『誰だ君は!?』
『生半可な扱いはできなかった 亡き盟友に託された男だったからな』
プロフィール
空気の力で高速移動 巨悪を追い続ける熟練ヒーロー!!
継承者たちと深く関わる 謎多き無名の実力者
―――僕のヒーローアカデミア 公式キャラクターブック2 Ultra Analysisより
概要
かつて1年間だけ雄英高校の教師を務めていたオールマイトの師匠。
『ワン・フォー・オール』の秘密を知る数少ない人物の一人であり、先代継承者である志村菜奈の盟友。
ダゴバ感あふれる壮年男性。
人物
元々ヒーロー活動には興味がなく、ヒーローオタクの緑谷が知らないほどヒーローとして無名。志村の頼みでオールマイトを鍛えるために“個性”の自由使用ができるヒーロー免許を得た。
若かりし日のオールマイトを鍛えるために過去に1年間だけ雄英高校の教師を勤め、彼が本気で震えるほどのトラウマを植え付けた。
オールマイトにとっては第二の師匠とも呼べる存在であり、オールマイトは未だに彼に頭が上がらない他、彼をヒーロー名のオールマイトよりも本名の「俊典」と呼ぶ事がほとんど。小柄な老人であるものの、現役時代は高身長でたくましい体躯を備えていた。
実カはトップヒーローと同等だが、年のため全力で“個性”を使用すると腰を痛める弱点がある。
個性
個性は『ジェット』。
足の裏の噴出口から空気を噴射し、屋内外問わず縦横無尽に動き回ることが出来る。
移動できる時間や速度は自身が吸い込んだ空気量に応じるものの、肺活量次第では短時間空を飛ぶことも可能。
また、その爆発的な加速力と機動力による蹴りはコンクリートを叩き割る威力を誇る。
必殺技
- ジェットV8ワイルドスピード
活躍
現在では甲府市にある寂れたビルを住処にしており、職場体験にて緑谷を指名し、『ワン・フォー・オール』を調整する技術を磨かせることで、『ワン・フォー・オール フルカウル』を身に着けさせた。
初対面ではボケた素振りを見せていたが、実際には指導力や技術は当時から衰えておらず、老いてなお並みのプロヒーローを凌駕する高い戦闘能力を有している。
職場体験3日目で実戦として敵退治を行うべく、緑谷と新幹線で渋谷へ向かっていたが、保須市付近で脳無が車内に直撃したことで緑谷に待機を命じ、脳無ごと外に弾き出し、援護してきたエンデヴァーと共に交戦。
脳無退治後はエンデヴァーから緑谷の居場所を聞き、ステインを撃破した緑谷、轟、飯田と他のプロヒーローたちの元に駆けつける。
事件後は緑谷たちの個性の無断使用で監督不行届の処分により、減給と半年間の教育権剥奪を受けることとなる。
オールマイトとの電話で事件の裏にオール・フォー・ワンが暗躍していること、『ワン・フォー・オール』の真実を緑谷に伝えるべきと忠告した。
林間合宿で爆豪が誘拐された際、敵連合のアジトを制圧するため、警察の呼びかけにより他のプロヒーローと共に集結する。
オールマイトとAFOの戦いでは一足遅れて合流、爆豪を救出する緑谷たちを援護。スピナー、マグネ、トゥワイスをダウンさせ、死柄木も倒そうとするも再度AFOの介入で全員逃げられてしまう。直後オールマイトと共闘するが、AFOによりオールマイトの攻撃を受けてしまい最低限の援護をしつつ戦線離脱。『ワン・フォー・オール』の残り火の消失と引き換えに宿敵を打ち破ったオールマイトを見届けた。
事件後は死柄木を追おうとするオールマイトを説き伏せ、「雄英に残って後継を育てろ」と説得。塚内警部と共に敵連合の行方を追うことになる。
緑谷からインターンの依頼を受けるが、敵連合を追っているため断りオールマイト経由で、サー・ナイトアイを紹介してもらうよう伝えた。
その後、 サー・ナイトアイの呼びかけにより敵連合と接触した死穢八斎會に関する会議に出席するが、死穢八斎會潜入捜査直前に塚内警部から連絡を受けたため参加せず、とある山中で発見した黒霧を確保するも、ギガントマキアの攻撃を受けたため苦渋の決断の末、黒霧の確保を優先するため、ギガントマキアを取り逃がしてしまう。
この事をオールマイトに報告した際、「天秤にかけて、どちらが傾くか測りかねる。あれは災害だ」と語っており、彼が敵連合と合流することに不安を抱いていた。
超常解放戦線との戦いでは、蛇腔病院で脳無たちと交戦していたが、不完全ながら目覚めた死柄木弔と交戦することになるが、重傷を負わされてしまう。
戦いの後は、セントラル病院に入院する。意識を取り戻した出久から精神世界での志村菜奈からの伝言を聞いて、出久を励まし自身のマフラーを託した。
最終回ではオールマイトと共に退院し、リハビリに励んている(この時に杖をついている描写がある事からヒーローを引退したことが窺える)。
雄英の教師時代
アニメ円盤初回特典のドラマCD、「先生はすごかった?」よりオールマイトの学生時代の一端が窺える。
20年以上前に雄英高校で教師をしていたグラントリノだが、教員名簿に彼の名前や写真は載っておらず、短期間故に名簿から漏れているのか、何らかの理由から離職したのか、不祥事を起こして退職したのか全く不明。
大分尾ひれの付いた逸話が残っているが、グラントリノが一人の生徒(恐らく学生時代のオールマイト)に目をかけ鍛えに鍛え上げ、殆どその生徒の専属コーチのような存在であったことが分かる。
因みに逸話はジャンプ作品のパロディのような内容が多く、オールマイトもお茶を濁すためのジョークで述べたものも似通った内容ではあったものの、オールマイトは当時のことを思い出したくなかったために本当のことは結局話さなかった。
因みに逸話は…
- 体育のバスケットボールの授業中にシュート2万本を要求した(SLAM DUNKの桜木花道の試練)
- 水難訓練の時、鎖で縛りつけた上にプールに叩き落とした(聖闘士星矢のアンドロメダ星座の瞬の試練)
- 防災訓練の時、命綱なしで高い塔に上らされた(ドラゴンボールの孫悟空の試練)
この他に経絡秘孔などの逸話もあるが、結局グラントリノの指導は謎のままである。
余談
- その初登場シーンや、主人公、および主人公の師匠との関係性などからも、スター・ウォーズの登場人物であるヨーダをオマージュした要素が随所に見られる。
- ヒーロー名の“グラントリノ”は、フォード社の古い車種のひとつであり、クリント・イーストウッドが同名の映画の監督、及び主演を務めたことで有名。ダンディズムあふれる壮年の男性で、外見イメージとしてはむしろこちらの方が近いかもしれない。