プロフィール
常に冷静沈着 敵連合のストッパー役
空間を繋ぎ"現れ""飛ばす"―――
―――僕のヒーローアカデミア 公式キャラクターブック2 Ultra Analysisより
概要
人物
黒い霧が服を着たような風貌が特徴。黄色い目を光らせ、首周りに金属製のガードを装着している。基本的に丁寧な口調で紳士的に振る舞うが、激昂すると一転して荒々しい言葉遣いになり、内に秘めた冷酷さを垣間見せる。
「ワープゲート」という複数人を瞬間移動させる珍しいタイプの個性の持ち主。治癒個性を持つリカバリーガールが雄英の屋台骨であるように、ワープを持つ彼は敵連合側の生命線とも言える存在である。
連合内でも『先生』と直接面識がある数少ないメンバーの一人。死柄木と同じく、彼もまた先生からの助言を授けられており、その正体には謎が多い。警察の調べによれば個性届けに該当者はおらず、無戸籍かつ偽名の「裏の人間」との事。
個性
個性は『ワープゲート』。
名前の通り自らの肉体を黒い霧に変え、離れた空間を繋ぐワープゲートにすることができる希少かつ強力な個性。複数の霧のゲートを任意の場出現させ、ゲート同士を繋ぐことでゲートを潜らせた物体を離れた地点へ飛ばすことができる。
相手の攻撃軌道上にゲートを出現させることで攻撃を無効化することができる。
劇中では13号の攻撃を彼女の背後に出現させたゲートへと転送し、自滅させて戦闘不能に陥らせるなど応用の幅も広い。
また、物体が半端に留まった状態でゲートを閉じる事で対象を引きちぎる事が可能だが、自身の体内に相手の血や臓物が溢れてしまうためあまり積極的には使用しない。
同時に複数のワープゲートを繋ぐことも可能で、作中の描写から目の届く範囲なら複数でもかなりの精度でワープゲートを設置できるようだ。
上記の特性上ほとんどの物理攻撃は無効化してしまうように思えるが、霧の全体をワープゲートにできるというわけではなく、霧に覆い隠された実体部分へは物理接触が可能である。
また、13号のブラックホールで吸引されかけた事から霧自体も完全に物理干渉不可能というわけではないようである。
また、ゲートを遠方の任意の場所に出現させるためには正確な位置座標の情報が必要。
動向
USJ襲撃ではオールマイトを抹殺すべく、ワープゲートで大量のヴィランを率いてUSJ(ウソの災害や事故ルーム)に現れる。
生徒達をUSJ各所に散らした上で13号を倒し、次いで教師を呼ぼうとする飯田を阻止しようとしたが、麗日と瀬呂、(アニメ版では砂藤も追加)の妨害を受け、飯田を取り逃がしてしまう。
その後、駆けつけたオールマイトをワープゲートで引きちぎろうとするも緑谷、爆豪らによって阻止され、最終的に脳無の敗北と増援の到着でオールマイト抹殺を断念。死柄木を伴って退却した。
以降はステインの思想に賛同して加入してきた若者たちを組織拡大のチャンスとして死柄木を説得、新しく加入したメンバーで編成された開闢行動隊を雄英の林間合宿先への転送と撤退をサポートする。
オールマイトを中心としたプロヒーローと警察の急襲作戦では、付近の倉庫に待機している脳無を転送させようとするもベストジーニストら別チームが倉庫を制圧したことにより失敗、エッジショットの『忍法 千枚通し』で気絶させられ移動を封じられてしまう。その直後介入に来たAFOの『個性強制発動』によりワープゲートが開き、主力メンバー全員を逃亡させることに成功する。
死穢八斎會が捜索された同時期、ある山間部でグラントリノに敗れ、警察に逮捕される。その際にギガントマキアがこの場所に潜伏していることを明らかにし、連合との合流を狙おうとしていた。
現在はステイン、AFOと同じく特殊刑務所タルタロスへ収監されている。
しかし取り調べで連合の情報を引き出そうとすると、突然電源が落ちたかのように無反応となる。
正体
個性のベース因子を分析した所、相澤、プレゼント・マイクのかつてのクラスメートにして、学生時に大型ヴィランの襲撃を受けて亡くなった白雲朧の遺体をベースに改造して生み出された、特殊な脳無だということが判明した。
人格を破壊されていながら十全な知性を維持する等、他の脳無が持つ様々な共通性から唯一離れた特殊な個体であり、確保からその事実が分かるまでに相当の時間がかかった程。
遺体についてはドクターによって火葬前にすり替えられたと思われる。
そしてAFOが重傷を負う前から、彼の優秀な参謀として運用されていた模様。
白雲の元々の個性は『雲(クラウド)』だったが、改造の過程で複数の個性因子が組み合わさって『ワープゲート』なるものへと変化したと見られている。名前も白雲↔黒霧と対になっている。
相澤、プレゼント・マイクが面会で白雲の記憶を呼び起こすべくタルタロスを訪れ、相澤とマイクの必死の叫びによって、微かであるが白雲としての自我を取り戻し、『病院』という情報を呟いて停止する。
余談であるが、全面戦争の際にドクターが「本当は『抹消』が欲しかった」とマイクに語っていた。
最終章の動向
その後研究のために秘密裏に東京のセントラル病院に移送され、第二次決戦では物間寧人がワープゲートをコピーし、敵を各地に分断するトロイア作戦に使われた。
そしてスピナーが黒霧を奪還すべく超常解放戦線残党と異形型の暴徒を率いてセントラル病院を襲撃、スピナーが障子から受けたダメージと複数個性強化の負荷で意識が朦朧とする中で研究棟にいた黒霧の元へと辿り着き、スピナーが持っていた「志村の手」にAFOがマイクロデバイスを仕込んでいたことで反応し「黒霧」として再起動。これによりある二人がワープゲートで戦況を変えることになる・・・。