膚で覆われた全身を金属製の太い継ぎ目で繋ぎ合わせおり、まるで全身を皮膚移植をしたような異様な外見をしている。
この皮膚は通常赤黒い色で描かれることが多いが、青白い炎に照らされることで毒々しい紫色に見えることもある。
顎から首元、耳にかけては変色した皮膚が広がっており、本来は下顎や下瞼にあたる部分は皮膚と皮膚の継ぎ目になっているため、その姿が彼の表情から感情を読み取ることを一層難しくしている。
また本人曰く「涙腺が焼けて泣けない」とのことだが、感情が高ぶった際はごく稀に目の下の皮膚の継ぎ目から涙のように血を流すシーンも見られる。
敵連合加入後は長い紺色コートを羽織っている。
異能解放軍との戦いの後は、袖口にコンロの様な金属パーツを装備し、デトネラット社製の耐火服を着用している。
轟家との関係
「哀しいなぁ…轟焦凍」
作中ではほとんど感情を見せることがない荼毘だが、轟焦凍、エンデヴァーと遭遇した際には、彼らに対して強い関心を抱いている様子を見せた。
雄英高校の林間合宿を襲撃した際には、焦凍をどこか憐れむような表情で「哀しい」と口にし、九州で偶然にもエンデヴァーと出会った際は、珍しく声を荒げながら「精々死ぬんじゃねぇぞ」という言葉を掛けて去っていった。
その行動は当の焦凍やエンデヴァーにも理解できないものであり、荼毘が何故彼らにだけそのような表情を見せるのかは不明確な部分が多い。
いずれにせよ、彼とエンデヴァー、そして轟焦凍の間には並々ならぬ因縁があるようである。
個性
"個性"は蒼炎。
全身から強大な青白い炎を放出することができる。
詳細は不明だが、一度放てば人間を一瞬で消し炭にし、森や町一帯を火の海にする等、さながら自然災害のような桁違いの規模の威力を発揮する。
同じく炎を使う轟やエンデヴァーと比べると、放出時は炎が爆発的に出現し、前に突き出していた腕が反動で後ろに弾かれるような描写がされている。
当初は大規模な炎を単発で放つシーンが多かったが、物語が進むにつれて、個性の出力をある程度コントロールするシーンも見られるようになった。
超常解放戦線の幹部・外典との戦闘中には「俺も少しは強くなった」とも言っており、物語後半の戦闘では、両手から左右に広げるように放ち炎の壁を作ったり、エンデヴァーのように炎をジェット噴射して空中をホバリングをする技も見せている。
その火力は作中「地上最強」と評されるエンデヴァーの"個性"ヘルフレイムに匹敵するか、あるいはそれ以上とも思われる程だが、彼がその炎を連続して発動している場面はあまりない。
実際に彼が外典との戦闘で炎を連発した後には、手の皮膚の繋ぎ目から黒い煙が立っている様子も見られたが、これは彼の放つ炎が自身の肉体に対してあまりにも強力すぎるために起こる現象であり、彼が自身の個性を使う度に肉体にダメージを負っている証拠だと言える。
本来人体は炎に対する適性を持たないため、炎系統の個性の持ち主は多かれ少なかれこの性質を持つのだが、基本的には個性を鍛えるのに合わせて徐々に熱に対する耐性が自然と身についていくため、自分の身に火が燃え移ってしまうようなことはあり得ない。
しかし荼毘は自身の個性を使う度に、文字通り体が「焼けて」いるのである。
その負傷は皮膚だけでなく、外見には見えない神経や内臓にまで及んでいるようで、プロヒーローと超常解放戦線の全面戦争後には、元々赤黒い皮膚がより黒ずんだ色へと変色し、自身の右腕を眺めながら「感覚を何も感じない」と口にしている。
彼が現在のような継ぎ接ぎだらけ肉体になったのも自身の"個性"によるものであることが示唆されており、彼がその炎によって人を殺める度に、彼自身の命も削られていることは想像に難くない。
一体、何がそこまでして彼を犯罪行為へと駆り立てているのだろうか。
動向
連合に参加する前は目立った事件を起こしていなかったが、林間合宿襲撃の際は、森に火を放ちヒーロー側の行動を制限。トゥワイスに作ってもらった分身で相澤やブラドと交戦した。それらは撃破こそされたものの、「プロヒーローの足止め」という役割を全うしている。また、彼の声のみに反応する専用の脳無が与えられており、分身も加わった不規則な襲撃で現場をかき乱した。
また、詳細は不明だが轟焦凍に意味深な事を発言をしている。
オールマイトとAFOの戦い(神野の悪夢)の後、連合は潜伏のため散り散りになり、各地で人材探しなどを行っていた。しかし彼はそのついでに、思想の合わないチンピラや犯罪者を大勢焼き殺している。各地で相次いで報告される焼死体は話題となっているようで、彼本人はそのことを喜んでいた。
プロヒーローによる死穢八斎會捜査の際は、終盤にて死柄木・Mr.コンプレスと共にオーバーホールが運ばれる護送車を襲撃し、プロヒーローのスナッチと交戦。人命救助を優先するヒーローの隙をつき、連携して彼を殺害した。
その後新開発された高機能型の脳無:ハイエンドの試運転を任されたようで、敵連合への新規参入希望者のテストも合わせて実戦投入を行う。
なぜか脳無開発者のドクターこと氏子達磨とは趣味が合う様で気に入られたらしく、他のメンバーが受ける試験を断ったことで手伝わされる羽目になった。因みにドクターのことは「氏子さん」と呼んでおり、彼には珍しい敬称付きである。
この頃からホークスと接触する。
ハイエンドを倒したホークスとエンデヴァーの前に現れ、消耗した二人を襲うも駆けつけたミルコによって撤退する事になる。去り際にエンテヴァーに「精々頑張れ」と声を掛けた。
異能解放軍との抗争の際には、氷の異能を使う外典と交戦した。
両者「規格外」と呼べる者同士の一歩も譲らない激しい正面対決を演じたものの、その最中、ギガントマキアの乱入により外典が戦線を離脱したため、勝負の決着は着いていない。
ただ荼毘が「もう少しで外典を消し炭にできた」と言いつつも自身の炎により激しいダメージを負っていたのに対して、外典の方はギガントマキアを追撃するだけの十分な余力を残しており、両者の間にはそれなりに大きな力の差があったと思われる。
死柄木弔がリ・デストロに勝利したことで超常解放戦線が結成された後は、ホークスを仲間に引き入れ、自身は外典と共に開闢行動遊撃連隊『VIOLET』の隊長に任命される。
翌年の春に勃発したプロヒーローとの全面戦争では、他のメンバーがヒーロー達の奇襲に応戦する中、荼毘は「今更軍隊ごっこなんて機能していない」と、隊長としての役割を早々に放棄。
彼は単独行動によってトゥワイスを犠牲にホークスを戦闘不能に追いやった後は、トガヒミコ、スピナー、Mr.コンプレス、そしてスケプティックと共に、ギガントマキアに乗って死柄木弔の元へと向かった。
エンデヴァー達と死柄木弔が互いに満身創痍となった段階で、彼らは決戦の場へと登場し、荼毘はそれまで謎に包まれてきた正体を遂に明らかにする。
僕のヒーローアカデミアすまっしゅ!!
わがまま現代っ子な大人子ども・死柄木に振り回されるヴィラン連合の常識人枠。
どちらかと言えば世間一般の感覚の彼は周りに合わせたりするし、ルールや風習について真面目だったりする。ゲームでネコミミ付けて語尾に「にゃ」を付けろというならその通りにする。たとえ死柄木が隣で同系統のお題を拒否していたとしても…。
反面、本人も個人主義なところはあるので、死柄木の意見そのものには共感する部分も多い。現代モンスターに共感する自分がなんか納得いかない今日この頃。
ちょっと体温調節が苦手な体質で、夏場の運動はキツい。
あとマグネに惚れられている。荼毘本人は理解出来ていない。
関連イラスト
関連タグ
僕のヒーローアカデミア ヴィラン連合 超常解放戦線
死柄木弔 脳無
外典
轟焦凍 エンデヴァー / 轟炎司 ホークス
継ぎ接ぎ 炎使い 青い炎
哀しき悪役
ジョーカー:デザインが『Death of the Family』以降の彼に似ており、デザイン上の元ネタと思われる。
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※ネタバレ注意